伊藤博之(Hiroyuki Itoh) @itohh氏、英国にてボーカロイドを語る
初音ミクの驚異的な成功は日本を越えて広がっており、そのファン達がつくり上げる作品によって、日々革新され強固なものとなってゆくこのバーチャルスターと、それといっしょに成長するコミュニティをうみだしています。
2012-10-13 18:32:37伊藤氏はまた、ボーカロイドの音楽・画像・動画などをアップロードして共有利用することを推進するウェブサイトPIAPROを立ち上げ、最近1,600をこえる世界中のインデペンデント・レーベルを配信する音楽アグリゲーションサービスROUTER.FMも始めています。
2012-10-13 18:33:52伊藤氏は大和日英基金のビジネスセミナーの一環としてロンドンに来て、ポール·ブラウンとともに初音ミク現象を時間を惜しまず議論しました。
2012-10-13 18:34:05伊:「私たちは人間の歌声生成ソフトウェアで初音ミクを開発しましたが、初音は声だけの存在であり、また、初音ミクは実在しない、絵やイラストだけの存在でもあります。 そう、初音ミク、彼女自身は非常に限られた存在なのです。
2012-10-13 18:35:38伊:「幸運なことに初音ミクには音楽を作る人々だけではなく、多様な初音ミクのイラストを描く非常に多く人々が後ろに控えていることに大きな意義があります。
2012-10-13 18:36:11伊:「あるイラストはとてもかわいいですし、別のイラストでは非常に不気味であったり、奇妙な存在のように見えます。でも、そのような多様なイラストが彼女を非常にリアルな存在にしているのです。
2012-10-13 18:36:49伊:「そう、巨大なファン層を持っていることが初音ミク現象にとって非常に重要なことなのです。 音楽家だけではなく、多数の人工知能やロボットの研究・開発者やコンピュータ·プログラマーのような技術研究者、によっても初音ミクは支えられているのです。
2012-10-13 18:37:24伊:「それによって初音ミクは大きなインパクトを与えてきました、それもコンテンツの領域だけではなく技術の面でも。 クリプトンはそれをコントロールしていません。初音ミクをとても魅力あるものとして保つために、人々に初音ミクの利用を許してきました。
2012-10-13 18:38:32伊:「作品を作り上げること、作曲をすること、イラストを書くこと、は非常に重要です。我々はそのような行為をコントロールすることを好みません。」
2012-10-13 18:38:43記:「ニコニコ動画やそれに類する動画Webサイトに、ファンが作成した作品は現れ始めたとき、あなたは最初に何を思いましたか?」
2012-10-13 18:38:58伊:「私は初音ミクが日本の外でどの程度人気があるのか確固としたイメージはありません。なるほど中国や台湾などのアジア諸国では絶対的に初音ミクを愛するファンたちに会いましたが、例えば、ここ英国ではどのくらいの人気があるのか全くわかりません。 本当に人気ありますか?(笑)」
2012-10-13 18:41:36記:「私は彼女が近年よりポピュラーになって一般紙の記事でも広く紹介されるようになったと感じています。 その一部は、コンサート、特に昨年行われたアメリカでのコンサートが注目を浴びたことによると思っています。それが米国のマスコミによってカバーされ、英国のマスコミにも広がったのです。
2012-10-13 18:43:46記:「バーチャルシンガーの概念もますます今日的な話題となっています。例えば、ステージ上のホログラフィック表示されたトゥパック·シャクールのステージ は初音ミクと比較される形で報道されました。そう、彼女はバーチャルシンガーのベンチマークになっていると思います。」
2012-10-13 18:44:44伊:「でも初音ミクはトゥパックのように、かつては存在した、でももういなくなってしまった誰か、をホログラムで再現するのではなく、本当に『非実在』な存在です。
2012-10-13 18:48:07伊:「それは日本の外の聴衆、特にアメリカとイギリスの聴衆にとってみて、初音ミクは不思議なもの、それもあまりいい意味じゃなく、普通じゃない本当におかしなものとして見られているんじゃないかと感じています。
2012-10-13 18:48:56伊:「日本で初音ミクが受け入れられていることはとてもよくわかります。でも日本の外で、特に西洋文化のもとでは、人々は初音ミクを奇妙な存在に思うのではないでしょうか。」
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