茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第725回「基礎的なペーパーテストと、それぞれの個性」

脳科学者・茂木健一郎さんの9月24日の連続ツイート。 本日は、昨日、一昨日に引き続き、日本の大学入試のあり方について。
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茂木健一郎 @kenichiromogi

しゅりんくっ! ぷれいりーどっぐくん、とっくに起きていたけど、ホテルが山の中でネットが通じないと思っていたら、ロビーだけWiFiがあることが判明した、おはよう!

2012-09-24 07:56:20
茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート第725回をお届けします。文章は、その場で即興で書いています。本日は、昨日、一昨日に引き続き、日本の大学入試のあり方について。

2012-09-24 08:05:34
茂木健一郎 @kenichiromogi

きそ(1)昨日、一昨日の大学入試についてのツイートについて、さらにclarification(真意の説明)が必要。私はペーパーテストを一切なくせと主張しているのではない。アメリカにはSATがあり、イギリスにはGCSEがある。その上で、面接やエッセイを課して入試をしている。

2012-09-24 08:07:41
茂木健一郎 @kenichiromogi

きそ(2)SATやGCSEは、形式の差異はあれ、日本のセンター試験にほぼ匹敵すると見て良いだろう。現時点で私が理想と考える入試の形態は、SAT/GCSE/センター試験/的な基本的なペーパーテストがあり、その上で、面接やエッセイで一人ひとりの受験生の特性を見るというものである。

2012-09-24 08:09:44
茂木健一郎 @kenichiromogi

きそ(3)その意味で、二次の筆記試験は廃止して良いと私は考える。その根拠は次の通りである。まず、センター試験と二次試験の成績の間にある程度強い相関があるならば、二次試験を課すことは冗長である。そして、もし基礎的学力以上の能力を見たいならば、現行の二次試験は適切ではない。

2012-09-24 08:12:08
茂木健一郎 @kenichiromogi

きそ(4)センター試験で測られる基礎的学力「以上」の能力は、どちらの方向に伸ばすかは、一人ひとりの個性次第である。たとえば、高校の時から一般相対論や超ひも理論をやるやつもいるし、領土問題について学術論文レベルのエッセイを書くやつもいる。一律のペーパーテストで、それは測れない。

2012-09-24 08:14:09
茂木健一郎 @kenichiromogi

きそ(5)センター試験に「屋上屋を架す」形で行われる現行の二次試験は、本物の学問というには陳腐すぎ、要するに中途半端に難しい。その結果どんな効果を受験生に及ぼすかと言えば、旅人の身体を寝床の大きさに合わせて切り刻んだという「プロクルステスのベッド」と同じ萎縮作用をもたらす。

2012-09-24 08:16:13
茂木健一郎 @kenichiromogi

きそ(6)そんなにすぐれた能力を持つやつなら、東大の二次試験の問題くらい、解けて当然だ、という意見もあるだろう。正しいようで正しくない。受験生からすれば、余裕のよっちゃんで入れるやつでも、入試は際限のない「軍拡競争」のようなもので、勉強を止めるわけには行かないという側面がある。

2012-09-24 08:17:43
茂木健一郎 @kenichiromogi

きそ(7)忘れられないのは、高校の同級生の和仁陽のこと。センター試験981点/1000点で我々の学年の全国一位。東大文一の試験なんて、目をつぶっていても入れたが、それでも和仁は勉強していた。中途半端に小難しい二次試験を課しているから、入試が終わるまで、自由にはなりにくいのだ。

2012-09-24 08:19:16
茂木健一郎 @kenichiromogi

きそ(8)SATの思想は、一つの叡智。基礎的な学力だけを見て、それ以上どのような方向に力を伸ばすかは、個々の学生の裁量と個性に任せる。伸びる方向は人によって違う。一律の学力試験で測ることになじまない。飛び級がない現状で、あの二次試験を課し続けることは、個性に対する犯罪行為だ。

2012-09-24 08:21:58
茂木健一郎 @kenichiromogi

きそ(9)東大を始めとする日本の大学の現状を見てみよう。日本語を母語とする受験生しか受けられない中途半端に小難しい問題を課し、一人ひとりがそれぞれ積み上げてきた個性的履歴(私で言えば子どもの頃から蝶の研究をしていたこと)を考慮しない。その結果、国は没落。真剣に考えた方がいい。

2012-09-24 08:24:11
茂木健一郎 @kenichiromogi

きそ(10)ぼくは、幸いにして入試とか余裕のよっちゃだったけど、ある時、そうか、東大にとって、オレは単なる点数という「数字」に過ぎなかったんだ、オレが、小学校の頃から日本鱗翅学会に入って、蝶の生態や分布を研究していたなんて、どうでも良かったんだと気づいた時に、寂しさを感じた。

2012-09-24 08:26:35
茂木健一郎 @kenichiromogi

きそ(11)あんな小難しい入試への対応を18まで強いられる入試と、蝶の研究でも、超ひも理論でも、日米関係の研究でも、ウェブ構築でも、高校の時から「プロジェクト」に取り組んで個性を面接やエッセイで評価される入試と、どっちがいいと思っているんだ。現行の日本の入試はもはや持続不可能。

2012-09-24 08:28:47
茂木健一郎 @kenichiromogi

きそ(12)まあ、オレはさ、高校の時にグルー基金を受けてアメリカの大学に行こうとしたら、担任に「受けたら受かるからやめろ」と言われてひよって東大にいった人間だけど、入試のエッセイや面接で、「ぼくは子どもの頃から蝶の研究をしていて、例えばキタテハの生態は・・・」と言いたかったな。

2012-09-24 08:30:46
茂木健一郎 @kenichiromogi

きそ(13)ハーバードなんて、入学に年齢の制限なんてないしね。18歳まで、あんな小難しいペーパーテストへの対応を強いて、入試ではその人の個性を全く見ず、ほとんど日本人しかいない学部に4年間も閉じ込める日本の大学がまともだと思っているやつは、はっきり言ってくるくるパーだと思う。

2012-09-24 08:32:07
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート第725回「基礎的なペーパーテストと、それぞれの個性」でした。オレはこれから朝ごはんたべるよ。

2012-09-24 08:32:41

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