Jiraygyoさんの「大河長編というものに対するノウハウが生まれた時期」について、まとめ。

まとめ。
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地雷魚 @Jiraygyo

あー、そうか。マンガでも小説でも何十巻も続くような設定やプロットを作るノウハウが確立されたのは比較的最近で、1990年代ごろだと思います。ゲームやアニメなどのメディアミックス傾向と相まって、大長編で太く儲けるという時代の要求から作られたものだと思います。

2012-09-05 00:30:23
地雷魚 @Jiraygyo

実はそれ以前は「長編」とされるマンガやアニメや小説でも、番長マンガでボスがエスカレートしていくパターンか、一話完結の積み重ねだったりするものが大部分で、大河長編というものに対するノウハウはほとんどなかったのが1980年代までだと思います。

2012-09-05 00:32:10
地雷魚 @Jiraygyo

大長編と云えば歴史小説という定番だったものが、ヤマト→ガンダム→銀河英雄伝説、グイン・サーガなど何十年もの時系列を多人数キャラを媒介にして語る形式がまともにクリエイターたちが動かせるようになったのは1990年代からようやくノウハウが固まり始めます。

2012-09-05 00:33:55
地雷魚 @Jiraygyo

もちろん大菩薩峠、平井和正の幻魔大戦など大河劇を志向した作品はそれまでも存在していましたが、作者の力量が追いつかずグダグダになって未完というのが多いですし、実はそれに関しては今でも完全に確立されたとは言えないでしょう。

2012-09-05 00:36:43
地雷魚 @Jiraygyo

ただし、1990年代からアニメ、ゲーム、マンガ、小説などで最初から何十巻も続くような大河ドラマを構想して作られる作品が激増し、それぞれが刺激しあってノウハウを積み上げていくという効果が、1990年代のメディアミックスバブルという時期の功績だったといえるでしょう。

2012-09-05 00:38:18
地雷魚 @Jiraygyo

まあもちろん1990年代と云えば「FSS」とか「銀英伝以外の田中芳樹」とか「佐藤大輔」とか「バスタード」現在まで続く負の遺産を大量に抱え込んだ時期でもあるんですが、ただ、ああいうものを大量に生んだことで「大河な作品」を作る土壌は耕されていったのは間違い無いです。

2012-09-05 00:39:59
地雷魚 @Jiraygyo

実はあの偉大なる手塚治虫でも、実は『ブッダ』や『陽だまりの樹』などを読むと、基本的に手塚治虫もまた短編向きの人なんだなとわかると思います。このふたつの作品は実は手塚治虫にしては、ものすごくストーリーがまっすぐに単調に進むんですね、それでも面白いのはスゴイのですが。

2012-09-05 00:41:45
地雷魚 @Jiraygyo

火の鳥なんかも、やはり1巻こどの短編的な起承転結が美しい作品という見方を私はしています。

2012-09-05 00:42:22
地雷魚 @Jiraygyo

うん一話ごとに起承転結しとるよねー、むしろ律儀なぐらい RT @zonuh: @Jiraygyo ブッダや、陽だまりの樹なんかは、短編をうまーくつなげている印象ありますね。特にブッダ。火の鳥は完全に短編集だと思いますw

2012-09-05 00:54:12
擲弾兵@4回目接種済 @tekidanhei

@Jiraygyo そう思うと21世紀スタートの大河というのは酷く少ないですね。具体的なビッグタイトルって何かあったかな? 「鋼の錬金術師」くらいか。 「NARUTO-ナルト-」のようなジャンプ路線はむしろ全時代のものだし。

2012-09-05 00:43:32
地雷魚 @Jiraygyo

ワンピース、ゼロの使い魔あたりは入るかな RT @tekidanhei: @Jiraygyo そう思うと21世紀スタートの大河というのは酷く少ないですね。具体的なビッグタイトルって何かあったかな? 「鋼の錬金術師」くらいか。 「NARUTO-ナルト-」のようなジャンプ路線はむしろ

2012-09-05 00:45:39
擲弾兵@4回目接種済 @tekidanhei

@Jiraygyo ワンピースこそ「ドラゴンボール」以上のジャンプ的なものの集大成だと思いますが。 むしろ完結に向かって驀進中のナルトの方が大河っぽい気も・・・ ゼロ魔も1巻完結的な要素が強いんだよなぁ。 通しで出る敵キャラが少ないし。

2012-09-05 00:50:48
地雷魚 @Jiraygyo

ああ、これ書くの忘れてた……。小説で大河小説や巻数が多大なものが描かれるようになった理由として、巨大かつ身も蓋もない理由。『ワープロ』の普及です。これのおかげで執筆及び編集作業が凄まじく省力化されたのも大河長編がたくさん描かれるようになつた理由です。これ大事ね。

2012-09-05 00:44:43
地雷魚 @Jiraygyo

だいたいだなー、ワープロが普及する前の1980年代までは『原稿用紙1000枚』つまり400✕1000=40万文字で『超大作』、『大長編』扱いなんだったんだぜ? バイト数で換算するといかにテキスト量がインフレ化しているかわかるんだぜ。

2012-09-05 00:53:30
地雷魚 @Jiraygyo

実はノウハウもクソもなくなんか天然も豪腕で『大河劇』を作り上げていた作家が、漫画原作者の梶原一騎。勢いと思いつきでキャラクターや舞台を作るのに、キャラたちの成長や大ボス(父親的存在)設定が絶妙で、結果的にビネドゥンクスロマンになってしまうという人。

2012-09-05 00:56:06
地雷魚 @Jiraygyo

梶原一騎と吉川英治はものすごく珍しい1980年代以前で、天然で長編向きだった作家だと思ってます。あんなに「結果的に伏線」になったり「強引なつじつま合わせ」を主人公の成長と合わせるのが上手い人はいない。おそらく天然の天才。しかも強引に風呂敷畳むのも上手い。

2012-09-05 00:58:44
擲弾兵@4回目接種済 @tekidanhei

21世紀に大河的な世界観を創りあげようとして現在奮闘中なのが各メディアを駆使して展開中の「魔法少女なのは」シリーズになるのかな? 

2012-09-05 01:03:21
擲弾兵@4回目接種済 @tekidanhei

90年代に培われた大河的なノウハウを駆使して作られた作品というと「コードギアス」かな? 全50話なので大河というには微妙に短いが、登場人物数、同時展開するストーリー数、伏線の撒き方と回収は大河的要素を満たしているし。

2012-09-05 01:06:52