丸山天寿先生の「他にもある大奥漫画」

丸山天寿 @tenjumaruyama

さて日曜日のお遊び。映画やテレビで「大奥」をやるそうな。原作は「よしながふみ」さん。「大奥」と言えば「後宮」や「ハーレム」と並んで男の憧れ。多くの漫画家が想像をたくましくして様々な漫画を描いた。そこで本日のお題。「他にもある大奥漫画」全ての叱責、異論、追加を認めます。文中敬称略→

丸山天寿 @tenjumaruyama

「大奥物語」－ケン月影。官能劇画の大御所が描いた全１６話からなる作品。寺に参拝に来る大奥の女性を、悪霊祓いと称して次々にモノにする生臭坊主。その尻尾を捕まえんとする大奥総取締役（もちろん美女）も、いつしかそれに巻き込まれて。禁欲を強いられる大奥女性と僧侶を描いた最強の背徳エロス→

丸山天寿 @tenjumaruyama

「女犯坊」－ふくしま政美。怪僧・竜水が、善も悪も打ち倒す怪作。竜水は大奥で起こった若い女の殺人事件の調査を開始する。警戒の厳しい大奥の便所から侵入した竜水の、女性に対する無軌道な活躍が見もの。（詳しく書くと規制の恐れあり）。自分の行為は棚に上げて、大奥の腐敗を糾弾するのが凄い。→

丸山天寿 @tenjumaruyama

「狂乱大奥絵巻」－梶尚吾。五代将軍綱吉の暗殺を目論むくの一と、阻止しようとする伊賀忍者が夜の江戸城を舞台に、忍法合戦を繰り広げる。大奥内部の女同士の嫉妬や、リンチ等が達者な描線で描かれる。その凄さたるや陰部に焼きを入れるは、○○するは、、以下自粛。ちと入手困難だが一読の価値あり→

丸山天寿 @tenjumaruyama

「大奥の狐」－上村一夫。絵島に仕える女中・桜井が、死ぬまで抜けられない大奥を抜け出すために周りの人間を次々に利用する、「裏話・絵島生島事件」。美女を描かせれば右に出る者はいないと言われた「昭和の絵師・上村」が描く驚くべき江島の実態。その凄まじさは覚悟して読まなければならない。→

丸山天寿 @tenjumaruyama

「おしとね天繕」－山口譲司。綱吉の夜の相手役選びを一手に担う「夜の毒見役」が、美女達を相手に繰り広げるセクシーコメディ。男子禁制の大奥で将軍以上に勝手無頼を許された天繕が、美女達の具合を確かめるために「お手付き御免」で次々に手を付ける。描写もセリフも巧み、気楽に楽しめる作品→

丸山天寿 @tenjumaruyama

「大奥・女たちの乱編・花篝」－三木内麻耶。「まんがグリム童話」の中の大奥編。７代将軍・家継の生母・月光院が高度な性技で８代将軍・吉宗を籠絡する。先代将軍の生母とは思えない若さを保つ月光院。その若さを保つ秘密が凄い。（これも規制の恐れがあるので割愛）江戸城外での野外プレイもあり。→

丸山天寿 @tenjumaruyama

「大奥・女の愛憎絵巻」－イケスミチエコ。レディコミ誌でも人気の作者が描く大奥短編集。絵島生島事件をはじめ実際の事件をモデルにした物もあり。嫉妬・裏切り・罪のなすりつけと女生き地獄の大奥。残酷な内容と描写が凄い。血まみれ死体等も頻繁に登場するから、ホラーマニアの方も楽しめる。→

丸山天寿 @tenjumaruyama

大奥の漫画は多いが、男性向けと女性向けで扱い方が違う。女性向けは女性の人間模様や愛憎劇が多いが、男性向けははっきり言って「エロ」。しかし、これが面白いので、今日は男性向けの作品を中心に紹介。もちろん女性向けの作品にも良作・名作はあるが、それはまたいずれ。　了