橘川幸夫氏の古い原稿(ロッキングオン5号より)
ロッキングオンの初期の号を探していましたが、国会図書館にはなくて、なんと近代文学館に全巻あった。 http://t.co/4vmelJQ1
2012-09-10 20:05:15もの言わぬ立樹となって枯れ果ててゆけば良いのかも知れぬ。カルシウムやリンやセンイやアミノ酸や、その他もろもろの諸成分になるまで、プランクトンの餌や雑草の肥しになるまで、じっと押し黙っていれば良いのかも知れない。
2012-09-10 22:09:22そうした原素に解体復帰されるのを待ち続ける時間だけを<私>と呼ぶならば、だ。氏名などは放棄して番号で呼ばれたい欲望がある。その誘惑はもう反撥と同義だ。
2012-09-10 22:09:47だが奥目もなく「何も言うな」と言ってしまう僕の傲慢な弱気が生きたままの類である事を認めようとしない。マルクスは、人間とは人間的な自然である、と言ったが、それでは、私とは私的な人間である、と言い放って納得することが<私>には出来ない。
2012-09-10 22:10:38<私>が世界の因数分解であるとしたら、<私>の内部に棲んでいるあの<異>は何者なのだ。私は私という範囲でしかないという苦い自覚が更に<私>の肉体を牢屋とする。
2012-09-10 22:12:42この拘束をそのままにしておいて、シュールコギトなどというモダニズム的概念を信じるわけにはいかない。僕は今日も単なる近代的自我に過ぎない。
2012-09-10 22:15:22眼球の裏に一匹の兎が棲んでいる。それは、兎と呼ぶこともためらう程にグロテスクな肉質のうごめきである。兎が何故に赤裸であるかというと、それは嘘をついたからだ。正確に言えば、嘘をついたからではなく、嘘がバレたからである。
2012-09-10 22:18:55ああ気持ちが甦る。結局のところ、橘川さんの原稿も岩谷さんの原稿も、すぐれたものは「散文」ではなく「韻文」に属してる。試しに声を出して読んでみる。ポエチュリーが空を切り裂く。@metakit ロッキングオン5号の自分の原稿を読んでて、くらくらする。1973年、僕が23歳の時だ。
2012-09-10 22:46:51もういちど、あそこからやり直す。RT @hirose_yoichi: ああ気持ちが甦る。結局のところ、橘川さんの原稿も岩谷さんの原稿も、すぐれたものは「散文」ではなく「韻文」に属してる。試しに声を出して読んでみる。ポエチュリーが空を切り裂く。@metakit ロッキングオン
2012-09-11 00:45:23近代文学館に保管されていた初期のロッキングオンだが、「安部秀次郎さん」という人の寄贈のようである。読者なんだろうか。感謝。
2012-09-11 06:48:53