自然分娩か、無痛分娩か

「無痛分娩のリスクについて知りたい」という人や「自然分娩の方が母親にとっても赤ちゃんにとってもよいというのは何故か」知りたい人に、参考にして頂ければ幸いです。 このまとめは「自然分娩が何故母子ともに最良の選択なのか説明し、無痛分娩のリスクを啓蒙する」為のものです。医学的にどうしても帝王切開の選択しかできないというケースや、命にかかわるようなやむ終えない場合についての帝王切開を批判するものでは ありません。 なんの問題もないのに敢えて帝王切開を選択する人や、痛いのヤダから無痛分娩を選ぶという人に対して、私は批判的です。が、それぞれ好きにすればよいのです。自分の選択したことの結果は、すべて自分が負うのですから。 続きを読む
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はじめに:何故「自然分娩」について考えることは大切なのか
wake up, stand up @bmdurg
女性はどうしたって社会的地位は低い。その女性が無条件で自分に自信を得、自分の存在を肯定できる機会が「出産」だと思う
wake up, stand up @bmdurg
出産は「体に備わっている本来の自然の力」を体感できる機会。まさに命がけで、自然分娩でお産をやり遂げることで女性は(全ての女性がとはいいませんが)そんな凄いことができる自分の力に改めて驚く。人類歴史が始まって以来続けられてきた営みは、こういう事だったんだと悟みたいなのも得られる
wake up, stand up @bmdurg
医療技術の助けを借りて出産する母親が逃すのは、そういう「機会」。もちろんそれが母親としての資質を決めるものではないけど、一度、その機会を失ってしまうと、それを取り戻すのは大変な作業だと思う
wake up, stand up @bmdurg
医療の助けを借りて出産したという心理的負い目を乗り越えるのも大変な作業だと思う。自力で出産しなかったという負い目は、医療の力に頼って出産した母親の心理にどんな影響を与えるだろう。(続く)
wake up, stand up @bmdurg
(続き)子どもが熱を出したというだけで小児科医に駆け込かもしれない。予防接種しなければ病気になると思うかもしれない。発熱する我が子が心配のあまり、とにかく解熱剤を使用して熱を下げようとするかもしれない。
wake up, stand up @bmdurg
出産を、医療という男性主体の制度から、本来あるべき女性主体の「あり方」にとり戻すことは、全ての人にとって、だから、とても意義のあることだと私は思いマス。以上、最近「出産」という話題について考え続けていた理由を自己分析してみました。
出産時に主要な働きをするホルモンと、そのメカニズムについて

出産の時に、複雑に相互作用する主なホルモンには、オキシトシン、ベータエンドルフィン、カテコールアミン(エピネフリン、ノルエピネフリン等)、プロラクチンなどがあげられる。(出産のメカニズムの殆どは西洋医学でもまだ解明されておらず、これらのホルモンは、「自然」の驚異的・絶妙なメカニズムを構成するほんの一旦に過ぎない)

これらのホルモンは、辺縁系または感情的な脳(limbic system)と呼ばれている部分で分泌されるもので、すべての哺乳類の分娩を助けるための「自然の処方」で、出産時に分泌される「ホルモンのエクスタシーカクテル」とも呼ぶべきもの。

この「ホルモンのエクスタシーカクテル」は、痛みなど様々な刺激によって母体内で分泌されるもの母と赤ちゃん相互にとって「快適で安全で負担を最小限におさえる」理想的な出産を促すべく設計されている

その自然の摂理(薬剤も何も使用しない医療が全く干渉しない自然分娩)に対する干渉は、いかなるものであっても、絶妙なホルモンバランスの相互作用を妨げ、その結果、出産をより難しく痛く危険な物にすることになる

(1)オキシトシン:主に子宮緊縮を引き起こすホルモン。一定のパルスで放出されるオキシトシンは、陣痛を引き起こすのに主要な役割を担うホルモンで、お産の初期は3~5分おきに、お産が進むにつれてより頻繁になる。

オキシトシンは母が迅速かつ容易に出産するのを助けるための強力な子宮収縮を引き起こす。産道を下ってきた赤ちゃんの頭が母体の膣下部のストレッチリセプターを刺激するため、さらに母体のオキシトシン分泌が誘発され、そのオキシトシンの分泌が、胎児の出産をさらに促進するよう収縮を引き起こす。これを出産のポジティブ・フィードバック・ループ(別名ファーガソン反射)と呼ぶ。

「邪魔のはいらない」お産では、この効果がさらにエピネフリンやノルエピネフリンに増強されてfetus ejection reflexというメカニズムが発生する。

オキシトシンは、認識、寛容、適応能力に関連していると言われており、血圧や心拍数を押さえる心循環系ホルモンとしても知られている

(2)ベータエンドルフィン:メペリジン、モルヒネ、フェンタニルとアヘン剤のような薬に類似した特性で、自然に生じるアヘン剤の1つであるベータエンドルフィンは、体が作り出す自然な痛み止めで、痛みとストレスに誘発されて下垂体から分泌される

ストレスの影響を軽減し、喜びの感情や幸福感を誘発するベータエンドルフィンは、お産においては、母親がお産特有の非常に覚醒した特別な精神状態に入ることを促し、痛みを和らげる働きをする

出産後の数時間、高いベータエンドルフィン濃度は母と赤ちゃんの相互の愛着を助成する。出産直後、母子ともに強烈な歓喜に包まれるのは、この高いベータエンドルフィン濃度のため

ベータエンドルフィンはまた、母乳に必要なプロラクチンの分泌を促すホルモンであり、赤ちゃんが外界で生きて行くために肺の成熟を助けるホルモンでもある。

(3)カテコールアミンストレスと興奮に応じて分泌されるカテコールアミンは、交感神経系を刺激するホルモン。お産の時、高いレベルのカテコールアミンはオキシトシンと共に迅速なお産を促す。

カテコールアミンは、赤ちゃんを低酸素から守り、低い酸素レベルでのブドウ糖の代謝能力を増やすといった、胎児にとって非常に大切な役割を果たすホルモン。

赤ちゃんはカテコールアミン(特にノルエピネフリン)の増大によって、いよいよお産が終盤に近づいたことを感じとる。

カテコールアミンの増加は、ブドウ糖と遊離脂肪酸の濃度を上昇させ、新生児の脳を低ブドウ糖から守るもので、胎児が「外の世界」に適応するために非常に大切。

またカテコールアミンは、新生児の呼吸を刺激・助成するホルモンでもある

(4)プロラクチン母性行動にかかわるプロラクチンは、その身体への影響または機能は、母乳促進、食欲の増加、オキシトシン分泌の刺激、オピオイド活性、睡眠覚醒循環の変更なども含めて、知られているだけでも300以上あるホルモン。免疫システムにも非常に大きな影響を与える

母体のプロラクチン濃度は妊娠中に次第に上がるがお産の間には減少し、子宮頸部が最大に拡大(dialate)したとき、最も低い値となる。

プロラクチンは、胎児が生まれる過程における子宮頸部への刺激によって、胎児が生まれた後に急速に上昇する。ネズミを用いた実験で、プロラクチン異常のマウスは母性行動が欠けるという結果が報告されている

以上、出典はChapter 6 undisturbed birth: Mother nature's blueprint for safety, ease, and ecstasy, Gentle birth, gentle mothering: A doctor's guide to natural childbirth and gentle early parenting choices by Sarah J Buckley, MD. 2009. Celestial Arts, Berkeley

著者で医師のSarah J Buckleyさんのウェブサイトはこちら
http://www.sarahbuckley.com

無痛分娩の危険について

無痛分娩は、英語圏ではEpiduralといいう。Epiduralとは、コカインに由来する局所麻酔薬を脊髄を保護するカバー(dura)の硬膜上膣あたり(epi)に注射して行う硬膜外鎮痛

一昔前の無痛分娩では麻酔を受けたものは下半身が麻痺して動くことができなかったが、最近では、低濃度の硬膜外麻酔による局所麻酔(低量硬膜外麻酔、またはCSE)とアヘン鎮痛剤(モルヒネとメペリジンに類似した薬)の組み合わせによる無痛分娩が開発され主流になっている。

この「低濃度の硬膜外麻酔による局所麻酔(低量硬膜外麻酔、またはCSE)とアヘン鎮痛剤(モルヒネとメペリジンに類似した薬)の組み合わせによる無痛分娩」は「歩行可能な無痛分娩」(walking epidurals)とも呼ばれる。

(しかし胎児の心拍モニターや血圧モニターなどに繋がれた妊婦が、お産のために自由に歩き回ることなど、実際にはほぼ不可能)

痛み止めの効果を長く保つ為に、硬膜外鎮痛(epidural)は脊髄麻酔(spinal analgesia)と共に使用されることもある(spinal epidural)

無痛分娩(硬膜外麻酔か硬膜外麻酔と他の鎮痛剤の組み合わせ)は、アメリカでは4分の3以上の妊婦、カナダでは半数以上の妊婦が、無痛分娩を選択している(2009年データ)。

無痛分娩は、お産をする女性にとって最も効果的な鎮痛方法で、「痛み止め」としては多くの女性の支持を得ているが、お産の満足度になると話は違う。

当然のことながら、硬膜外鎮痛は(痛みとストレスが軽減されるため)出産のために必要な重要なホルモン類の分泌に影響を与える。

1)まず陣痛時の子宮収縮による胎児への影響(主に酸欠)を最小限に押さえるように、まるで満ち引きする波のようなタイミングで陣痛をおこすオキシトシンの分泌が、抑制される

その結果、無痛分娩では(とくに初産では)陣痛促進剤の投与がなされる結果になる場合が多い

陣痛促進剤(主にPitocinが使用される)は人為的な子宮収縮促進剤だから、オキシトシンと違って波形の陣痛を起こさないのはもちろん、必要以上に強力な子宮収縮を起こす

→また仮に、陣痛促進剤の投与の必要がないと判断された場合でも、お産の終盤で本来なら押し出されていたハズの胎児が押し出されず、お産が長引くことが大いにある。お産が長引けば、胎児のストレスは高まりfeta distressにより胎児の心拍数低下→緊急帝王切開という件にもなりうる。

→オキシトシンホルモンレベルの上昇がないということは、お産の最終段階になって、吸引または鉗子など医療処置が介入するリスクが増大するということでもある。実際に、硬膜外鎮痛を使用したお産では、医療処置が介入する確率が、そうでないお産に比べて高い(後に詳しい割合の記述あり)

→硬膜外鎮痛はオキシトシンの分泌が抑制されるだけでなく、通常のお産で自然におきるオキシトシンの急上昇を止めてしまう。出産時の「オキシトシンレベルの急上昇」は母親がその生涯のうちに経験するオキシトシン・レベルの最高値ともいえるもので、最終的に胎児を押し出す段階でこのホルモンが大きな役割を果たすもの。

→お産の際に母親の脳に大量に放出される最大値レベルのオキシトシンは、母親が新生児に対して感じる深い愛情を誘発するホルモンと考えられている。無痛分娩では、その大切なオキシトシン分泌が抑制されオキシトシンレベルの急上昇が阻止される。

(こうしてみると、産後の母親の育児ストレスの度合いやマタニティブルーといわれる鬱状態、そして母が子どもに愛情が感じられなくて悩むケースから、育児放棄や幼児虐待などの深刻なケースまで、その母親たちと彼女らが選択した出産方法について客観的な学術調査が必要なのではないか、とすら思う)

2)無痛分娩では、お産の際に痛みを和らげる働きをするベータエンドルフィンの分泌も、劇的に抑制されてしまう

喜びの感情や幸福感を誘発するベータエンドルフィンの分泌が低く抑えられるということは、母親は出産時特有の超越した覚醒感や歓喜を感じる機会を逃すということ

→無痛分娩におけるベータエンドルフィンの分泌は、お産の直後で、自然分娩に比べて五分の一ほどのレベルしか分泌されないという。Maternal and cord plasma concentrations of beta-lipotrophin, beta-endorphin and gamma-lipotrophin at delivery, effect of analgesia. Obstetric Gynaecology Dec 1983; 90(12)

3) 無痛分娩においては、交感神経系を刺激するエピネフリン(カテコールアミンの一種)の分泌も抑制される。これは痛みの軽減により母体が感じるストレスが減退するため

→ところが硬膜外鎮痛はエピネフリンの分泌には関与しても、ノルエピネフリンには関与しない。それはカテコールアミンホルモンのバランスを崩す可能性に繋がり、子宮に対する刺激過多の状態となり、胎児への負担となる

→さらに無痛分娩による「痛みの軽減」は、お産の最終段階に急増するハズのカテコールアミンを逆に減少させる。これは母親が胎児を押し出そうとしても思うようにできないことを意味する。つまり痛みに耐えて自分の力だけで出産に臨んでいたら本来ならば終わっていたハズのお産が長引くことになる

その結果、陣痛促進剤の投与、過剰で不自然な子宮収縮のために胎児に血液が届かず胎児が酸欠、胎児の心拍数の低下(fetal distress)、そして、医療処置の介入、最悪の場合は帝王切開へと、あれよあれよと雪崩のように展開していく

→一度、そのフロセスに入り込んだなら、後戻りはできない。母親は、医師の「胎児の命が危ない」という言葉に「なんでもして下さい」「命だけは救ってください」と「おすがり・お任せ」するしかない

→さらに硬膜外麻酔は、産婦のペルビック筋肉(骨盤底の筋肉)を麻痺させる骨盤底の筋肉は、赤ちゃんの頭を出生のための最良の位置に導く際に重要な役割を果たすもの

→当然のことながら、無痛分娩では、お産の最終段階で新生児がボステリアの状態(POP)になる確率が無痛分娩でない場合の四倍にまではね上がる。POPは自発的な径膣分娩の確率を減少させる。その結果、鉗子・吸引、最悪の場合は帝王切開と、医療処置の介入となる

→さらに(麻酔のために麻痺した骨盤底の筋肉のせいで胎児の頭が最良の位置に導かれなかった為に)ポステリアの状態の胎児を出産する母親の肛門括約筋損傷の危険性は、通常の出産に比べて7倍に跳ね上がる。(まさに踏んだり蹴ったりとはこのことではなかろうか)

→お産への医療機器・医療処置の「介入」の悪影響(被害)は、一般に知られているより深刻なもの。母体にとって、医療処置の介入は、膣と会陰への会陰切開と裂傷を意味する。また、肛門括約筋への損傷と、それに伴う腸失禁のリスクも。重度の会陰裂傷は、通常の硬膜外麻酔・CSEともに、二倍に跳ね上がる。(むしろCSEの方がリスクが大きいともいわれている)

→英国では従来の硬膜外麻酔を使用した女性の37%が医療器械を介助を得て出産しているというデータがある

→低量硬膜外麻酔(CSE)とは、麻酔医が自然経腟分娩の可能性を増やそうと試みたもの。しかし、CSEと従来の硬膜街麻酔に大差はなく、CSEが自然経腟分娩の機会を増やすとはいえない。英国では、CSE注入を使った女性の29%、CSEとなんらかの鎮痛剤を使用した女性の28%が医療器械の介助が必要な出産を経験する。

→オーストラリアで実施された、出産から6~7ヵ月経過した母親への調査では、出産において医療機器・医療処置の介入を経験した女性は、自然経腟分娩の女性と比較して、会陰の痛みを訴え(四倍)セックスが苦痛であり(二倍)尿失禁に悩んでいる(二倍)という結果がでている。

→ところで、医療機器・医療処置のお産への介入は、胎児にとってどのように危険なものかあざや顔の怪我、頭蓋骨置換や、頭血腫(頭皮の中の凝血)などの短期危険性が増す。医療処置が介入して出産される新生児の脳内出血の危険性は、自然出生と比較して、4倍以上とされている。Risk factors for intracranial hemorrhage among full-term infants: a case-control study. Nurosurgery. March 2003; 52(3)

→無痛分娩では、陣痛促進剤の投与が必要となる場合が多い。(出産を促すホルモン分泌そのものを抑止しホルモンバランスを破壊するため)。実際、無痛分娩で出産する女性には、そうでない女性に比べて3倍多い確率で陣痛促進剤を投与される

無痛分娩を選択し陣痛促進剤を投与された母親が初産の場合、その三分の2が、吸引か鉗子か帝王切開でのお産という結果となっている。Rates for obstetric intervention among private and public patients in Australia: population based descriptive study. Br Med Journal. July 2000

硬膜外麻酔と低量の陣痛促進剤投与では、帝王切開の確率が増大することも分かっている。Epidural analgesia associated with low-dose oxytocin augmentation increases cesarean birth: a critical look at the external validity of randomized trails. American journal of Obstetric Gynecology. March 2006; 194(3)

4) 麻酔の薬剤成分の母体への影響について

→最も一般的な麻酔薬(硬膜外麻酔を含む)の母体への副作用として「血圧の急激な低下」があげられる。血圧降下作用は、予期される副作用で全ての人におきるものであるため、硬膜外麻酔も、例外にもれず、あらかじめIV点滴を行ってから行われる。

→そういう安全対策をした後でも、胎児の命にかかわるような劇的な血圧の低下がありうるのが無痛分娩。硬膜外麻酔における急激な血圧の低下の理由は、突然の痛みの軽減によるショック反応だろうと考える研究者もいる。

→低血圧症は、失神から心臓停止まで様々な結果をもたらす。もしも重症の場合には、エピネフリン(アドレナリン)が処方されることもある。麻酔薬剤は、その他に、呼吸器系疾患の副作用もあげられる。

→脊髄アヘン剤がより強い刺激を引き起こすため、脊髄麻酔薬(CSEに含まれる)では、さらに胎児徐脈(心拍数低下)を引き起こす。

硬膜外麻酔を使用した無痛分娩では、分娩後出血(PPH)がかなりの割合で増加するという報告が数多くある
Immediate postpartum complications. Australia NZ Journal of Obstetric Gynaecology Feb 1990; 30(1)
Postpartum hemorrhage after vaginal birth: an analysis of risk factors: South Med Joural. April 2005; 98(4)
Epidural anesthesia in labour: influence on surgical delivery rates, intrapartum fever and bloom loss. Gynecol Obstet Invest. 1995; 39(1)
Post-partum haemorrhage--a continuting problem. Br J Obstet Gynaecol. January 1987; 94(1)
Complications of obstetric epidural analgesia and anesthesia: a prospective analysis of 10,995 cases. International journal of Obstetric anesthesia, January 1998; 7(1)

5) 麻酔の薬剤成分の胎児への影響について

胎児の脳は、お産の時(子宮から外界に出る時)、劇的な環境の変化に対応して、重大な発達をする。(それでなくても無痛分娩のせいで母体内で分泌を抑止された各種ホルモンの欠乏症に「喘いでいる」という)その胎児の脳に麻酔薬成分は胎盤を通って胎児の脳に到達する

→いかに少ない麻酔の量であろうと、胎児への悪影響には関係ない。母体にとってはほんの僅かな局所麻酔であったとしても、胎児への影響は計り知れない。それは胎児と母体(成人)とでは、麻酔の薬剤成分を処理し排出するまでの時間が大きく異なる為。

→例えば局所麻酔に使用されるブピバカインを母体は2.7時間で処理・排出てせきるのに対して、新生児では8.1時間かかる。無痛分娩で誕生後、36時間経過した新生児の尿からブピバカインの代謝物質が検出された報告もある。

→無痛分娩において母体に麻酔薬剤が注入され、それまでの陣痛の激痛が突然軽減され→カテコールアミンホルモンのバランスが崩れ→子宮の急激で強い収縮がおこる→胎児に血液の供給が減退する→胎児の心拍数減少(fetal distress)という流れ

硬膜外麻酔で生まれた新生児には、高い確率で黄疸が見られる。紫外線治療が必要な場合には、誕生後の大切な時間に、母子が物理的に引き離されることにもなる。

→近年では無痛分娩の麻酔成分(lidocaineなど)が新生児の免疫システムに悪影響を与えるという研究報告もなされている。

→無痛分娩で生まれた新生児と、全くなんの薬剤も麻酔も使用せず生まれた新生児では、重大な神経行動学的な違いが観察される

→胎児の神経行動学的な違いを観察する時に用いられる指標としてBrazelton Neonatal Behavioral Assessment Scale (NBAS)がある。無痛分娩の新生児40人と医療行為を受けていない分娩で誕生した新生児15人を誕生24時間後の時点で比較したところ、無痛分娩による新生児にはより多くのNBAS異常がみられた。無痛分娩による新生児は、激しく激しく泣き続ける、またなかなか泣き止まない赤ちゃんが多いという。このNBAS異常の格差は、誕生一ヶ月後には解消されるが、それでも無痛分娩の新生児は、通常、そうでない新生児と比べると、より順応性が低く、より気性が激しく(癇癪持ち)、より難しい赤ちゃんであるという報告がなされている。

→同様に、無痛分娩の新生児38人と医療行為を受けていない分娩で誕生した新生児22人を比較し、医療行為を介入させず誕生した新生児(自然分娩による赤ちゃん)は、無痛分娩による新生児に比べて、より覚醒しており、より認識する力があり、より発達した運動能力が認められたという研究報告もある

6)最後に、無痛分娩によるプロラクチンの欠乏について。母乳促進と母性行動に深く関係しているプロラクチンは、胎児が生まれる時の子宮頸部への刺激によって出産直後から増大するホルモン。この場合、無痛分娩の弊害は言わずと明らか。

→例え低量の麻酔であっても、感覚の麻痺・減退には代わりはなく、無痛分娩が、プロラクチン分泌を抑制するのは必須。ちなみにネズミを用いた実験では、プロラクチン異常のマウスは母性行動が欠けるという結果が報告されている。

出典はChapter 7: Epidurals, Risks and Concerns for Mothers and Babies, Gentle birth, gentle mothering: A doctor's guideto natural childbirth and gentle early parenting choices by Sarah J Buckley, MD. 2009. Celestial Arts, Berkeley

以上、無痛分娩は、お産の際には絶妙なホルモンバランスを崩しその働きを阻止し母体と胎児ともに危険に晒し、出産後には母乳の生成を妨げ、オキシトシンという大切なホルモンの急上昇を体験せずにお産を終えた母親と新生児(当然のことながら無痛分娩で生まれた新生児の脳のオキシトシンレベルは低い)は相互に愛情確認し歓喜に包まれるという機会を失い、その結果、母子は本来可能なはずだった理想的な愛情に満ちた関係を築くことすら妨げる。そして、これらの「無痛分娩のネガティブな効果」は使用される麻酔の量に関係なく、無痛分娩全般に当てはまる話。

欧米でも未だに無痛分娩は主流なんだけど、近年、少しずつ自然が一番よい、自然に戻るべき、という考え方をする人が増えている。それなのに自然分娩が主流のハズだった日本は一体なんなのか。健康や命についての考え方も姿勢も理解力も、「退化」しているようにしか見えない。

wake up, stand up @bmdurg
(続き)こういう風に見てくると、無痛分娩を利用して出産した母親は、そうでない母親に比べて、離乳の時期が非常に早い(平均24週当りで離乳)というのも納得できるというか、無理のない話だと思う。
wake up, stand up @bmdurg
(続き)なんといったって、オキシトシンの急上昇による出産の喜びや快感を得られなかったのだから。もし自然分娩であったなら新生児に対する愛情の感じ方も、全く違ったものになっていたかもしれないのだ
wake up, stand up @bmdurg
こんなことを書いていたら、やっぱ人間って、ほ乳類の一員なんだよね〜と考えさせられる、何とも微笑ましいツイートを見かけたhttps://t.co/ZFUOuSQ3
wake up, stand up @bmdurg
「出産の痛みを乗り越えてこそ、よい母親になれる」という昔からよく聞く話は、あながち間違いではない。医学的にもきちんと説明できる話なのだと、しみじみ思った
wake up, stand up @bmdurg
無痛分娩を選択した結果、出産時のホルモンバランスが損なわれ、本来なら感じるハズの感情を経験することが出来ないまま母親となり、新生児も本来感じることができるハズの歓喜や愛情を感じることなく誕生してしまう。そんな違いなどバカバカしいと一蹴するか、深刻にとらえるかは個人差だろうけど
wake up, stand up @bmdurg
胎児の立場からみれば、小さな小さな人生のスタートが、その後の人生を決定するような大きな深刻な意味をもつことがある。両親からの深い愛情を感じることができる人は、自分を愛することができるし、他人を愛することができる。
wake up, stand up @bmdurg
(続き)脳が最も劇的な発達を遂げる「出生の時」に、本来、脳が「浴びる」べき数々のホルモンを「浴びない」ことはどんなその人の発育や情緒の働きに、どんな影響をもたらすのか、正確に答えられる人など誰もいない。
wake up, stand up @bmdurg
今回、改めて自然分娩のメカニズムと無痛分娩のリスクについて参考文献を日本語訳する過程で、児童虐待や育児放棄の原因が、出産のあり方そのものと直結している可能性は捨てきれない、と思った
wake up, stand up @bmdurg
(続き)こんなことを書くと、無痛分娩選択した母親は児童虐待する親だとでも決めつけているのか、とか反論が飛んできそうだけど、両者に、なんらかの因果関係があっても不思議ではないという話で、100%そうだと断定してる訳ではないです
wake up, stand up @bmdurg
出産後の高揚感と満足度は、何の薬も麻酔も使用しない自然分娩を選択した女性のものが一番高いということは様々な研究で報告されている事実。無痛分娩を選択する人を説得しようなどと思ってはいないが、無痛分娩にリスクはあるということをきちんと学んだ上で選択するのが、母親ではないかと私は思う
source: Morgan BM, Bulpitt CH, Clifton P, Lewis PJ. Analgesia and satisfaction in childbirth. Lancet. Oct 9, 1982
@harutanz3
出産後大放出なので、へその緒は胎盤の脈が止まってからカットを@dmburg お産の際の母親の脳に大量に放出される最大値レベルのオキシトシンは、母親が新生児に対して感じる深い愛情を誘発するホルモンと考えられている。そんな大切なオキシトシンの分泌が無痛分娩では抑制されてしまう
wake up, stand up @bmdurg
@harutanz3 それも大切なことですね。赤ちゃんにとって100mlあまりの臍帯血を失うことは、大人でいえば1.7Lあまりの血液を瞬時に失うのと同じ比率だそうです。
wake up, stand up @bmdurg
出産に対する医療の介入の話の続き。もう一つ興味深いデータを。豪ではプライベート保険とパブリック保険の二つの保険制度があるのだけど、プライベート保険を利用した妊婦さんの帝王切開率は、公的保険に比べて格段に高い。
wake up, stand up @bmdurg
↓これがそのデータ。「公的保険での出産では3割前後が帝王切開という結果になるのに対して、プライベートでは88%が帝王切開」The shocking truth about birth statistics http://t.co/NVUDcXCU
wake up, stand up @bmdurg
これ、公的か私的といっても制度が違うだけで、殆どの場合は同じ病院内での出産の話。産婦人科の医師が専属でついて手厚いてケアをされればされるほど、無痛分娩の増加はもちろん、陣痛促進剤投与、帝王切開や吸引などの医療処置の介入が格段に増えている。医師って何する人よ?
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コメント

wake up, stand up @bmdurg 2012年11月13日
このまとめは「無痛分娩のリスクについて知りたい方、自然分娩の方が母親にとっても赤ちゃんにとってもよいというのは何故か知りたい方への、ひとつの情報提供です。無痛分娩を非難するものではなくなく、情報提供をするのが目的です。
wake up, stand up @bmdurg 2012年11月13日
まして、様々な事情で帝王切開しか選択肢がない、という人を非難する意図など全くありません。「~すべき」とお互いに監視し合う「同調圧力の社会」で生きるのは大変なことだとは思いますが、その屈折した怒りを私に向けられてもどうしようもありません。
wake up, stand up @bmdurg 2012年11月13日
コメント欄を閉じる方法がわかりませんので、今後、すべて削除することで対応いたします
16TONS@最近ゲームやってねえ @moonintears16t 2016年9月11日
リスクもあるとは知らなかった。両方のメリットデメリットを勉強して、その上でどちらを選ぶか、満足できるお産はどちらか自分で決めるというのが大切だよね、人生において重要なイベントだから。
フローライト @FluoRiteTW 2016年9月11日
大事なのは経過や過程や手段ではなく結果
TALI @1000loveshs48 2017年10月10日
女性が自己肯定出来る機会が出産ってのが、そもそも女性をバカにし過ぎ。
wake up, stand up @bmdurg 2017年10月17日
1000loveshs48 それはあなたが子供を産むことの偉大さを理解できないだけだと思います。
TALI @1000loveshs48 2017年10月19日
bmdurg あいにく、私は昨年出産したばかりです。 出産が女性にとってどれだけ大きな出来事であるかは身を持って知っています。 その上で、あなたの意見を見て女性をバカにしてるとしか思えないからそう言っただけです。
wake up, stand up @bmdurg 2017年10月20日
1000loveshs48 出産したことがある・ないは関係ないと思います。命の尊さをどれほど理解しているか、という話です。あなたがそう思うのは勝手ですが、女性をバカにしていると感じるなら、繰り返しますがあなたが出産の偉大さを理解していないのだと思います。母親になるだけなら誰にでもできます。子供を虐待する母親だっているくらいなのですから。