上司の技術、部下の技術

サカタカツミさん(@KatsumiSakata)の7/14のツイートより。私的備忘録として。 上司が部下に指示をするうえでの注意点、および、意味不明な指示を上司から受けた場合の部下としてのとるべき行動。両面からの分析がとても参考になる。
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サカタカツミ @KatsumiSakata

目的のための手段を、部下にキチンと提示できない上司が増えている。部下は当然、疲弊するのだが、それを「ふがいない奴ら」で片付けてしまっている上司も多いという。それについていろいろと考えてみることにする。

2010-07-14 09:12:01
サカタカツミ @KatsumiSakata

まず「問題」を設定できない上司が増えていることに愕然とする。ゴール設定をしているふりをしてどこに行けばいいのか指し示さない、言葉だけは勇ましいがまるで中身のない目標を提示する、要は指示ができないのだ。

2010-07-14 09:16:01
サカタカツミ @KatsumiSakata

当然部下は「問題探し」から着手せざるを得ない。しかし部下の多くは役割上「事業の全体像」が見えているわけではないので、ある部分から問題を抽出しにかかる。結果として「部分最適化しかできない問題」が浮かぶ。

2010-07-14 09:19:28
サカタカツミ @KatsumiSakata

それを見た上司は「わかっていないな」と評価し、手戻りが発生する。上司と部下に「視野の差」があることを、上司のほとんどは気がついていない。むしろ、その「差」が実力差だと勘違いしている向きもあり現場困惑。

2010-07-14 09:21:23
サカタカツミ @KatsumiSakata

行ったり来たりの間で「部下は鍛えられる」と勘違いしている上司は多いが、最終的な答えを上司自身が持っていて、その正解に導かれるように誘導されない鍛え方は、今の時代「時間の無駄」であることへの認識は薄い。

2010-07-14 09:23:23
サカタカツミ @KatsumiSakata

もちろん、上司が部下に指示を与える際に「正解を導き出している」必要はない。それは難易度が高いし、実際に手を動かし、精密な問題解決手法を出す時間もない。そもそも自分で出来るなら部下に依頼する必要もない。

2010-07-14 09:28:05
サカタカツミ @KatsumiSakata

ただ、一通り考え「仮説」を立てて、部下に仕事を依頼することを怠っている上司は多い。「投げて」しまって、一緒に「考える」ふりをしてしまう。こんな時間の無駄をしているのに「人件費削減」って話は馬鹿らしい。

2010-07-14 09:30:11
サカタカツミ @KatsumiSakata

今の時代の上司に求められるのは「問題解決能力」ではなく「問題設定能力」なのだ。適切な問題を設定すれば、それを解決する能力のある優秀な部下は多い。最初の問題を設定し間違うから、部下が疲弊してしまうのだ。

2010-07-14 09:33:53
サカタカツミ @KatsumiSakata

起きている問題を正確に把握する(正しくいうと経営が提示する課題を問題点へと置き換える)。そして、問題を解決するための策を「効果が出やすい順序」や「運用しやすいサイズ」などを念頭において部下に指示する。

2010-07-14 09:37:13
サカタカツミ @KatsumiSakata

と書いているが、要は「部下を無用に疲れさせない」指示を上司はするべきということだ。なぜ自分の部下が疲れているのか、そのことを真剣に考えている上司は多くない。徒労に終わるほど「こたえる」ことはないのだ。

2010-07-14 09:39:08
サカタカツミ @KatsumiSakata

仕事が出来ない上司の多くは「意味不明指示」→「部下当然混乱」→「上司が登場し解決」→「自分がやったと吹聴」→「使えない部下ばかりと罵倒」という「劇場型」であるケースも多い。これを防ぐ手立てはないのか。

2010-07-14 09:42:46
サカタカツミ @KatsumiSakata

部下の対抗策は二つ。一つは「問題定義を正確にやるよう依頼する」こと。最初にレクチャーを受けたときに徹底的に聞く。相手の持っている情報の方が部下が持つそれよりも当然多い。とにかく聞いて聞いて聞きまくる。

2010-07-14 09:44:01
サカタカツミ @KatsumiSakata

そのヒアリングの間に、部下自身も問題点の整理がある程度できるだろう。上司が「忙しいから」とか「自分で考えろ」という伝家の宝刀(笑)を抜いてきたら「あ、実は判っていないんだな」とあきらめることができる。

2010-07-14 09:46:12
サカタカツミ @KatsumiSakata

そうなったら次の対抗策。「提案はマメにする」ということ。問題が抽出できたら「この問題を解決する手法を考えるがそれでいいのか」と言質を取りに行く。これを徹底することで手戻りが発生するのを防ぐことが肝心。

2010-07-14 09:48:03
サカタカツミ @KatsumiSakata

部下は「上司の仕事の不出来」に対応することをあきらめてはならない。とにかく先回りしてしつこく聞き、途中で了承を得て、それでも心配し、自分の仕事が徒労に終わることを防ぐ必要がある。意外と骨が折れるのだ。

2010-07-14 09:55:47
サカタカツミ @KatsumiSakata

「なんで部下がそんなことまでしなくちゃならないんだ!」と怒る人もいるだろう。が、誤解を恐れずにいうと、厄介な上司は、残念なことに仕事「できない」んです。そう、上司だからみんな仕事ができるわけじゃない。

2010-07-14 09:57:51
サカタカツミ @KatsumiSakata

部下の多くは「これは上司だから」とか「上司だから間違いない」と無意識に「微妙な責任回避」をしたがる。自分の仕事の面倒さの原因を結局、誰かに引受させようとする。気持ちはわかるが、意味のある行為ではない。

2010-07-14 09:59:47
サカタカツミ @KatsumiSakata

自分で考えて仕事をしている人たちを見ていると、上司の不出来であることの恨み言をいう人は少ない。むしろ「自分でコントロールできる」と考えて「嬉々としている」人が多いのだ。そう、不出来な上司は掌握できる。

2010-07-14 10:02:13
サカタカツミ @KatsumiSakata

人は「肩書き」に左右されやすい。上司だからどうしたんだというのだ。目の前の人が「不出来な年長者」だったとしたら、その人に期待する必要はないだろう。部下は「上司になにを求めるのか」よく考える必要がある。

2010-07-14 10:07:15
サカタカツミ @KatsumiSakata

裏をかえせば「ろくな上司がいない」とボヤく人は「自分は仕事ができない」と言っているのと同じこととなのかもしれない。逆も同じ。部下はひどいヤツばかりという上司は、自分の不出来を吹聴しているようなものだ。

2010-07-14 10:09:12
サカタカツミ @KatsumiSakata

と、長々とツイートしてしまってすみませんでした。当然「環境因子」が大きい部分も多いので、一概には言えないのですが、こういう考えもありますよ、という提案です。たくさんのリツイート、コメント、感謝ですー!

2010-07-14 10:10:40