茂木健一郎（@kenichiromogi）さんの連続ツイート第７０８回「イケメンを、首相に選ぶのは正しいか」

茂木健一郎 @kenichiromogi

しゅりんくっ！　ぷれいりーどっぐくん、おはよう！

茂木健一郎 @kenichiromogi

ヤクルトからコーヒーへの、黄金のリレー、完成！

茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート第７０８回をお送りします。文章は、その場で即興で書いています。本日は、昨日から今日にかけて報道されているニュースに接して。

茂木健一郎 @kenichiromogi

いし（１）しばらく前、「第三極」に近いある衆議院議員の方とお話していた時、「自民党は谷垣さん、民主党は野田さんで来るのが、いちばんありがたい」との発言。次期総選挙において、谷垣、野田のold faceに対して、斬新な第三極、というメッセージを出せるのが良いとの見立てだった。

茂木健一郎 @kenichiromogi

いし（２）その自民党、民主党とも、次の党のリーダーをめぐる選挙情勢が沸騰している。自民党は谷垣さんに代わって石原さん、石破さん、安倍さんの名が。そして、民主党では、野田さんへの対抗馬として、細野豪志さんの名が。谷垣さん、野田さん以外がリーダーになれば、選挙の構図が変わる。

茂木健一郎 @kenichiromogi

いし（３）党の顔という「表紙」を変えただけで、投票行動が左右されるというのは、有権者をバカにしている、という意見もあるが、逆に言えば人間というものはそういうものだということだろう。議員の第一本能は「生存」。選挙に有利なように党リーダーを選ぶという行動は、ある意味当然である。

茂木健一郎 @kenichiromogi

いし（４）ところで、今回興味深いのは細野豪志さんの位置づけである。報道やツイッターでは、細野さんが「イケメン」だという。個人的には「イケメン」という言葉は下品だし、それを気軽に口にする人（特に女）は軽薄で嫌いだけど、細野豪志さんの外見が麗しいことは、事実だと思う。

茂木健一郎 @kenichiromogi

いし（５）ルックスでリーダーを選ぶのは、果たして正しいのか。性淘汰において男女の外見に関わる淘汰圧は異なる。周知のように、男性による女性の選択は外見に左右されることが多い。一方、女性による男性の選択は性格や「生きる力」を含めた総合的なもの。ルックスだけでは、男性は評価されない。

茂木健一郎 @kenichiromogi

いし（６）一国のリーダーを「ルックス」で選ぶのはばかげている。外交上見栄えがする、というようなメリットがあったにせよ、それだけでは国内外の難事を切り抜けることができぬ。首相選びは、ミスタージャパンコンテストとは違う。人格、判断力、行動力を含めた、総合的選択であるべきだ。

茂木健一郎 @kenichiromogi

いし（７）「イケメン」で判断力や行動力がないリーダーよりも、妖怪のような外見で、鋭利な判断力や行動力を持つリーダーのどちらがいいか。後者に決まっている。そのあたりの本筋を、有権者は案外わかっている。民主党代表選で、細野さんが「イケメン」と報じられるのは、ご本人にとっても損だろう。

茂木健一郎 @kenichiromogi

いし（８）その上で、細野豪志さんについて改めて考えると、実は「イケメン」というのは細野さんの本質ではないと思う。顔認識に関わる脳のfusiform areaは、あらゆる視覚関連野の中で最も細かい特徴まで見分ける。単なる「イケメン」なのか、実質を伴っているのかはわかるはずだ。

茂木健一郎 @kenichiromogi

いし（９）細野豪志さんという人は、よくよく見れば、単なる「イケメン」ではなく、むしろ「イケメン」というのは細野さんの本質ではないことがわかるはず。その本質において、民主党の代表としてふさわしいかどうかを論ずるべき。次期総選挙におけるgame changerであることは疑いない。

茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート第７０８回「イケメンを、首相に選ぶのは正しいか」でした。