茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第744回「仕事すること勉強すること自体が、報酬となる。」

脳科学者・茂木健一郎さんの10月13日の連続ツイート。 本日も、ひきtづいて、日本を元気にするツイートシリーズ。
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茂木健一郎 @kenichiromogi

しゅりんくっ! ぷれいりーどっぐくん、おはよう!

2012-10-13 06:25:35
茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート第744回をお届けします。文章は、その場で即興で書いています。本日も、引き続いて、日本を元気にするツイートシリーズ! (当分続きます)

2012-10-13 07:13:49
茂木健一郎 @kenichiromogi

しほ(1)子どもの頃、大人になると大変だな、と何とはなしに思っていた。とにかく、生活するために、働かなくてはならない。毎日まいにち働いている。そんな未来を想像すると、なんだか息が詰まるような気がした。その頃の私は、「遊び」と「仕事」を対立概念としてとらえていたのだろう。

2012-10-13 07:15:01
茂木健一郎 @kenichiromogi

しほ(2)あれは小学校6年のとき。一足先に中学校に入った新井哲也に砂場に呼び出されて脅かされた。「いいかい、けんちゃん、中学校に入ると大変だぞ。算数が数学になるし、英語も始まる。クラスで一番だと、**高校に入れる。学年で一番だと、**高校に入れる。けんちゃんはどうかな。」

2012-10-13 07:17:07
茂木健一郎 @kenichiromogi

しほ(3)なぜ、新井くんはそんなことを言ったのか。きっと、自分自身が受けている圧迫から解放されたかったのだろう。ぼくはまたもや息苦しく感じた。クラスで一番とか、学年で一番とか、そういうことのために勉強するのは、とてもイヤな気持ちがしたのである。暗澹たる思いがあった。

2012-10-13 07:18:15
茂木健一郎 @kenichiromogi

しほ(4)勉強にせよ、仕事にせよ、何かの目的のために(「生活するために」「クラスで一番になるために」)それをやると思うと、息苦しく感じる。ところが、実際にその中に飛び込んでみると、いつの間にか目的など忘れてしまう。その時間に没入して、活動自体から報酬を得る。そうやって乗り切る。

2012-10-13 07:20:37
茂木健一郎 @kenichiromogi

しほ(5)経済学では、インセンティヴということが言われる。典型的にはお金だが、しかし、人はお金のためだけに働くのではない。働くということ自体が報酬になった時に、人は成長し、すぐれた仕事を成し遂げる。勉強も同じで、「合格」が報酬なのではなく、勉強自体が報酬でなければならない。

2012-10-13 07:22:42
茂木健一郎 @kenichiromogi

しほ(6)NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』の司会をしていた頃、会うプロフェッショナル共通した特徴があった。一つは、「自分のために」よりも、「他人のために」を優先させていること。もう一つは、仕事自体をよろこびとし、報酬としていること。そのような人だけが、遠くに行ける。

2012-10-13 07:24:03
茂木健一郎 @kenichiromogi

しほ(7)ブータンは、「国民総幸福」(Gross National Happiness)を提唱している。仕事もまた幸福の源泉になり得る。一つの国のさまざまな場所で、人々が仕事に没入している。仕事自体がよろこびであり、報酬である。お金のために、生活のためにだけ働くのではない。

2012-10-13 07:25:31
茂木健一郎 @kenichiromogi

しほ(8)小学校6年生の時に、新井哲也に砂場に呼び出されて、「中学にいくと大変だぞ」と言われたとき、私が息苦しかったのは、何かの目的のために勉強する、と思ったからだった。ところが、実際には私は勉強自体を報酬とすることができた。結局、三年間、学年一位だった。

2012-10-13 07:27:20
茂木健一郎 @kenichiromogi

しほ(9)学校ではいろいろなことを教えてくれたが、勉強自体がうれしい、仕事自体が報酬となる、という、人生で一番肝心なことを、教えてくれてはいないように思う。先生が背中で教えてくれたということはあるかもしれないが。全ての教室で教えた方が良い。没入すること自体が、うれしいんだよと。

2012-10-13 07:28:47
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート第744回「仕事をすること勉強をすること自体が、報酬となる。」でした。

2012-10-13 07:29:29