新型うつ病は存在しない
「お母さんの心がラクになる! 怒らない子育て」刊行しました。本書の原稿を初めて見た担当編集者の若い女性が、「子どもを持ちたいと初めて思った」と、感動の一言をくださった一冊。 もちろん、お父さん、それ以外の方もどうぞ。詳しくは http://t.co/ZRgt3viG
2012-08-02 17:38:14改めて言っておきますが、いわゆる「新型うつ病」なるものは、うつ病ですらなく、大部分が、発達障害の方の適応障害だと思います。発達障害の方は、他者からの批判に容易に衝撃を受けてしまい、攻撃モードに入ってしまいます。これが「他罰的」と言われる部分です。
2012-08-05 01:26:35ところが、「新型うつ病」(甘やかされて育った人たちの困ったうつ病)という概念が広がったおかげで、何よりも困るのは本当のうつ病の人たちです。「あの人と同じ目で見られたくない」と、うつ病の診断書を拒む人もいます。当然の権利なのですが。
2012-08-05 01:28:08精神科医にとっても、「うつ病」という診断書の重みが本当に軽くなったと感じています。診断名よりも、中身の詳細な説明が命、という感じになっています。明らかに余計な仕事が増えています。
2012-08-05 01:30:15定型的うつ病患者さんは昔も今も自責的で、「新型うつ病」なるものに対する世間の論調に「やっぱり悪いのは私か・・・」と大変胸を痛めておられます。エセ専門家が「新型うつ病」なる言葉を提唱しようと、うつ病治療の本質は何ら変わりません。
2012-08-05 01:32:01職場では具合が悪くなるものの週末ディズニーランドに行ける、という時点で、うつ病ではなく適応障害の可能性が高いです。医師による正確な診断が患者さんの人生を救うというのは、どんな診療科でも同じですね。誤診が患者さんへの人格攻撃につながるのは大問題です。
2012-08-05 01:36:05ちなみに「非定型うつ病」も、「新型うつ病」とは全く違うもので、れっきとしたうつ病です。睡眠や食欲のパターンが、定型うつ病の方と違うだけで、その苦しさはとてもディズニーランドどころではありません。非定型のうつは、双極性障害のうつの方にもよく見られますね。
2012-08-05 01:37:58@artcable もちろん何であれ言い切りは問題ですね。ただ、「他罰性」を人格問題のように語るのはどうも腑に落ちません。トラウマがひどい方も該当しますし、発達障害の診断を下した上で見れば「なるほど」という方が多いのも事実です。被害者意識を感じる範囲がやはり広いからです。
2012-08-05 01:41:42@mirai_list @Trinity_13 そうですね。私も患者さんやそのご家族、さらに個人的な関わりなど、発達障害の人をとてもたくさん深く知っており、多種多様だということはその通りです。そういうニュアンスを伝えられなかったのですから私の失点ですが(続く)
2012-08-05 02:25:24@mirai_list @Trinity_13 「なぜこの人はちょっとした注意でこれほど反応して適応障害を起こしてしまうのだろうか」という点について、「甘やかされているから」「今どきの人だから」などという説明がされているのを見ると、悲しいです。
2012-08-05 02:27:05@mirai_list @Trinity_13他者との関わりについては、性差もかなり関連し、攻撃的になるか、怒りと混乱を内に抱え込んでしまうか、というのも人それぞれですね。「新型うつ病の人が増加」などという非科学的推測ではなく、個々の診断を正しくつけることが重要だと思います。
2012-08-05 02:30:27@mirai_list @Trinity_13正しく診断することによってどれほど本人の自己肯定感が高まり家族・パートナー関係がよくなるか、ということは日常的に目の当たりにしています。精神科医としてはそこまでですが、AH的に将来これをもっと深化させることが、かなえる予定の夢です。
2012-08-05 02:37:15