木曽崇氏が語る、風適法改正に対するゲームセンター業界の取り組みとクラブ業界との比較

先般、摘発が厳しくなったあたりから、風俗営業適正化法の改正に動き始めたクラブ業界。国際カジノ研究所所長 木曽崇氏は、こういった動きを応援する一方で、現実的に改正を望むのであれば適切なアプローチをすべきというアドバイスをされてきました。今回は、同じく風営法で規制されるゲームセンター業界の取り組みについてご紹介されていたものをまとめました。
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木曽崇/Takashi Kiso @takashikiso

今日は風適法改正を叫ぶクラブ業界の方々のために、一方で同様に風適法の改正に関してずっと努力を行って来たゲームセンター業界の取り組みについてご紹介してみようと思う。ゲームセンターが風適法の対象業種となったのは、クラブが同様に対象とされることとなった1984年の大改正。

2012-08-06 10:13:53
木曽崇/Takashi Kiso @takashikiso

当時ゲームセンターはゲーム喫茶などとも呼ばれ、社会問題となっていたいわゆるツッパリ君達の溜まり場となっていた。また、それらゲーム機を使った賭博行為を行なう店も市中に沢山存在しており、適正な風俗環境の保持、少年の健全教育の両面から見て取締りを行なうべきであろうとうい事で対象化された

2012-08-06 10:20:34
木曽崇/Takashi Kiso @takashikiso

そんな当時の事情があって風適法の営業種となったワケだけど、時代は流れて現代。この間にGセンターの事業者はAOU(全日本アミューズメント施設営業者協会連合会)という団体などを作って、営業の適正化に勤めてきた。風適法や青少年指導関連のセミナー開催、自主規制の制定、警察とのやりとり…

2012-08-06 10:24:28
木曽崇/Takashi Kiso @takashikiso

こういったものがAOUの主な機能。あくまで任意の業界団体なので加入率は100%ではないけれど、現在では全国のおよそ8割の事業者が加入をしているといわれる。そのような努力のお陰もあってか、ゲームセンターの健全化は進み今では少なくとも80年代のようなツッパリ君のたまり場ではなくなった

2012-08-06 10:26:00
木曽崇/Takashi Kiso @takashikiso

今やゲームセンターには、カードゲームにいそしむ子供達から、プリクラを取る女子高生、そしてメダルゲームを楽しむ老人達まで、幅広い顧客層が集まる。多くの世代から受け入れられる娯楽産業として、社会に認知されるまでに成長したわけさ。

2012-08-06 10:27:50
木曽崇/Takashi Kiso @takashikiso

そのような業界の変節と共に挙がってきたのが風適法の改正論。今のクラブの方々が主張しているのと同様に、時代の変節に合った形で風適法の改正をして下さいという主張。ただし、その内容に関しては、クラブの方々が行なっている活動と大きくことなる。

2012-08-06 10:30:44
木曽崇/Takashi Kiso @takashikiso

まず要望事項。Gセンター業界においても幾つかの主張の流派があるので必ずしも全てがそうというワケではないけれど、基本的にGセンター業界はクラブ業者のように「風適法から外せ」と主張はしていない。大多数が要望しているのが、少年に対する入場時間制限の緩和(もしくは撤廃)が主軸であり…

2012-08-06 10:32:21
木曽崇/Takashi Kiso @takashikiso

現在Gセンターは風適法によって18歳以下の入場は22時まで、そして風適法に関連する地方条例によって16歳以下を17時から20時くらいまでに限っている。多くの論議は特に地方条例の部分を対象に行なわれていて、今のよのなか17時で帰りなさいは流石に無いでしょって主張

2012-08-06 10:39:29
木曽崇/Takashi Kiso @takashikiso

人によってはそれにプラスして、18歳以下の扱い、また24時間営業化を主張する人も居るけれど、後者になるほどその主張をする者は少なくなる。いずれにせよ「風適法から外せ」という主張ではなく、営業規正の緩和を求めている状態。

2012-08-06 10:41:21
木曽崇/Takashi Kiso @takashikiso

クラブの主張と比べればよほど穏やかな主張だし、社会的にも許容される可能性は高いもの。で、その風適法改正に対してGセンター業界がどの位の年月をかけているかというと、僕が認知しているだけでも少なくともここ10年位はやっている。まずは風適法改正がどれだけ難しいかを理解して貰えればと思う

2012-08-06 10:45:13
木曽崇/Takashi Kiso @takashikiso

また、法改正を求める体制も全く違う。Gセンター業界は先ほども挙げたAOUという団体を中心に組織化されている。AOUの業界カバー率は約8割。一方のアーケードゲーム機の業界団体であるJAMMAと合わせて、各種自主規制を設定しており、まずは遵法営業→その後法改正の要望の流れ

2012-08-06 10:50:29
木曽崇/Takashi Kiso @takashikiso

勿論、その中にはセガ、アドアーズ、コナミのような運営事業者大手から、カプコン、バンダイのような機器製造大手までが加盟。これらの人達が営業時間に関する風適法改正を約10年に渡って要望して、未だ実現できずだよ。

2012-08-06 10:58:00
木曽崇/Takashi Kiso @takashikiso

これらGセンター業界と比べると、1)統一的な業界団体もなく、2)前提となる遵法営業の普及や自主規制をしてるワケでもなく、3)長年に警察とコミュニケーションを取ってきたワケでもなく、4)それで居て「風適法から外せ」と壮大な要望を掲げる、クラブ業界の動きが如何に不足かが判るハズ

2012-08-06 11:02:47
木曽崇/Takashi Kiso @takashikiso

クラブ業の人達は、いつものクラブイベントの延長で「Say Noooo!!」「Say Booo!!」とか言ってりゃそのうち法律も変わると思ってるのかもしれんけど、もう少し周辺業界も見た上で自分達の活動を再評価してみた方が良いと思うよ。明らかに足りないモノが沢山見えてくるから

2012-08-06 11:17:48