漢字の右払ひ

漢字の右払ひ(隷書の波磔、楷書の右払ひ)について。
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貍人鳥(小池咊夫) @koikekaisho

右払いは一字に一つだけ、と云う原則を破壊したのは康熙字典体なのかな。大熊さんに聞いてみよう。

2012-08-21 23:35:25
なんでやねんDTP/おぢん @works014

@koikekaisho そういう原則が…そうですか…隷書のアレではなく?

2012-08-21 23:40:49
貍人鳥(小池咊夫) @koikekaisho

益の康熙字典体は互換漢字の益(U+FA17)と云うことになっているが、単にKSの代表字体がそうだと云うに過ぎない。ただ、この字体でも2画目は払うべきではないし、実際に止めている例もある。

2012-08-21 23:46:54
貍人鳥(小池咊夫) @koikekaisho

@works014 隷書の波磔は一字に一つと云うのと、楷書の左払いも一字に一つと云うのがあったように思います。絶対的なものではないのかもしれませんが、払っちゃうとそれで終わりと云うような。 @Hajime_Okuma

2012-08-21 23:55:50
なんでやねんDTP/おぢん @works014

@ojayu ですね、その前のツイートでは右ですので…単なる書き間違いかと…と私が言う必要もないか…w… @koikekaisho @Hajime_Okuma

2012-08-22 08:50:59
大熊肇 @Hajime_Okuma

@ojayu @koikekaisho @works014 左右でなくて下に伸ばす、縦払いみたいなのもあります。木簡の「命」とか。「筆」なんかも左右に伸ばすのは一つもなくて最終画の縦線を下の方まで伸ばすことがあります。

2012-08-22 09:14:39
大熊肇 @Hajime_Okuma

@works014 @koikekaisho 払いに限らず伸ばすのは1カ所。「君」は「又」の腕の部分が伸ばす部分なんだけど、「雪」は「雨」が左右に伸ばす部分なので腕を伸ばさず「ヨ」になります。「事」は一画目の横線か最終画の縦線を伸ばすので腕を伸ばしません。

2012-08-22 09:24:51
大熊肇 @Hajime_Okuma

@works014 @koikekaisho 右払いが2つある字が康煕字典が最初なのかどうかはわかりません。初期の明朝体や宋朝体も見ないと。教科書体の「炎」なんか酷いですね。

2012-08-22 09:27:20
大熊肇 @Hajime_Okuma

@Hajime_Okuma @works014 @koikekaisho 「右」は「又」の腕の部分が伸ばす場所なので、横線が長くて左払いが短いんです。「左」は左手の腕、つまり「ナ」の左払いが伸ばすところなので横線が短い。

2012-08-22 09:37:21
貍人鳥(小池咊夫) @koikekaisho

@Hajime_Okuma @works014 字書の場合、字体と云うか構成要素に着目するあまり、筆づかいを無視した形に作ってしまうのかも知れませんね。康熙字典以前からありそうです。

2012-08-22 09:38:02
大熊肇 @Hajime_Okuma

@Hajime_Okuma @works014 @koikekaisho 「右」と「左」は伸ばす場所だけでなく書き順も違ったんですが、江戸時代にはどちらも同じになります。当用漢字は最も近い時代の字体を採用しているようなので、本来は「右」と「左」は形も書き順も同じになるはずでした。

2012-08-22 09:41:31
大熊肇 @Hajime_Okuma

@Hajime_Okuma @works014 @koikekaisho ところが文部省のどなたかが、右と左の書き順について意見を言って、それが聞き入れられたので、例外的に江戸時代以前の書き順が採用されたらしい。現代中国では「右」と「左」の書き順は同じです。

2012-08-22 09:44:05