【非公式】仮面ライダーフォーゼ・歌星賢吾の天体観測初級講座【中秋の名月】

仮面ライダーフォーゼ データベース @uths2011

急に気候が変わってきた気がするな…今日も暑かったが、かつてのような暑さじゃなかった気がする。

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「おーい、賢吾ぉ！」 弦太朗、ユウキ…。 「こんなところに居たんだね、賢吾くん。帰っちゃったかと思った！一緒に帰ろ！」 あぁ。 「お！今日は半月か？」 「そうだね！もうすぐ中秋の名月、お月見だよ弦ちゃん！」 「月見かぁ、良いな！…でも、何で9月しか月見しねぇんだ？」

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秋である理由…月の高さと、天気にあるな。太陽が天球上で通る道は、夏は高く、冬は低い。月の通り道も太陽とほぼ同じだが、満月は地球から見て太陽の反対側にあるから、夏は低く、冬は高いことになる。 「つまり、夏だと何かに隠れちゃうかもしれないし、冬は首が疲れちゃうね。」

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ちょうど見上げるのに適した高さの満月となると、春か秋になる。 「でも、春の名月なんて聞かねぇぞ？」 あぁ。“春がすみ”や“秋晴れ”という言葉があるように、天気の良さでは断然秋が良い。そこで、秋が月見のシーズンとなったといわれている。 「じゃあ、10月でも良いんじゃねぇか？」

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中秋とは旧暦の秋…つまり、7月、8月、9月の三ヶ月で、更に真ん中の“日”を指す言葉だ。正確に絞るなら、旧暦8月15日のことだ。中秋の名月ではなく仲間の“仲”を使う仲秋の名月とは、同じ“ちゅうしゅう”でも意味が違う。 「え？同じだと思ってた。」 「どう違うんだ？？」

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後者の方の意味は秋の真ん中の"月"を指す言葉で旧暦8月を指す。本来は“中秋の名月”と書くのが正しいようだな。 「じゃあ、その中秋の名月には、満月がバッチリ見られるってワケだな！」 いや、それも違う。 「な、何だよ…まさか、名月なのに満月じゃねぇのか？」

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旧暦では月の満ち欠けを見て日付決めている。新月のときが1日となり、満月になる頃が15日、その後また新月になる日に新しい月に切り替わる。ただ、新月から満月になるまでの日数が毎回15日であるとは限らないから、15日は満月ではない可能性がある…むしろ満月ではないことが多い。 「えー！」

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それに、旧暦8月15日は年によって9月だったり10月だったりもする。因みに去年、今年、来年は中秋の名月と満月は一致しているようだな。 「そうなんだ。良かったぁ。30日は天気だと良いなぁ。」 「だな。七夕みたく…何だっけ…さいみ…」 催涙雨。 「そう！催涙雨にならねぇと良いな！」

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そうとは言えないぞ？中秋の夜に雲などで月が隠れて見えないことを無月（むげつ）、中秋の晩に雨が降ることを雨月（うげつ）といって、月が見えないながらも、なんとなくほの明るい風情を賞する言葉もあるくらいだからな。 「へぇ…じゃあ、どこを取ってもオイシイわけだね！」

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「奥が深いんだなぁ、中秋の名月。」 …最後にこんな言葉遊びがある。“月月に 月見る月は 多けれど 月見る月は この月の月” 「…何それ？俳句？？」 …短歌だ。この歌、月がいくつある？ 「月…月…6個！」 「…8個だよ、弦ちゃん…。」 月を見るには8の月…旧暦8月を指してるわけだ。

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「へぇ。これは面白ぇな！毎月見る月は多いけど月見するなら今月の月……あれ？5個…？」 …君はいつまで経っても中秋には辿り着きそうに無いな…。 「まぁまぁ！今年はみんなで、月見ようね！」 「おう！みんなで、月見キターッ！」 …足元じゃなくて、頭上にある月を、だな。