川端裕人さんが語る『宇宙怪人しまりす』

川端裕人 『ドードー鳥と孤独鳥』（国書刊行会）いよいよ発売中！ @Rsider

「宇宙怪人しまりす」の新刊が出てます。１巻読んで面白かったけど、２巻出たのにまだ気づいていない人が第一ターゲットで、そもそもしまりすってなによって人にも興味を持って頂きたいというダブル野心を持ち書きました……。http://t.co/7aF0BcdM

川端裕人 『ドードー鳥と孤独鳥』（国書刊行会）いよいよ発売中！ @Rsider

しまりすの、書評は、しまりす君のとぼけっぷりを強調できなかったのと、著者のエンダー愛に言及できなかったのが悔やまれる。

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１）今週、日曜日に朝日新聞書評欄で書いた、「宇宙怪人しまりす」について、少しだけ語ります。とても思い入れるある本（シリーズ）で、書評できてうれしかったので。

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２）「宇宙怪人しまりす」は、医療統計学入門書ってことになってまずが、疫学入門書といってもいいと思います。ただし、初歩の初歩で、入り口のところで、実務として統計を扱わなければならない人が読むにはものたりないでしょう。なにしろ、数式はひとつも使っていないですし。

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３）でも、統計というとそれだけでアレルギーな人なんかには、是非読んでほしいんですよ。それと、ある程度、分かっているけれど、別方面から見てみたい人とか。1巻では、率と割合の違いとかが最初の方に出てくるけれど、しまりすを読むまで意識していなかったという人結構います。

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４）ぼく自身、しまりすの1巻についてブログに書いたことがあって、それはこちら。http://t.co/C9YIOqog　サイエンスライティングの2005年ベスト！とか勝手に言っちゃってます。

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５）2巻目の検定編は、1巻よりややヤヤコシイ印象かな。しまりすアイコンが小さいせいかもしれない。ただ、内容的には、よく錬られていると思うし、相変わらずのお奨め度。

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６）検定で、有意なのに意味があんまりない時や、有意じゃないのに無視できない時のことなんて、統計学を知らない人に「これは有意ではないから」と決めぜりふみたいに言われることがあるので、この部分だけでも分かるだけでも大きいかと。

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７）偏りのない（ノンディファレンシャルな）誤分類が紹介されているのもうれしかった。結果を薄める方向の誤分類をあえて選ぶ、それで結果が出たらむしろ強い証拠と考えるべきなのに、「誤分類」を指摘しただけで論文を否定したことになっちゃう議論をたびたび見たことがあるから。

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８）まあ、というわけで、分かっている人にはタイクツな本かもしれなけいけど（しまりす君のとぼけぶりをむしろ、早回ししたいなんて書いてある密林評もあった）、分かりたい人にさじ加減を示してくれるという意味で、とてもよい入門書なんです。

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９）本格的に勉強したい人の入り口は、むしろ、「基礎から学ぶ楽しい疫学」かな。http://t.co/iBheOYf0

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10 ）あと、Takesanが紹介してくれているいろいろな入門書は、きっとよいと思います。http://t.co/59HXapTK（ぼくは半分も読んでないんだけど）

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ちなみに、ぼくは「まんがで分かるシリーズ」はあまり合わないのだ。たいてい、あまり分かった気分になれない。

川端裕人 『ドードー鳥と孤独鳥』（国書刊行会）いよいよ発売中！ @Rsider

ぼそっと疑問、「信頼区間は真の値がその中にある確率が９５パーセントの区間である」という説明が誤解なのは、しまりす検定版を読むと分かるのだけど、その近似値になるとか言えないのかな。信頼区間の説明って、むずかしいから。

伊勢田哲治 @tiseda

@Rsider 古典統計学の範囲内ではそもそも「真の値がその中にある確率」というのが意味不明な表現なので、近似値とすら言えないとおもいます。そういうものについて語りたければベイズの世界へおいでください。

川端裕人 『ドードー鳥と孤独鳥』（国書刊行会）いよいよ発売中！ @Rsider

@tiseda 有難うございます！統計学で思い出したのですが、「統計学は科学の文法」の件、その後、生物と物理で研究歴のある方、物理学の方が参加して面白くなってます。http://t.co/PJFQAAFT　このあたりから先akiさんらの発言、たぶんご覧になっておられないならぜひ。

川端裕人 『ドードー鳥と孤独鳥』（国書刊行会）いよいよ発売中！ @Rsider

さきほどのリンク、http://t.co/PJFQAAFT　伊勢田さんに「統計学に頼らなければならないような実験は……」と発言したとされる物理学者の背景にはこんなことがあったのではないか、という推測まで出てきてるんですが、まあ、それはそれ。興味深いけど。

Minaka Nobuhiro 〈みなか食堂〉店主 @leeswijzer

@rsider コメント欄が何だかおもしろい展開になっていますね．ワタクシもいつの間にか登場しているし（笑）．

川端裕人 『ドードー鳥と孤独鳥』（国書刊行会）いよいよ発売中！ @Rsider

そうなんでございますっRT @leeswijzer: @rsider コメント欄が何だかおもしろい展開になっていますね．ワタクシもいつの間にか登場しているし（笑）．

伊勢田哲治 @tiseda

@Rsider 久しぶりに見に行ってきました。確かに盛り上がっていますね。