技術の維持継承大事
原子力学会の核燃料サイクルのセッションもなかなか興味深かった。現場の第一線で働いている人たちの話を直接聞けるというのはやはり貴重な経験。一般公開セッションも色々あるんだから、メディアも取材してしっかり勉強すればいいのに。
2012-09-21 22:58:38高レベル放射性廃棄物をどこまで管理すべきかという問題に対して、参照レベルを天然ウランと同程度の放射能になるまでとした場合、現在の技術のガラス固化体だと1万年程度管理しなければならないことになる。では、使用済み燃料をそのまま処分する直接処分ではどの程度になるのか。
2012-09-21 23:40:18(続き)←使ってみた。 私も知らなかったのだが、同じ参照レベルだと管理期間は数十倍、数十万年の管理が必要となる。そしてフランスが志向し、日本も研究している次世代の再処理、つまり消滅処理(核種変換)を実用化できればこの管理期間は300年程度と、ずっと現実的になる。
2012-09-21 23:41:27(続き)日本の再処理技術は60年以上の苦労に満ちた研究、数々の失敗を含む運転経験の積み重ねで、非核兵器保有国では唯一、現在もしっかりとしたキーテクノロジーを保有している。ひとたび手放してしまえば、再び同じラインに立つには数十年の時間がかかるだろう。
2012-09-21 23:42:38(続き)再処理技術を放棄し、安直に使用済み燃料の発電所サイト内保管でごまかそうという意見も散見する。だが、問題を先送りして重大な決定を将来世代に丸投げし、しかも再処理のオプションは技術の放棄という愚策によって取り上げてしまうのが、はたして責任ある態度と言えるだろうか。
2012-09-21 23:44:21(続き)技術はある程度は海外から導入することも可能だが、経験の積み重ねは買ってくる事はできない。一旦途切れてしまえば、またゼロからやり直しだ。そうしたことも理解せず、直接処分のデメリットについて真剣に検討することもなく、拙速に放棄を決めることのどこに正当性があるというのか。
2012-09-21 23:45:01