Misao Redwolf 再稼働反対 シングルイシュー闘争への植松青児批判

なんだろかな。拾ってから読む。
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植松青児 @uematsuseiji

ここから、「週刊ポスト」MisaoRedwolf氏インタビュー記事の内容に関して少しツイートします。

2012-08-19 01:21:05
植松青児 @uematsuseiji

私が最も問題に感じたのは、彼女の以下の発言に対してです。「参加者のなかには福島からの避難者のこととか、子供たちの被曝のこととか、自分たちのイシューをかぶせようとする人もいます。私も被曝の問題は重大だと思ってますけど、まず大飯の再稼働を止めることで、大きな風穴を開けたい」

2012-08-19 01:25:50
植松青児 @uematsuseiji

Misao氏のこの発言、私は2つの次元で強い違和感を覚えました。まず「参加者のなかには福島からの避難者のこととか、子供たちの被曝のこととか、自分たちのイシューをかぶせようとする人もいます」という語り口についてです。

2012-08-19 01:29:38
植松青児 @uematsuseiji

「福島からの避難者」「子供たちの被曝のこと」を訴える人に対して、MisaoRedWolf氏が「自分たちのイシュー」を「かぶせようとする」と表現するのは、運動のリーダーの言葉の選び方として酷すぎると(私は)思います。※ちなみにこの記事、本人も校正チェックしているとツイッターにて明言

2012-08-19 01:38:44
植松青児 @uematsuseiji

「福島からの避難者」「子供たちの被曝のこと」を訴える行為を、MisaoRedWolf氏はなんでわざわざ(「訴える」ではなく)「かぶせる」と表現したのでしょうか。そこに、いろいろなことが表れているように思います。

2012-08-19 01:51:07
植松青児 @uematsuseiji

感じた問題点のもう一つは、あの発言全体及び「かぶせる」云々という表現に表れている「再稼働反対一点主義」「再稼働反対至上主義」ともいうべき戦略についてです。この戦略を全否定する気はありません。しかし、いつまでこの一点戦略を続けるのでしょうか?

2012-08-19 01:58:47
植松青児 @uematsuseiji

Misao氏は「まず大飯の再稼働を止めることで、大きな風穴を開け」るまでは、再稼働反対の一点戦略を継続するつもりなのだと思います。それまでは「福島の避難者のこと」「子どもの被曝のこと」は周辺的・副次的・オプショナルな扱いをするのでしょう。

2012-08-19 02:11:27
植松青児 @uematsuseiji

しかし、大飯の再停止要求は、もはや中長期的スパンの取り組みに移行しつつあるわけで、これでは「福島からの避難者のこととか、子供たちの被曝のこととか」は、いつまでもオプショナルな課題として扱われ続けるでしょう。そのような戦略は硬直しているのではないでしょうか?

2012-08-19 02:19:53
植松青児 @uematsuseiji

そもそも原発/放射能問題という巨大な問題群の中で、反原連が「再稼働反対」をシングルイシューに選択し、被害者の避難や賠償問題を選択しなかった理由は?おそらく、前者は利害当事者が千万とか1億人単位の「大きな政治問題」で、後者は十万とか百万単位の「小さな政治問題」だからだと思います。

2012-08-19 03:10:34
植松青児 @uematsuseiji

しかし原発事故前も、福島や福井の人々の安全という「小さな政治問題」よりも、首都圏や京阪神の経済という「大きな政治問題」が優先されてきた(その結果福島の人々が過酷な境遇に今ある)わけで、事故後の運動も同じ構図を反復していくのではないか、という違和感を私は持ちます。

2012-08-19 03:23:52
植松青児 @uematsuseiji

もちろん再稼働反対という「大きな政治問題」の重要性は言うまでもない。ただそれに一面化した戦略は、大きな政治力を発揮するいっぽう、避難や賠償等の問題を「ネグレクト」する危険と隣り合わせでもあるわけです。

2012-08-19 03:44:42
植松青児 @uematsuseiji

さて、ここからが重要と思われることなのですが。

2012-08-19 03:51:51
植松青児 @uematsuseiji

東京に来られる福島の(複数の)人が、(運動の高揚と裏腹に)「福島は取り残されつつある、という思いがある」と話されました。私はその他に、よりトゲのある、皮肉を込めた言葉をいくつも、直接/間接に聞いています。 私らの存在は再稼働反対運動のネタにすぎないのか?という旨の自嘲すらも。

2012-08-19 04:00:44
植松青児 @uematsuseiji

言うまでもなく、福島の人々は「再稼働反対」以外にも、より切実なイシューに直面していて、「シングルイシュー」だけでは立ち行かない状況を生きておられるわけです。だから、語られる言葉がマルチイシューになるのは必然、自然なことでしょう。

2012-08-19 04:10:01
植松青児 @uematsuseiji

このことを踏まえて、週刊ポストのMisao Redwolf氏の発言の問題に戻ります。

2012-08-19 04:11:21
植松青児 @uematsuseiji

Misao Redwolf 氏はこう語ります。「参加者のなかには福島からの避難者のこととか、子供たちの被曝のこととか、自分たちのイシューをかぶせようとする人もいます」ならば(Misao氏は)福島からの参加者も「再稼働反対」という文脈に則った語りだけしてほしかったのでしょうか?

2012-08-19 04:17:54
植松青児 @uematsuseiji

再稼働反対至上主義という戦略は、福島の人々に「ノーモア福島」という文脈に沿った語りを期待します。反核運動が被爆者にノーモア広島/長崎という語りを期待するように。しかし、被曝者自身の多くは病気や心の傷や発病不安というマルチイシューと、現在進行形で格闘しながら生きておられるのです。

2012-08-19 04:39:00
植松青児 @uematsuseiji

それでいいのでしょうか。

2012-08-19 04:45:51
植松青児 @uematsuseiji

Misao Redwolf 氏の「参加者のなかには福島からの避難者のこととか、子供たちの被曝のこととか、自分たちのイシューをかぶせようとする人もいます」という発言、特に「かぶせる」という言葉を選択したことに、私はある種の「政治主義」的な態度、政治主義的な冷たさを感じ取りました。

2012-08-19 04:58:52
植松青児 @uematsuseiji

いつかは「ノーモア福島」が達成(稼働ゼロ)される日が来るかもしれません。それは「大きな政治運動」の勝利に違いない。しかしその時、福島の人々の過酷な状況が変わっていない、あるいはより悪化している可能性だったあります。大いにありえます。

2012-08-19 05:05:42
植松青児 @uematsuseiji

私たちはどういう状況を目標に、何に取り組むのか、それは反原連の「再稼働反対一点主義」と一致するのか、しないのか。ひとりひとりが主体的に考える必要があるように思います。

2012-08-19 05:12:46