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DAM殿様商売か?のまとめ

http://webron.jp/enjou/4562 ボカロPでもある「ORYO」さんがDAMの殿様商売にTwitterで怒りのツイートをし暴露した件のまとめ【追記あり】 午後で話題となってる件の、@BigHopeClasicさんによるまとめ
社会学 JASRAC カラオケ VOCALOID 歌ってみた JOY SOUND リアルタイムリクエスト
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BigHopeClasic @BigHopeClasic
さて、帰宅したので、DAMカラオケの件に関する見解をまとめてツイートしよう。ただ、どうにも長くなりそうな気がする。
BigHopeClasic @BigHopeClasic
結論を先に述べると1.この件に関してDAMに法的なミス、手続き上のミスはない。2.DAMに道義的なミスはあるかというとそれもない。3.では作家の怒りが不当かというとそうとも言えない。4.本件はDAMと作家双方にとっての不幸なすれ違い。尻馬に乗ってこの件を煽った人間はよろしくない
BigHopeClasic @BigHopeClasic
で、なぜDAMにミスがないかの説明に入るんだが、その前に前提としておかなければならないこと。まず、ボカロ曲は多くがJOYSOUNDのリアルタイムリクエストを経由して入るんだが、これはそもそもJOYSOUNDでさえ例外的な入り口だということ。
BigHopeClasic @BigHopeClasic
つまり、この問題を考えるにあたって、リアルタイムリクエスト経由のJOYSOUNDの入曲を例として引き合いに出すのは、無益なばかりでなく有害ですらあるということ。これを基準にして、JOYSOUNDのサービスがよくDAMが殿様商売ということには全くならない。しばし忘れてほしい。
BigHopeClasic @BigHopeClasic
第2の前提として、ツイートやはてブに顕著なんだが、この件に関する反応の中で、「著作者=作詞作曲家」と「実演家」と「レコード製作者」の区別がついていないのがあまりに多かったこと。これを説明し始めるとそれだけでひとつのテーマになってしまうんで、できればあっさりと通過したいんだが。
BigHopeClasic @BigHopeClasic
「著作者」は作詞・作曲を行う人。実演家は曲を演奏する人。歌手やバックバンドのメンバー。エンタメビジネスでは専ら歌手のことと考えて相違ない。レコード製作者は演奏を録音して音源を作る人。これもエンタメビジネスでは専らレコード会社のことと考えて相違ない。
BigHopeClasic @BigHopeClasic
ボカロ楽曲というのは、実演家の部分が「歌手」ではない。もちろんボカロが歌手でもない。これは「歌声シンセサイザーの演奏」と言うべき。そしてボカロ楽曲の特徴は、「著作者」と「実演家=シンセサイザー奏者」と「レコード製作者」が同一であることが多いということ。
BigHopeClasic @BigHopeClasic
一方で、音楽業界のことを考えると、シンガーソングライターは珍しくもないけど、通常「著作者」と「実演家」と「レコード製作者」は別々。そして、この三者の中で、ある楽曲を代表する個人となることが圧倒的に多いのは、実演家=歌手。これは常識的に多くの人が認識できると思う。
BigHopeClasic @BigHopeClasic
例えば、作詞作曲家としての小室哲哉の存在感がどれだけ大きいからって、カラオケボックスで曲リストを見たときに、『Can You Ceblate?』が小室哲哉の名前でしか検索できなかったらおかしいだろう。AKB48の曲がその名前では検索できず全て秋元康&作曲家某で並んでもおかしい。
BigHopeClasic @BigHopeClasic
なので今回のDAMの件で、「歌手の名前が出るのはおかしい」と思った人は、ニコ動での音楽の実態がどう、ボカロPと歌い手の関係がどう、という特殊かつ局所的な話題の前に、まずは音楽業界の常態を思ったほうがいい。当たり前だけど、音楽業界は、ニコ動の事情を積極的に汲んでくれはしない。
BigHopeClasic @BigHopeClasic
なかなか本論に入れないのだけど、もう一つ重要な前提。それほどまでに、ある曲を代表する個人は実演家=歌手ではあるのだけれど、カラオケでどれだけその曲が歌われようが、歌手は一円たりとも潤わない、ということ。これも残酷な天使のテーゼに関してよく出てくる誤解のひとつなんだけどね。
BigHopeClasic @BigHopeClasic
改めて、カラオケで流れる音のことを考えてみよう。流れてくる音の中に歌手の声はない。つまり歌手の許諾は要らないし、故に金を払う必要はない。CDの音源は通常使わない。なのでレコード製作者の許諾は不要で金の支払いも不要。唯一許諾が必要なのは著作者。
BigHopeClasic @BigHopeClasic
さて、ここで音楽が他の著作物に対して有する決定的な特徴は、JASRACの存在。およそ商業的に流通している楽曲は、「自分で演奏しまたは自分で録音する」ことについて、作詞作曲家を探して許諾を得る必要はない。JASRACに金さえ払えば自分で演奏録音する限りその曲を商業的に使える(除CM
BigHopeClasic @BigHopeClasic
JASRACの管理には、この「誰でも」の他二つの重要な特徴がある。それは「みんな同じ条件で使える」「断られることがない」ということ。つまり、同じ曲を同じように使うとしても、「Aさんは1万円でBさんは10万円」ということも「CさんはOKだけどDさんはNG」ということもない。
BigHopeClasic @BigHopeClasic
逆に言うと、JASRACに権利を信託する限りにおいて、作詞作曲家は本来持っている「選り好みする権利」を行使できない。「Aは気に食わないから曲を使わせない」「Bは腹立つから許諾料を10倍にする」という取り扱いができない。でも、それを大きく上回るメリットがあるとされるのが一般的。
BigHopeClasic @BigHopeClasic
勘の良い人はなんとなく察しがついてるかと思うけど、つまり「曲は誰のものか」ということは、曖昧な部分もあるんだ。歌手は、自分のオハコは自分の曲だろうと思うけど、その曲がJASRACに信託されている限り、他の歌手がその曲を歌うことに文句言えない(カバー申請の件はここではしません)
BigHopeClasic @BigHopeClasic
これは作詞作曲家もそう。もちろん有名高名な作詞作曲家はたくさんいるけど、でも、一般的には、歌手に対して名前の露出が劣後するのは避けられない。また、JASRACに権利を信託したら、作家にはCMでの使用とアレンジを除けば、その曲をコントロールすることはできない。
BigHopeClasic @BigHopeClasic
さて、長い前提を終わって、ある曲を業務用通信カラオケに入れる手続きの話。念のため重ねて言うけど、リアルタイムリクエストの件はJOYSOUNDの中ですら特殊だから忘れてほしい。また自分は業務用通信カラオケの会社の人間ではないので以下は聞きかじりの知識にすぎず実体験に基づかない。
BigHopeClasic @BigHopeClasic
新しくどの曲を業務用通信カラオケのラインナップに加えるかについては、いろいろな材料をもとに社内の会議などで決める。決まってしまえば、作詞家作曲家の承諾は必要ない。JASRACの信託曲だからね。あとはカラオケ用の字幕と音源を作るだけ。
BigHopeClasic @BigHopeClasic
さて、音源と字幕を制作するには、歌詞資料と音資料が必要だ。でも、これも入手するのは楽。市販のCD買ってくれば、歌詞カードは入ってるしAIFF音源もある。レコード会社が監修してるんだから、歌詞に誤字脱字は通常ないはずだし間違いもない。資料としては確実だ。
BigHopeClasic @BigHopeClasic
権利の処理的にもなんの問題もない。CD音源をもとに耳コピでカラオケ音源を作るのに、レコード会社の許諾は一切不要。歌詞カードの内容をカラオケ用字幕としてディスプレイに送出するのは、これもJASRAC経由で権利処理できる。実に楽で安価で合理的。
BigHopeClasic @BigHopeClasic
さて、いよいよ、ではボカロ曲ではどうか。3回目になるけど、JOYSOUNDのリアルタイムリクエストのことは忘れてほしい。あれはJOYSOUNDの中でさえ特殊なルートだし、月200曲の入選曲で、ボカロ曲はむしろ少数派で、カラオケ全体としては例外の中の例外。
BigHopeClasic @BigHopeClasic
なので、ボカロ曲の選定といっても、基本線は一般楽曲と同じなのだろうと思う。まずは、JASRACに権利が信託されている楽曲を選ぶ。次に、その楽曲を含むCDが市販されていれば、そのCDを資料として使う。これで作家への連絡は一切不要。ルーティンワークだよね。
BigHopeClasic @BigHopeClasic
最近は有名曲で非信託曲というのはめっきり減ったし、人気曲はものすごい速さでメジャーリリースされるから、そういう意味では、作家への連絡一切なしで、法的手続き的にミスなくカラオケに入れられるボカロ曲はかなり増えてきてる。
BigHopeClasic @BigHopeClasic
もちろん、未だにJASRAC非信託曲の有名曲もそれなりに多い。手間はかかるけど、それでもラインナップに加えたい、ということであれば、カラオケ会社は直接本人にコンタクトを取るだろう。この時は、素材は作家本人から直接得られるだろう。著作者=実演家=レコード製作者だからワンストップだ。
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コメント

ORYO🐱FAULHEIT @ORYO_FAULHEIT 2012年9月12日
ボカロ版(原曲)がメジャーで出てないから~みたいな書かれ方をしてますがボカロ版もメジャーで出てますよw
BigHopeClasic @BigHopeClasic 2012年9月12日
ORYO_FAULHEIT ご指摘ありがとうございます。また、失礼がございましたことをお詫びします。追記を行いました。
藤堂考山 @ko_zan 2012年9月12日
「気に入らない」だけの人達に律儀に説明しても無駄な気がするのは俺だけかな?まあ、absorb関連のお話は、色々複雑なアレもあるし、ちゃんとした説明をしても理解出来ない人の方が大半だと思うけどね。
時透 @Tranquilla 2012年9月12日
作家さんは大変心を痛められたことと思い、心中お察し申し上げます 。ただ今回の件は「当事者間のすれ違い」的な話だったところを、「第一興商(DAM)側に不法・不当行為があった」というような誤解が拡散してしまっていた事も胸が痛みましたので、このような解説は大変ありがたいです。
吉屋りん @yoshiya_448 2012年9月12日
ボカロ界隈ではその「ごく一部の特別な例外」のリアルタイムリクエストが一般化しすぎてるせいで、誤解が拡散されてしまったのかな?と思いました。
ふみ~ @fu_official 2012年9月13日
「法的・業界慣習として正しい」という事は理解。しかし、歌手と歌ってみたの人を同列に扱う慣習に違和感を覚える人、「気に入らない」「説明しても分からない」人が納得するストーリーでなければ、いくら正論でもそれらの人たちはそのサービスは使わないだろうねぇ。
やすゆき @yasu780 2012年9月13日
結局、結論は『DAMは殿様商売』ってことじゃん。 ボカロ曲を扱うのに、ボカロ文化について不勉強で スレ違いを起こすって商売人失格だろ。 ボカロ曲のファンが、ボカロ文化を蔑ろにする会社と ボカロ文化を尊重する会社のどちらのカラオケを 利用したいと思う?
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