かおるさとーさんの『氷菓』#15 解説

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かおるさとー @kaoru_sato

『氷菓』15話を観て気づいたことをいくつか。

2012-08-04 22:08:09
かおるさとー @kaoru_sato

『クドリャフカの順番』の4話目です。いよいよ謎が古典部の前に明確に現れます。というか、千反田さんが持ってきます。奉太郎はもちろんそんなもの無視したいのですけど、好奇心の亡者こと千反田えるの頼みを断るのは相変わらず難しそうです。

2012-08-04 22:08:51
かおるさとー @kaoru_sato

しかし、これに文集販売を絡めることができたらどうでしょう。これまでの宣伝活動よりも、さらに大きな効果を期待するというのは無茶な話でしょうか? それとも、その一見無茶な話を現実的なものにする手段が、どこかにあるのでしょうか?

2012-08-04 22:12:08
かおるさとー @kaoru_sato

それでは内容に触れていきます。冒頭、奉太郎の昼食の場面から話は始まります。なんと供恵姉さんの手料理だそうです。な、何をたくらんでいるんでしょうか。毒とか入っていませんでしょうか(考えすぎ)

2012-08-04 22:12:30
かおるさとー @kaoru_sato

部室に戻ってきた他の3人の表情は実に晴れやかです。『ワイルド・ファイア』で優勝した直後ですからね。千反田さんに礼を言われて目を逸らす奉太郎がかわいいです。まあ、この後が大変なんですけど。

2012-08-04 22:13:28
かおるさとー @kaoru_sato

犯行声明の書かれたグリーティングカード。ついに奉太郎の前に謎が現れます。奉太郎にとってはすさまじくどうでもいい謎が。だからこそほいほい謎解きに付き合うわけにはいきません。仲間を助けることは“やるべきこと”かもしれませんが、この謎解きはどう考えても“やらなくてもいいこと”ですから。

2012-08-04 22:14:56
かおるさとー @kaoru_sato

文集販売という大義名分を掲げてなんとか千反田さんの好奇心から逃れようとする奉太郎。しかし里志がその大義名分に絡めて、奉太郎を巻き込みにかかります。その案がまたひどいです。名探偵・折木奉太郎の活躍を古典部の文集販売に利用しようというのですから。

2012-08-04 22:16:51
かおるさとー @kaoru_sato

里志の案は“怪盗・十文字”を捕まえることを前提としています。しかし奉太郎にそれを任せるのは、いくらなんでも無茶振りが過ぎます。奉太郎自身も言ってますけど、校内には1000人以上の人間がいるのです。その中で犯人を特定するのは、現場を押さえでもしない限りまず無理でしょう。

2012-08-04 22:17:23
かおるさとー @kaoru_sato

(千反田さんが「がんばってみましょうよ」と言ってますけど、私は名探偵と称されるのはあまり褒められたことではないと思います。人助けをしたと評判になるならともかく、便利屋扱いされたら、悪評もいいとこですから。それがわからないのでしょうか)

2012-08-04 22:18:52
かおるさとー @kaoru_sato

(摩耶花まで「悪くない考え」と言っていますが、本心から言っているのなら、私は少し眉根を寄せたくなります。千反田さんはずっと奉太郎の能力に助けられてきましたから、能力を発揮することが必ずしもいいことではないという考えにいたらないのかもしれません。だめですよ、それでは)

2012-08-04 22:19:18
かおるさとー @kaoru_sato

(もちろん、使われてこその奉太郎ですけど、ピエロにするのはさすがにひどい話です)

2012-08-04 22:20:49
かおるさとー @kaoru_sato

古典部がターゲットに選ばれれば、奉太郎が矢面に立つ必要はなくなります。奉太郎は少しだけ考えて、ふと被害団体のある共通点に気づきます。「アカペラ部、囲碁部、占い研究会、お料理研究会」……“え”が抜けてますが、要するに五十音順です。

2012-08-04 22:22:25
かおるさとー @kaoru_sato

「ABC!」と叫んだ後、すぐにどこかに電話をかける里志。しおりに載っている参加団体一言コメント一覧から“え”のつく団体をピックアップする摩耶花。里志は人脈を生かして動き、摩耶花は目の前の手がかりから情報を整理・推測しようとします。二人の性質・能力の違いをよく表していると思います。

2012-08-04 22:23:47
かおるさとー @kaoru_sato

犯人の署名は「十文字」。千反田さんは占い研究会に十文字かほさんという友人がいるせいか、これを「じゅうもんじ」と読んでいましたが、奉太郎が言うとおり、普通に読めば「じゅうもじ」です。“あ”から始まって、十文字目が“こ”。……古典部に思わぬ幸運が降りかかります。

2012-08-04 22:24:31
かおるさとー @kaoru_sato

奉太郎の前で里志が沈思するシーン。ここに限らず、今回は里志の心情が実に丁寧に描かれていますね。

2012-08-04 22:24:54
かおるさとー @kaoru_sato

千反田さんはさっそく壁新聞部にこの情報を売り込みに行きます。初日と違って壁新聞部はあわただしい動きを見せていました。ちょっと動きがオーバーすぎるんじゃないかと思いますが、アニメだとこれくらい大仰な方がわかりやすくていいのかもしれません。淡々と取材に行くのも地味ですしね。

2012-08-04 22:25:43
かおるさとー @kaoru_sato

入須先輩の教えを胸に、遠垣内さんと人目につかない場所で1対1で向き合う千反田さん。……なんでしょう、この“試験に丸暗記で臨んでみました”みたいな頼み方は。原作ではここまでとんちんかんなことはやっていないのですけど、アニメではかなりぶっ飛んだことになっていますね。

2012-08-04 22:26:39
かおるさとー @kaoru_sato

あまりに極端な頼み方になっているので、ちょっと千反田さんがアホの子になってますけど、これは「パーツとシステム」の問題をわかりやすくかつコミカルに表した結果なのだと思います。2話の図書室で、千反田さんが言及していた話です。

2012-08-04 22:27:04
かおるさとー @kaoru_sato

パーツを把握してそのまま使うのは得意でも、それを自分なりのシステムとして組み立て、応用することが彼女にはできません。テストのように決まった答えがあるものは得意でも、頼み方には決まった答えなんてありませんから、入須先輩の教えをいきなり使いこなすことは、彼女には難しいのでしょうね。

2012-08-04 22:27:24

システムとして把握していない方法を単にツールとして使うというのは、わたしにとっては少し気持ちの悪いことなのですが、贅沢は言えませんね。

かおるさとー @kaoru_sato

それならいつもどおりストレートに頼んだ方がいい気もします。そして実際、肝心のネタをそのまま伝えたら遠垣内さんの態度が一変しました。どうやら壁新聞部は“十文字”についての情報を集めていた模様です。“か”べしんぶんぶの彼らも、カッターナイフを盗まれたとか。

2012-08-04 22:27:51
かおるさとー @kaoru_sato

五十音順のことを伝えると、遠垣内さんは礼を言ってそのまま部室へと戻っていきました。しかしただ情報を伝えただけでは、古典部には何の利益もありません。遠垣内さんの袖を引いて、文集販売促進のために念押しを……できませんでした。千反田さんの性格が、そうすることを躊躇させたのですね。

2012-08-04 22:28:33
かおるさとー @kaoru_sato

押しの強い千反田さんですが、その強さは好奇心の発露に際して表れる傾向にあります。人の良い性格ゆえに利己主義に走れないのでしょう。個人的に距離の近い相手に対しては、遠慮のない様子で押しも強くなるのですけど、遠垣内さんは友達ではなくあくまで知り合いという距離なのでしょうね。

2012-08-04 22:29:01
かおるさとー @kaoru_sato

里志が“十文字”を捕らえるために動き始めます。千反田さんから壁新聞部の情報を手に入れると、次のターゲットとなるであろう「奇術部」へと足を運びます。“き”で始まる参加団体はここだけ。“十文字”は果たして奇術部から何を盗むつもりなのでしょうか。

2012-08-04 22:30:31
かおるさとー @kaoru_sato

いつもの里志らしからぬ様子に千反田さんが小首を傾げています。ワイルド・ファイアでも似た場面がありましたね。この文化祭では、普段と違う里志の様子を描いたシーンが散見されます。それだけ里志にスポットが当てられているということでしょう。

2012-08-04 22:31:08
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