茂木健一郎（@kenichiromogi）さんの連続ツイート第７１０回「東大の没落はこのままでは必至、ハーバードごときに負けないように本当はがんばって欲しい」

茂木健一郎 @kenichiromogi

しゅりんくっ、ぷれいりーどっぐくん、おはよう！

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ヤクルトからコーヒーへの、黄金のリレー、完成！

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連続ツイート第７１０回をお送りします。文章は、その場で即興で書いています。本日は、昨日、文章のチェックをしていて、考えたこと。

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とは（１）９月１１日にオープンする予定のケイクス（https://t.co/llgXY3Yi）に、ぼくとハーバードの北川拓也くんの対談が連載されるというので、第一回、第二回の原稿を、崎谷実穂さんにせっつかれてしょうが無いから読んだ。ぼくは対談とか書いたものとか読まないんだけど。

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とは（２）そしたら、北川くんとしゃべったときの楽しい感じがよみがえってきて、面白かった。ハーバードで理論物理でがんばっている北川拓也くんと、丁々発止のやりとりをしています。９月１１日（火）、ぜひケイクス（https://t.co/llgXY3Yi ）でお読み下さい。

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とは（３）対談中、印象深いやりとりがあった。北川くんに、「米国にもハーバード・ブランドみたいなのあるんだろ。東大生は、「一応東大です」と言ったりするんだけど、そういうのあるの？」と聞いたら、あっけらかんと「ないです。」「なぜ」って聞いたら、「実質が伴っているから」。

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とは（４）それで、ああ、と思った。一国のことだけでなく、人類全体のことを引き受けて、未来に向けて知の総力戦をやっているかどうか。そりゃあ、ハーバードにもバカやスノッブはいるだろうけど、開かれ方とかピッチの上の走り方が、我が母校、東京大学とは違うのは容易に想像できた。

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とは（５）東京大学は、なぜ地盤沈下しているのか。つまり、東大に合格することが、所詮、国内のポジション取りに過ぎないことを学生本人たちも知っているからだろう。日本で育たないと受からないような、ドメスティックな入試問題。セコイ偏差値入試。受かっても、世界に通じる知性だとは強弁できぬ。

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とは（６）東大の批判をさんざんしてきたけど、私だって、日本人だし、東京に世界に冠たる学術機関があった方がいいに決まっている。ハーバードごときに留学して、箔をつけて帰ってくるやつはバカ。（北川くんには実質があるけど）。ハーバードなんぼのもんじゃい。本当は東大にがんばって欲しい。

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とは（７）まあ、しかし、今のままでは、東大の負け、没落は確実だろう。だって、世界の知に向けて、自分たちがピッチの上を疾走する、その本気がないんだもの。こういうことを書くと、どうせ、知は多様だとか、日本語による学問が大切だとか、いろいろ言い訳をするわけだが、もう聞き飽きた。

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とは（８）東大が没落するのを避けるためには、今すぐ行動しないと本当はダメ。できれば入試本体を変える。それが無理なら、英語ベースのLiberal Arts Collegeを学内に作る。マジでやらないと、本当に没落するよ。Best and Brightestに相手にされなくなる。

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とは（９）と、このように書いていても、おそらくムリだろう、とどこかで思っているところがあって、結局、日本人一人ひとりが自衛するしかないのでしょう。その結果として、東大にも遅まきながら改革圧力が及ぶとは思うけれども、その時にはすでに時遅し、という結果になることを危惧します。

茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート第７１０回「東大の没落はこのままでは必至、ハーバードごときに負けないように本当はがんばって欲しい」でした。