茂木健一郎（@kenichiromogi）さんの連続ツイート第６７５回「国会、仕事しろ。」

茂木健一郎 @kenichiromogi

しゅりんくっ！　ぷれいりーどっぐくん、おはよう！

茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート第６７５回をお届けします。文章は、その場で即興で書いています。本日は、今朝のニュースについて。

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こし（１）今朝の各メディアの報道によると、参議院における消費税関連法案の採決を前に、野田内閣に対する不信任決議案を提出することを、自公両党を除く野党各党が合意。これに対して、自民党の谷垣総裁は、「我々の判断は難しい」と判断を留保していると伝えられる。

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こし（２）国会は立法府であり、議員たちの仕事は、法律案を審議し、成立させることである。国会議員は「先生」と言われるらしいが、何の「先生」かと言えば、法律についての「先生」であるべきなのであって、このことの自覚が全くない「先生」が多いことは、私たちが皆良く知っている通り。

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こし（３）民主主義は、効率によってのみ計られるのではない。ある法案について議論を尽くし、修正し、修正する過程では、時間もかかる。しかし、審議時間を尽くした法案が成立する、しないの分岐点が、法案に関する実質的な議論ではなく、他の要因で決するようになったらもはやビョーキである。

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こし（４）財政再建のためには、消費税の増税はやがて避けられないかもしれない。しかし、マニフェストで増税に触れなかった民主党がそれを提出するのは筋違い。自民党は最初から１０％を主張していたのだから、賛成するのは自然。その法案が成立する直前になって、谷垣さんは何を迷っているのか。

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こし（５）有権者は、議員たちの腹の中など見通している。衆議院解散が遠のくからと、自公以外の野党が提出する不信任案に賛成するかどうか迷うという時点で、谷垣総裁は「公」の精神を欠いている。自民党に対する支持率が回復しないのも、当然。総裁が党利党略に走っているようでは国民は支持しない。

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こし（６）そもそも、消費税増税法案については、審議を尽くして衆議院で可決したのではなかったか。私自身は反対だが、多数派に従うのが民主主義の道理。とっとと可決、成立させて、「次」に行ってもらいたい。審判は、国民が選挙で下す。国会の非効率、自己撞着は、限界に来ている。

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こし（７）そもそも、国会は法案成立に向けて、科学的な処置をしていない。各議員につく政策スタッフの手当は薄く、事務処理をするだけで手一杯。国会での議論は、事前に内容を提出する「質問」という儀式だけで、誰でも自由にその場で考えたことを議論する「乱取り」の時間がない。

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こし（８）国会の運営の慣習が、そもそも時代遅れである。法案の内容吟味、討論についての国会の審議プロセスをもし採点するならば、１００点満点中で１０点以下だろう。時代を切り開く法案も、ほとんど提出を見ない。例えば、大学の国際化を促す法案をなぜ提出しないのか。国会は無能である。

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こし（９）かつて、日本は経済一流、政治三流と言われた。ところが、政治が三流でもたもたしているうちに、すっかりグローバル化の流れに乗り遅れて、経済まで三流になってきた。繰り返す。国会の仕事は、法律を審議して、成立させることである。国会、仕事しろ。民間は必死で走り回っている。

茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート６７５回「国会、仕事しろ。」でした。