茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第683回「消費税増税法案は成立した。今度は霞が関改革のターンだ」
- toshihiro36
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連続ツイート第683回をお届けします。文章は、その場で即興で書いています。本日は、このところの日本、これからの日本について。
2012-08-12 08:08:06しこ(1)途中はもたもたしたものの、消費税率を上げる法案が成立した。私は、民主党のマニフェストに書いていなかったというプロセス論から反対だったが、成立したらしたで、一つの政治的資産として活用したら良いと思う。巨額の財政赤字が存在するのは事実。財政再建は、まったなしである。
2012-08-12 08:09:42しこ(2)消費税の問題について、鳩山由紀夫さんが言われていたことが印象的。まずは霞ヶ関に巣くうシロアリ退治をしてからと言っていたのが、シロアリを退治する前に増築を始めてしまったと。ムダや非効率というシロアリを退治しない前に増税をすると、結局シロアリを増殖させることになりかねない。
2012-08-12 08:11:18しこ(3)ゲームや会話には、「ターン」がある。これまではお前が言ったり攻めたりするターンだったが、これからはオレが言ったり攻めたりするターンだと。財務省の思惑通り消費税増税が実現したのだから、霞ヶ関の「ターン」は終わり。これからは、シロアリ退治の「ターン」を始めるべきだろう。
2012-08-12 08:12:37しこ(4)ところで、霞ヶ関の効率化、改革において、精神論を言うのは意味がないと感じる。例えば、公務員が自分の省、セクションの予算を増やそうとするのは本能のようなものであり、そのこと自体を否定はしにくい。一度獲得した予算を死守するのも習いであって、変えろと言ってもきっと無理だ。
2012-08-12 08:14:07しこ(5)霞ヶ関の「シロアリ」は一人ひとりの官僚にあるのではない。それは、予算獲得やその執行に関する「システム」の中に巣くっているのであって、霞ヶ関で働く人々が遵守し、人事評価されるルール自体を変えなければ、シロアリ退治はおぼつかない。システムを憎んで、人を憎まずである。
2012-08-12 08:15:25しこ(6)霞ヶ関のシステムでまず変えるべきは、その行き過ぎた書類主義であろう。官僚たちは忙しいいそがしいと言っているが、そのうち、何パーセントが書類作りに費やされているか。その書類は誰が(何人が)読むのか、どんな機能を果たすのか、本当に必要なのかを精査するシステムをつくるべき。
2012-08-12 08:16:57しこ(7)一度獲得した予算は、1円も残さず使うというのも奇妙な風習である。科研費で言えば、最後は大学生協でクリップまで買って1円単位で合わせるというのが常態化している。むしろ、余らせたら国庫に変換し、しかもそれが次年度予算獲得へのペナルティにならない仕組みをつくるべきだろう。
2012-08-12 08:18:23しこ(8)もともと、日本のホワイトカラーの生産性は低い。その中でも、公務員の働きぶりは果たして効率的なのか。パブリック・セクターの方と話していると、民間に比べてクロック数が低いと感じることが多い。もたもたしていて、形式主義。サッカーのピッチの上を走るようなリズムが出ない。
2012-08-12 08:20:10しこ(9)東日本大震災で津波に襲われた釜石市役所の方々とお話した時、そのセクションを超えた奮闘ぶりに心を打たれた。公務員は、もともと「公」のためという志があるはず。地震のような緊急時だけでなく、普段から、形式主義、書類主義、前例主義、事なかれ主義などのお役所文化を打破したい。
2012-08-12 08:21:55