粥川準二(kayukawajunji)さんの『胎児ゲノムの血液検査:問題は多い、と科学者(『ロサンゼルスタイムズ』2012年6月6日)』

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リンク Los Angeles Times Articles Fetal genome blood test: Lots of issues, scientists say Scientists can now sequence the entire genome of a fetus from samples of a pregnant womans blood, several recent studies have shown. It will come as no surprise that bioethicists are plenty...
粥川準二 @kayukawajunji

胎児ゲノムの血液検査:問題は多い、と科学者(『ロサンゼルスタイムズ』2012年6月6日) http://t.co/ArHwDu5g いま科学者は、妊婦の血液サンプルから胎児のゲノム全体の塩基配列を決定することができる。最近、複数の研究が示してきたように。生命倫理学者がそうした成果

2012-09-03 14:47:55
粥川準二 @kayukawajunji

続)とそれらがもたらす利益と悩ましい問題に興味をもつことは驚くべきことではないだろう。/この技術(と問題)は、タフツ医療センターの母子研究所のダイアナ・ビアンチが、雑誌『ネイチャーメディスン』のコメンタリーで長々と論じている。/妊婦の血液は胎児のDNAの断片を含んでいるので、研究

2012-09-03 14:54:22
粥川準二 @kayukawajunji

続)者らは、胎児が余分な染色体をもっているかどうかを高い確率で知るための検査を考案できる(たとえばダウン症では21番染色体が1本余分にある)。また彼らは、ある疾患を引き起こしたり、リスクを上げたりする遺伝子のバージョンを検査することができ、たくさんの遺伝的疾患すべてを一気

2012-09-03 15:01:41
粥川準二 @kayukawajunji

続)にスクリーニングできるようになるかもしれない。/遺伝学者たちが目や髪の色といった特徴の背後にある遺伝学について多くのことを理解するにつれて、こうした非侵襲性胎児検査は、そうした特徴をピックアップするようになるかもしれない。/「出生前遺伝学的診断技術は、驚くほど急速なペース

2012-09-03 15:08:31
粥川準二 @kayukawajunji

続)で進歩している」とビアンチは書く。彼女はこの論文で117本の研究報告を引用し、この2年だけでそのうち53本が公表されたことを記している。/この発展は、パーソナル胎児医療に多くの展望をもたらす、と彼女はいうのだが、この新しい進歩がどのように応用され、規制されるべきかに

2012-09-03 15:18:39
粥川準二 @kayukawajunji

続)ついて、真剣に考えて意思決定するためには、科学者、生命倫理学者、医師、親、政府当局にとって、「時間が重要」だという。/ダウン症の非侵襲性検査はすでに、アメリカでは市場に出ており、数千件が実施されている。そうした検査を市場化している企業は、特許権をめぐってお互いに争って

2012-09-03 15:23:02
粥川準二 @kayukawajunji

続)いる。そのうち一社、サンディエゴのシーケノム社は、ライバルであるサンホセのアリゾナ・ダイアノスティクス社による別の検査の販売を阻止するためにカリフォルニアの裁判所に出した要求を拒否されたばかりだ。〔とりあえず、ここまで〕

2012-09-03 15:28:05
粥川準二 @kayukawajunji

〔9月3日の続き。 http://t.co/ArHwDu5g の中頃〕この新しい検査は、現在使われている2方面のアプローチに置き換わりうる。そのアプローチでは、まず血液検査が行われ、いくつかのタンパク質のレベルの異常を測定する。もしそのタンパク質のレベルが異常であれば、胎児の細胞

2012-09-17 08:20:21
粥川準二 @kayukawajunji

続)を採取して、染色体を数えるために、羊水検査か絨毛生検がそれに続く。/1回の血液検査に進むことは悪くない、と考えるかもしれない。というのは、羊水検査や絨毛生検は侵襲性であり、わずかではあるが限りのある、流産のリスクがあるからである。しかしこれらにおいてさえ、将来の親の経験と彼ら

2012-09-17 08:28:05
粥川準二 @kayukawajunji

続)が最終的に下す決断は影響されうる、とビアンチは書く。この複数のプロセスからなるプロセスによって、将来の親たちは複数回、もし検査によって胎児がダウン症だった場合に彼らがするであろうことについて対応することを決めることになる。もし検査が1回で1回の決定をしなければならない

2012-09-17 08:35:35
粥川準二 @kayukawajunji

続)のだとしたら、このことは当てはまらない。/このシンプルな例を乗り越えるとき、問題はより複雑になる。もし母親が男性だけに影響する疾患のキャリアであるならば、胎児の性別を判明することが重要である。しかしこのことは、性選択を可能にすることでもある。/全ゲノム検査は、ある病状

2012-09-17 08:45:26
粥川準二 @kayukawajunji

続)のリスクを、石に刻むのではなく、押し上げるだけの性質を明らかにするだろう。「親に不安をもたらすだけではなく、臨床的に影響を受けていない胎児の中絶の可能性をもたらす」とビアンチは書く。〔とりあえず、ここまで〕

2012-09-17 08:45:41
粥川準二 @kayukawajunji

〔昨日の続き。 http://t.co/ArHwDu5g の後半〕そして検出された異常のなかには、心配の原因となると思われる既知の結果とならないものもあるかもしれない。(そしてもちろん、父親が違うことや近親相姦という問題もわかってしまう、とビアンチは書く。)/妊婦をケアする医師

2012-09-18 09:30:59
粥川準二 @kayukawajunji

続)たちは、そのような検査から湧き出てくる情報をどのように扱うか、トレーニングされなければならなくなるだろう、と彼女はいう。そしてこうした情報の過負荷は、研究者らが、胎児の遺伝子の構造だけでなく、そうした遺伝子が何をしているのかを探るにつれて(それはいつ活性化し、いつ活性化

2012-09-18 09:40:19
粥川準二 @kayukawajunji

続)しなくなるのか)、強くなるだけであろう。このことによって、いつか、発生学上の異常が明らかになるかもしれないが、しかし目下のところは、それはたぶん、科学者や医師に「あ〜あ」とため息をつかせるのに十分である。というのは、科学者も医師も胎児における遺伝子の活動の「通常な」パターン

2012-09-18 09:55:52
粥川準二 @kayukawajunji

続)をよく知らないからである。ましては異常なパターンについてはなおさらだ。/もしあなたが非侵襲性遺伝学的検査の科学についてもっと知りたいのであれば、5月にスタンフォード大学で開かれたシンポジウムをチェックしてみてください。医療者たちがどのように実践するかについて議論している。業界

2012-09-18 10:02:44
粥川準二 @kayukawajunji

続)の代表はその見解を提示した。それをめぐる政治(ポリティクス)をめぐる議論もある。それが中絶をめぐる議論にどのような役割を果たすか、ということである。そしてダウン症の人々がその生についてどのように感じているか。そのほかについても。/このシンポジウムのオーガナイザーである

2012-09-18 10:15:51
粥川準二 @kayukawajunji

続)スタンフォード大学の法学教授ハンク・グリーリーは、いまから20年から40年を見据えている。将来の母親の身体の細胞から卵子をペトリ皿でつくることが簡単になって、そのため卵子を身体から採取する必要がなくなくなるというところまで行けば(研究者はその途上にあるのだが)、将来の親は胚を

2012-09-18 10:26:51
粥川準二 @kayukawajunji

続)選ぶことになるだろう、とグリーリーは予想する。(彼はそのことについての本を執筆中。)/「私たちはこれを賢く使えるでしょうか? それへの答えは確実にノーです」と彼はいう。しかし次のように問われる必要はありません。私たちは現在赤ちゃんをつくっている方法を比較して、これ

2012-09-18 10:31:22
粥川準二 @kayukawajunji

続)を賢く使えるほど十分に知っているのでしょうか?」(了)

2012-09-18 10:31:43