2012年10月4日

山本七平botまとめ/【空気の研究③】/カドミ神社という「物神」を崇める者を”異端”として排除して初めて、逃れうることが可能な「空気の支配」

山本七平著『「空気」の研究』/「空気」の研究/44頁以降より抜粋引用。
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山本七平bot @yamamoto7hei

①神という概念は、元来は「恐れ」の対象であった。多くの神社は、悲惨を体現した対象がその悲惨を世にふりまかないように、その象徴的物質を御神体として祭ってなだめている。<『「空気」の研究』

2012-10-02 16:57:47
山本七平bot @yamamoto7hei

②従って、カドミウム金属棒を御神体とする「カドミ神社」の存立は可能である、というよりむしろ、ある「場」にはすでに存立したのであり、昭和の福沢諭吉は、それが御神体ではありえないことを証明するため、ナメてみせたわけである。

2012-10-02 17:28:07
山本七平bot @yamamoto7hei

③そして、この物神化と、イタイイタイ病の科学的究明および「究明史」とは全く無関係なのである。この「無関係」の意味は、たとえ両者が医学的に関係があっても「無関係」の意味である。

2012-10-02 17:57:43
山本七平bot @yamamoto7hei

④そしてこれを無関係と断じ、人類が偶像支配から独立するため、実に長い苦闘の歴史があり、多くの血が流されたわけであった。

2012-10-02 18:28:03
山本七平bot @yamamoto7hei

⑤それは、臨在感的把握の絶対化によってその対象を物神化し、それによってその対象に支配される者、いわば「カドミウム金属棒の発する空気に支配される者」を異端と宣告し、それは「カドミウム公害究明史」とその成果に関係なきものとして排除する事によって、初めて成り立つものであった。

2012-10-02 18:57:47
山本七平bot @yamamoto7hei

⑤そしてそれは、われわれにとって実にわかりにくい、初代キリスト教徒の正統・異端論争の背後にある問題である。

2012-10-02 19:28:05
山本七平bot @yamamoto7hei

⑥いわばカドミウム公害と最も熱心に取りくみ、その悲惨を知りつくしている(乃至は知りつくしていると自認している)が故に、その金属棒にその「究明という自己の歴史」の歴史的所産として、対象をその悲惨の臨在感的把捉でしか捉え得なくなった者、従ってその把握を絶対化せざるを得なくなった者(続

2012-10-02 19:57:44
山本七平bot @yamamoto7hei

⑦続>いわば「最もまじめで、熱心で、真剣なもの」、当時の状態で表現すれば、その物神への信仰の最も篤きものを、その物神をたとえキリストと呼んでも、逆に、異端として断罪し、排除するという結果になったからである。

2012-10-02 20:28:04
山本七平bot @yamamoto7hei

⑧だがそれをしなければ、しなかった者は、物神の支配すなわち空気の支配から逃れることは、永久にできない。だがこの問題は後にゆずるとして、上記のような空気支配が、どのような形をとると完成するかを記すことにしよう。

2012-10-02 20:57:46

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