【イリーン『チェルノブイリ:虚偽と真実』】④
- karitoshi2011
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第一弾
第2弾
第3弾
それでは、今回の本編、第4弾です。
1【イリーン『チェルノブイリ:虚偽と真実』】④本書全体の基底に響いている声明がある。チェルノブイリ国際プロジェクトにやや先んじて行われた国連放射線影響委員会の1989年5月12日見解「放射性物質による長期汚染」だ。これはソ連の方針をICRP,IAEA等の国際機関に認めさせたもの。
2012-09-10 09:48:402【イリーン『チェルノブイリ:虚偽と真実』】本書p23にその文書を認めるUNSCEAR会議の経緯とその文書そのものを掲載している。UNSCEARに生涯最大被曝許容量350mSvの正当性という議題を提案したのはイリーン自身だ。「ウクライナやベラルーシのアカデミーの代表者達との」
2012-09-10 09:49:363【イリーン『チェルノブイリ:虚偽と真実』】「会議と違って、この会議に出席している人達は旧ソ連国家委員会の提案に対する包括的な議論を心かみ望み、このとても重要な線量設定に対する手暗に独自の専門家の立場をとりたいと願っていた」国連か科学委員会は旧ソ連の代表者イリーンの意見に従い、
2012-09-10 09:49:584【イリーン『チェルノブイリ…』】④ベラルーシやウクライナの科学者の見解を退け、高い線量基準の正当化に協力した。「放射性物質による長期汚染」89年5月の内容は以下のとおり。「国連放射線影響委員会(UNSGEAR)のソ連代表であるイリーンが、チェルノブイリ事故後の汚染状況と」
2012-09-10 09:50:595【イリーン『チェルノブイリ:虚偽と…』】④「現在までにとられた対応策を参加科学者に報告した。また、世界的に採用されている政策と一致した対応策が行われた最初の数年後に残っていると思われる問題について、特別な注意が払われた。しかしながら、この様な汚染を引き起こした核事故の健康への」
2012-09-10 09:51:336【イリーン『チェルノブイリ…』】④「長期影響については前例がない。ソ連邦の放射能汚染地区に居住する人々の生涯最大被曝線量を350mSvにすることは正しい方法と考えられ、参加者の同意を得られた。許容線量はソ連邦政府によって決定されることが同意された。なぜならICRP勧告に従い」
2012-09-10 09:53:487【イリーン『チェルノブイリ…』】④「許容線量はその地区の状況や事故の規模に基づくからだ」p24。以上第1部の記述。第2部では遡って3年前の事故発生後の対応について紹述されている。イリーンが陣頭指揮にあたっていた1986年5月初め頃、人口300万のキエフの子ども達の避難が論議に。
2012-09-10 09:54:508【イリーン『チェルノブイリ:虚偽…】④第2部ではイリーンが住民避難に反対した経緯について詳しく述べている。「私は、人々の基本的な生活の活動を妨げる方法にはどれも反対した。必要なのは、都市の放射線のデータについての情報を毎日発行することや、専門家が一般状態を都市住民に説明する
2012-09-10 09:55:279【イリーン『チェルノブイリ:虚偽…】④必要も含んだ、よく考え抜かれた高度に専門的な説明であると述べた」p124大都市で避難を行えばたいへんなコストを産む。一方、何とか線量は限度に達してない。放射性ヨウ素もそうだと。この決定は後に厳しく批判された。90年2月、ウクライナ最高会議で
2012-09-10 09:56:2110【イリーン『チェルノブイリ…】④イリーンの論敵シェルパックは86年5月に「キエフの住民の避難をする(子供を含めて)理由がないとする意見を支持した専門家たちの責任を問うことを要求」p188。イリーンらはキエフから出て行けとの運動もあった。イリーンはウクライナの疑似「専門家」達と
2012-09-10 10:03:3211【イリーン『チェルノブイリ…』】④イリーンはウクライナの科学者達と戦ったと述べるp137。89年5月の声明でUNSCEARはソ連は独自の政治的な判断を許容されるということを言っているにすぎない。その上で生涯最大被曝線量350mSVは「正しい方法」とはどういう意味の「正しさ」?
2012-09-10 10:05:4812【イリーン『チェルノブイリ:虚偽と真実』】④イリーンらが政治的に押し通したことが明白な文書。イリーン自身は国の代表として国際機関に出ている自分とその仲間こそが正統な専門家であり他の専門家はインチキだという理解で、唯一の「科学的真理」宣布者としての権威を行使するとの考え。(続)
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