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茂木健一郎 @kenichiromogi
しゅりんくっ! ぷれいりーどっぐくん、おはよう!
茂木健一郎 @kenichiromogi
連続ツイート第743回をお届けします。文章は、その場で即興で書いています。本日も、引き続いて、日本を元気にするツイートシリーズ! (当分続きます)
茂木健一郎 @kenichiromogi
たお(1)先日、ある場所で論争があった。父親が、娘の結婚式に当たって、「私の作品だから、大切にしろよ」と花婿に書いたというのが「いい話」として紹介されていたのを「気持ち悪い」と反発した人がいて、私自身も気持ち悪かったのだが、そもそも科学的な視点からこの父親は間違っているのである。
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たお(2)どんな子どもも、親の「作品」などではない。Judith Harrisの1995年の詳細なレビュー論文が示しているように、子どもの人格に与える親の影響は、統計的にほぼゼロ。その証拠に、同じ親の下で育った兄弟姉妹でも、性格は全く異なる。子どもは、親の「作品」ではないのだ。
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たお(3)親が、子どもの性格に決定的な影響を与えることがもしあるとするならば、あってはならないことだが、虐待などをして負の痕跡を脳に残す場合だろう。バランスのとれた、愛情のある育みが行われた場合は、親が子どもの人格形成を支配することはないし、あってはならないのだ。
茂木健一郎 @kenichiromogi
たお(4)子どもは、むしろ、その発達の過程で出会うさまざまな人たちから少しずつ影響を受け、自分の人格をつくっていく。友だち、近所のおじさん、先輩、先生、たまたま出会った人。尊敬するスター。伝記の人物。そんな小さな影響が少しずつ集まって、子どもの性格が出来上がっていくのだ。
茂木健一郎 @kenichiromogi
たお(5)だからこそ、子どもの性格は、家庭環境だけで決まるのではない。子どものまわりにたくさんのネットワークがあり、そのネットワークを通してさまざまな情報、影響が集まって成長していく。大人になっても同じこと。生きていく中で出会うさまざまな人から、少しずつ影響をもらうのだ。
茂木健一郎 @kenichiromogi
たお(6)どのような「文脈」に出会うかも、性格形成に影響を与える。たとえば、第一子と第二子では、同じ家庭でも、置かれている文脈は全く異なる。小さな子でも、他の家にお邪魔した時には、自宅とは違うふるまいをすべきと知っている。目の前にケーキが置かれても、すぐに食べてはいけないのだ!
茂木健一郎 @kenichiromogi
たお(7)「地位が人をつくる」という。会社でも、責任あるポジションに就いた人が成長するということがあるが、つまりは置かれる文脈が変わったことで新たな人格形成が促されたのである。新たな成長は、その人の中にずっと眠っていた芽が開いたことを意味する。文脈という水が、乾いた芽にかかった。
茂木健一郎 @kenichiromogi
たお(8)人格を「陶冶」するというが、陶冶するには相手がいる。できるだけ多くの、異なるバックグラウンドの人と出会い、朱に交われば赤くなるで影響を受け、育っていけば良いのである。何も、自分ですべて背負ってしまう必要はない。リラックスして、解放して、ニコニコと向き合えば良いのだ。
茂木健一郎 @kenichiromogi
たお(9)子どもを「私の作品だから」と言った父親にはきっと悪気がなかったのだろうが、親が、子どもの人格形成に関与しすぎる必要はないということは、もっと世間に知られて良い。責任感と抑圧は紙一重だから。社会の中に開かれた環境でこそ、子どもは育つ。それは、大人も同じことである。
茂木健一郎 @kenichiromogi
以上、連続ツイート第743回「たくさんの小さな流れが集まって「私」という、大きな流れになる」でした。

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