「人に勧めるには注意を要するミステリ」作家別シリーズ

mysteryEQ様の「人に勧めるには注意を要するミステリ」シリーズを まとめさせていただきました。意外な視点からの作家別レビューです。 特別ゲストの参加もあり。 <2010年7月~2012年11月までに取り上げられた作家> 続きを読む
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麻里邑圭人 @mysteryEQ
昨夜は法月綸太郎でお勧めの作品を挙げたので、今度は逆に法月綸太郎でお勧めするのに注意が必要な作品(!)を三作ほど挙げてみたいと思う。ちなみにこれは駄作云々という話ではないです。念のため。
麻里邑圭人 @mysteryEQ
まずは本ミス大賞受賞作「生首に聞いてみろ」である。え?何でこれが?と意外に思う人もいるかもしれないが実はこの作品、しばしば途中で挫折したという声が聞かれることの多い作品でもあるのだ。なのでこの作品は法月初心者ではなく、ある程度法月作品を読んだことのある人向けなのかもしれない。
麻里邑圭人 @mysteryEQ
次に先日文庫化したばかりの「犯罪ホロスコープⅠ」。この作品は犯人当てとして書かれた短編二本を除くとどうも法月作品を読んでいる感じがしない。もっと具体的に言えば何だか有栖川作家編の短編を読んでいる気分になってくるのだ。法月本来の持ち味とは違うという点では、注意が必要と言える。
麻里邑圭人 @mysteryEQ
最後に短編「猫の巡礼」(「しらみつぶしの時計」収録)である。これはファンでさえ当惑する(!)異色作でこれに比べたら「パズル崩壊」なんて可愛いもんだと思う。もし初心者がこれ読んだら法月が「ほのぼの系」作家だと思うのは必至であり、そういう意味では三作中最も取り扱い注意な作品である。
麻里邑圭人 @mysteryEQ
以上、三作品挙げさせてもらったわけだが、勿論これに関して異論反論はあると思う。まあでも裏を返せば、法月綸太郎という作家がそれだけ試行錯誤を繰り返している証とも言えるのではないだろうか(逃げの発言)。
麻里邑圭人 @mysteryEQ
気付けば、奇しくも最近の作品ばかり挙がっている件(汗)。まあ、取り扱い注意だったら普通は「ふたたび赤い悪夢」や「パズル崩壊」を挙げるべきなんだろうが……。
麻里邑圭人 @mysteryEQ
引き続き法月話。基本的に法月作品は好みが分かれるものはあれど駄作という駄作はないように思う。好みが分かれる作品では個人的には「ノーカット版密閉教室」もお気に入りの一冊。普通に読む分にはノーマル版でも全然問題ないが、ノーカット版を読んだ後だと、どこか物足りなさを覚えてしまう。
@mysteryEQ
法月はもとから嫌いではなかったけど、それでも最初「ノーカット版密閉教室」を読んだ時は「これ、ホントに法月が書いたのか?」と少なからず驚いたなあ。それを機に法月綸太郎という作家に対する印象がほぼ180度変わってしまったw
麻里邑圭人 @mysteryEQ
人にお勧めするのに注意が必要な作品シリーズその2、有栖川有栖編。何故法月の次が有栖川なのかはこの際置いておくとして、とりあえず有栖川の場合、法月の時と比べて作品を挙げること自体は差ほど難しくはない。むしろ法月と違って三作だけでは足らないのではと思うくらいである(爆)。
麻里邑圭人 @mysteryEQ
その1「海のある奈良に死す」。いくら有栖川がロマンチストだからってこのトリックは「ねーよ」の一言に尽きる。巷では学生編と違って作家編は地雷の宝庫(!)と言われているが単に有栖川は実験精神が旺盛なだけだと思う。短編に比べると長編は実験精神が低めだが、この作品だけ妙にずば抜けている。
麻里邑圭人 @mysteryEQ
その2「ペルシャ猫の謎」。まずこれだけは言えるがミステリ初心者は間違ってもこの作品から読んではいけない。もしこの作品から読んでしまったら十中八九ミステリと永久に絶縁するか、もしくは余程のキワモノでしか満足できなくなるだろう。それくらい取り扱い注意と言っても過言ではない作品である。
麻里邑圭人 @mysteryEQ
その3「まほろ市の殺人冬 蜃気楼に手を振る」。この作品は前二作品と違いトンデモトリックは一切登場しない。むしろ本作で使われるトリックは今のご時世でお目にかかることが貴重とも言える骨董品的な物である。今思えば有栖川はこの作品があったからこそまほろを推薦したのかもしれない(意味不明)
麻里邑圭人 @mysteryEQ
以上、三作品。法月の時と比べると格段にキワモノレベルが上がったような気がするが(汗)、それは裏を返せば、現状では良しとしない有栖川有栖という作家の旺盛過ぎる実験精神の顕れなのかもしれない(例によって逃げの発言)。
麻里邑圭人 @mysteryEQ
……とこれだけではナンなので、一応有栖川有栖でお勧めの作品も三作チョイス。個人的には「双頭の悪魔」「46番目の密室」「マジックミラー」をお勧めしたい。特に「双頭の悪魔」はフーダニット物の金字塔と言ってもいい傑作だと思う。
麻里邑圭人 @mysteryEQ
人に勧めるには注意が必要な作品シリーズその3、歌野晶午編。本当は法月、有栖川ときたのだから次はクィーン繋がりで依井貴裕だろうと思ったのだが、作品数が致命的に少な過ぎることから泣く泣く断念。そこで方針を変えて、同じ本格第一世代で作品数の多い歌野に白羽の矢を立てた次第である。
麻里邑圭人 @mysteryEQ
その1「長い家の殺人」。本作を取り上げた時点で皆まで言うなという感じだが(爆)やはり取り上げずにはいられないだろう。図を見た瞬間に分かるトリックなんて北山のアレとか島荘のアレとか掃いて捨てる程あるが、それでも本作の丸分かり度はずば抜けてると思う。ネタが割れても楽しめる人向けで。
麻里邑圭人 @mysteryEQ
その2「ジェシカが駆け抜けた七年間について」。まず断っておくが、本作は決して悪い作品ではない。しかしながらその特殊過ぎるトリック故にミステリとしての意外性を求めるとハズレだと言わざるを得ないだろう。なので本作はちょっと変わった構成のスポーツ小説として読むのが吉なような気がする。
麻里邑圭人 @mysteryEQ
その3「葉桜の季節に君を想うということ」。自分が思うに恐らく本作は今回取り上げた中で最も取り扱い注意な作品である。詳しくは語れないがこれだけは言える。本作は間違ってもキャラ萌えとして読んではいけない。もしキャラ萌えとして読んだ曉には阿鼻叫喚の地獄絵図が待っていることだろう…。
麻里邑圭人 @mysteryEQ
以上三作、理由は様々だがいずれもなかなかの取り扱い注意ぶりである。本当は歌野なのに後味がいいから駄目(!)とか言う理由で何作か取り扱い注意にしたかった気もするが、それをやると色々なところから顰蹙を買いそうなので今回は自粛。でも後味の悪い作品こそ歌野の本領だと思う(断言)。
麻里邑圭人 @mysteryEQ
最後に自分の好きな歌野作品を三作挙げるとするなら、差し詰め「密室殺人ゲーム王手飛車取り」及び「2.0」、「放浪探偵と七つの殺人」、「安達ヶ原の鬼密室」あたりになると思う。三作と言いながら実は四作挙げているような気がするけど、細かいことは気にしないで下さい……。
麻里邑圭人 @mysteryEQ
「トリック×ロジック シーズン1」発売間近ということでそれを記念して(?)人に勧めるには注意が必要な作品シリーズその4、我孫子武丸編である。チュンといえば我孫子、我孫子といえばチュンである。まあ今回のゲームに関しては我孫子以外の作家も参加しているがそこは大目に見てやって下さい…。
麻里邑圭人 @mysteryEQ
その1「殺戮にいたる病」。まず最初に問いたい。あなたは岡村孝子が好きですか?……本作はエログロな内容もさることながら、この岡村孝子の曲が実に効果的に使われている。なので、もしあなたが岡村孝子好きであれば本作は絶対に読むべきではない。さもなければトラウマになること必至である。
麻里邑圭人 @mysteryEQ
その2「ディプロトドンティア・マクロプス」。本作は「新バイオ・ホラー」として紹介されているが、実際はホラーとは程遠い内容と言わざるを得ない。それは本作に出てくる台詞「カンガルーのマチルダさんを探して」という一言が全てを言い表している。ちなみにタイトルの意味は自分も分かりません…。
麻里邑圭人 @mysteryEQ
そして、この「ディプロ~」を読んだ読者にとって注意してほしいのが、その3「狩人は都を駆ける」である。一応本作の主人公は「ディプロ~」と共通しているが「ディプロ~」と違い、本作はいたって普通の探偵物である。まあ早い話「黒い仏」と「美濃牛」の関係みたいなものだと思って下さい…。
麻里邑圭人 @mysteryEQ
以上三作、どれも言われてみればという理由だと思う。あと「殺戮~」で一つ補足するなら岡村孝子に特に思い入れのない人でもある程度印象が変わってしまう危険性があることを覚悟しておいた方がいいかもしれない。それにしても「ディプロトドンティア・マクロプス」とは一体どういう意味なのだろう…。
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