ロシア熱波とウォッカとグローバリスト―岩上安身

熱波の中、酔ったまま泳ぐため多くの水死者を出したというロシア、グローバリズムの中で崩壊前にもましてアルコールは広がっているとジャーナリストの岩上安身さん
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岩上安身 @iwakamiyasumi

昨日、週刊SPA!から、ロシアを襲っている熱波について、コメントを求められた。ロシアの夏は涼しく、過ごしやすい。モスクワでは、気温は上がっても20度に届くかどうか。もっとも暑いときで、日本の春並み。そんなロシアが、40度近い気温に。

2010-07-25 13:16:32
岩上安身 @iwakamiyasumi

ロシアを襲う熱波の続き。私は足かけ六年にわたり、ロシアに通い続けてきたけれど、これほどの猛暑は聞いたことも、体験したこともない。クーラーなどなくても過ごせるロシアで、この暑さはきつい。なので、池やプールで水浴びをする人が増えるわけだが、その水死者がなんと1200人にも!

2010-07-25 15:05:20
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。ロシアの水死者多発の原因は、ウォッカ。飲んでから、水に飛び込むので、溺れ死ぬ者が絶えないのだ。ロシアがアル中大国なのは、昨日今日始まった話ではない。いつの時代も為政者は頭を痛めてきた。昼からウォッカを飲んで働かない者が、生産性の低迷や、家庭不和の原因とされてきた。

2010-07-25 16:52:44
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。ロシアの宿命的な社会病理ともいえるアル中が、収容所国家ソ連の崩壊とともに、減少するかと思いきや、むしろ増えていて、医療や社会保障の崩壊など、他の要因とあいまって、ロシア人の平均寿命を急速に縮めている。

2010-07-25 16:09:17
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。ロシア人の男性の平均寿命は、かつて60代後半だったのに、ソ連崩壊後、58歳程度になってしまった。つまり、年金受給年齢を無事に迎える前に、多くの人間が、亡くなってしまうのだ。

2010-07-25 16:12:54
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。ソ連崩壊とともに、ロシアで起きたことは、公的機関の大規模な民営化だった。公的な財産が、次々、赤い背広を脱ぎ捨てた元党官僚や、新興財閥や、マフィアなどに不正不当に、払い下げられていった。日本での構造改革とよく似たブロセスが、その何十倍もの規模で、展開されていった。

2010-07-25 16:17:57
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。生じたのは極端な貧富の差。モスクワの物価は東京より高くなり、他方で地方の賃金労働者の平均給与は、月額数万円程度。西側の世界を目指そうとアジテーションした層は、二十年前のあの時代でも、グローバリストと呼ばれた。

2010-07-25 16:27:17
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き。国内の富を簒奪したグローバリストらは、その財産を海外に持ち出し、子弟を外国に送り出した。ロシアに寄生し、ロシアを捨てたのだ。残されたドメスティックな人々は、ハイバーインフレに見舞われ、年金も意味をなさなくなる世の中で、憂さを晴らすためにウォッカを煽って、命を縮めている。

2010-07-25 16:42:23