仁王と柳生を密室に閉じ込めて脱出してもらおうと思う

mimiko* @Mimiko_orange

【仁王と柳生を密室に閉じ込めて脱出してもらおうと思う】以降【密室282】の妄想は、9時間9人9の扉の体験版をベースに繰り広げるので、ネタバレが気になる人は先にプレイするか華麗にスルーしてください(*‘ω‘ *)http://t.co/RmolbIq7

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【密室282】柳生が意識を取り戻し、起き上がると、その場所は見慣れない部屋だった。かび臭い匂いと不快な湿度。ざっと見回すと、粗末だが宿泊用の客室のようだと察しがつく。

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【密室282】そう判断したのは、錆び付いた三段ベッドが部屋の両サイドに置かれているからだ。まだ、ぼんやりとした意識で、何気なく見上げる。すると、突如そこから何かが落ちてきた。

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【密室282】突然のことに避けることも出来ず、落ちてきたものにのし掛かられる。それは人だった。「アイタタタ」「仁王君！？」しかも、十分すぎるほどよく見知った男だ。

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【密室282】「…うえ、ホコリ食っちまった。何なんじゃここは」「わかりません。気がついたらここに。仁王君、最後の記憶は？」「普通に寝たと思うんじゃが」「私も同じです」「けど、服はユニフォームじゃな」「…あ、そういえばそうですね」「なんじゃ気づいとらんかったのか」

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【密室282】「ええ、正直混乱しています。…仁王君が居て良かった。このような境遇に巻き込まれているというのは喜ばしくありませんが…」「…。ま、落ち着きんしゃい。ほれ、片腕を前に、反対は上げて、深呼吸。あ〜」「でゅ〜…って、何やらすんですか」「はは、ちったあましになったかの」

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【密室282】まずは状況把握だと結論し、2人で、改めて部屋を見回してみる。真っ先に目についたのは赤いペンキで【5】と書かれた鉄製の扉。試しに引いてみるが、鍵がかかっているようで、びくともしない。

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【密室282】「開かんのう」「しかし、鍵穴はありませんね」「錆びて動かねぇわけじゃなく、鍵がかかってる触感なんじゃがな」「恐らく、この装置が関係あるのでしょうね…」

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【密室282】扉に鍵がない代わりに、その横にカードリーダーのような機械がある。付いているレバーを降ろしてみると、エラー音とおぼしきブザーが短く鳴った。「参ったな」「…私たちを閉じこめてどうしようと言うのでしょう…」

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【脱出282】「何らかの事件に巻き込まれた…と考えるべきか。…。…しかし、見たところこの部屋はいろいろ作為的だ。恐らく、脱出することができるでしょう」「ほほう？何故そう思うんじゃ？」「見てください」

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【密室282】柳生は部屋の数ヵ所を指差した。それはコルクボードに張り付けられた不自然なメモ。そして寝台に置かれた鮮やかな赤のトランクだ。「調べてください、と言わんばかりでしょう？」

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【密室282】「このメモは…【アオ】と読めるのう」「文字の色は【赤い】ですが」「天の邪鬼じゃな」「仁王君みたいですね」「そうじゃなぁ、このセンスは柳生にはわからんだろうなぁ」「ええ、私にはとても思い付かないです」「…マジレスか…」「？」

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【密室282】「このトランクは、鍵穴と数字のロックがついていますね」「開かんな…」「鍵かあるいはパスの数字が必要なのでしょうか」「…ん？柳生、鍵あったぞ」「え」「あそこじゃ」

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【密室282】仁王が指差した先は、白い布が壁にかけられていた。その一部が不自然に出っ張っている。めくってみると、鏡に鍵が貼り付けられていた。「仁王君、お見事です」「プリッ」

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【密室282】見つけた赤い鍵を、トランクの鍵穴に差し込んでみる。回すと、あきらかに軽すぎる手応え。「…開きませんね」「…開かんのう」「やはりパスワードが必要なのでしょうか」「数字なんか扉に書いてある【5】ぐらいしか見えんぞ」「きちんと探せばあるかもしれませんよ。探しましょう」

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【密室282】「…何だか楽しそうじゃな、比呂士さんは」「え。そうですか？」「あきらかに生き生きしちょるぜよ」「そのようなことは…ないとも言い切れませんね。こんな風に、現実で謎を解く機会なんてそうありませんし」「見込みどおりじゃ」「ん？」「ピヨッ、柳生、こっちにもトランクがあるぞ」

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【密室282】部屋の隅にある棚のカーテンを開くと、よく似た青いトランクが。鍵穴と数字のロックがある。試しに赤い鍵を使ってみるも、やはり開かない。「…やはり、数字を見つけないと」「青い鍵はあったんじゃがのう…」「え？」「ほれ、このポットの中」

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【密室282】「それから、ストーブん中にはドライバーもあったぜ」「なぜストーブの中にドライバーが…？」「意外性じゃろ、意外性」「…とはいえ青い鍵だけではやはり開きませんね」「ドライバーでこじ開けられんか？」「ネジがないですから、無理です」「参ったな」

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【密室282】「あー、もーお手上げじゃ。わからん」「ちょっと、仁王君、諦めて寝ようとしないでください」「休憩するだけじゃよ。ほら、お前もこっちに来んしゃい」「仁王君！」

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【密室282】「あー、カビ臭い。空気が淀んどって気持ち悪い。蒸し暑い」「…しかし、そんな風にくっついて来られると、余計暑いかと思うのですが」「…それとこれとは別じゃき」「はぁ」「柳生はムードも何もないのう」「え、ムードを求められるタイミングだったんですか？」

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【密室282】「冗談はこれくらいにして、と。まずは状況を整理するか」「扉を開くためには、おそらくリーダーを通すカードが必要です」「それが、あのトランクに入ってそうな気がするな」「ええ。そしてトランクを開けるには4ケタのパスワードが必要です」

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【密室282】「あのメモが何を意味してるのかもわかりません」「【赤い文字のアオ】じゃな。トランクと鍵が赤と青なんだ、何か関係あるんじゃろうが…」「そういえば、メモの下、フォトスタンドがありますね」「…これか。…お。でかした柳生。ビンゴかもしれんぞ」「え？」「裏がネジで留まっとる」

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【密室282】「ドライバーですね！」「よし、開けるぞ」「…お。おー！」「おおお！！」「これですね！」 フォトスタンドの裏面を開け、中の写真を取り出すと、そこには走り書きがあった。ア・イ・ウ＝11・12・13 ア・カ・サ＝11・21・31

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【密室282】「これはもう【アオ】じゃろ」「しかし、アイウとアカサしかありません。オはどうしたら？」「それこそお前さんが大好きな推理じゃろうが。アが11、イが12、ウが13なら…」「エが14、オが15…と考えるのが妥当ですね」「ピリーン。アオは【1115】じゃな！」

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【密室282】「ではさっそく青のトランクに入力してみましょう」「あ？何で青のトランクなんじゃ？」「アオなので、青いトランクかなと…」「何言っとるんじゃ、赤いトランクからじゃろ。これを考えたヤツは天の邪鬼ぜよ」「あ」