ライスのアニメ感想:#185 serial experiments lain (2)

serial experiments lainの2話感想です。 クラブサイベリアでの出来事。 玲音はNAVIを手に入れる。 アクセラに翻弄された少年の死に玲音は何を思うのか。 といった感じ。 続きを読む
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テリー・ライス @terry_rice88

serial experiments lain:Layer:2「GIRLS」 クラブ「サイベリア」の出来事がメイン。玲音がNAVIを入手していじくり出す。一方、玲音の感知しない外側の出来事として、アクセラといわれるナノデバイスがドラッグのように流通している様が描かれてたなあと。

2012-10-14 18:17:43
テリー・ライス @terry_rice88

今回の話の筋としては話に関わる何かしらの要素が散りばめられているという印象。アクセラを服用してしまった少年の末路に、玲音に似た粗暴な彼女、NAVIを手に入れた玲音、それを疎ましく思う姉、玲音に構ってくれる友達とクラブカルチャー。そしてワイアードと現実の境、かな。全部繋がりそう。

2012-10-14 18:20:51
テリー・ライス @terry_rice88

放送年が98年という世紀末なことを考えても、90年代って、クラブカルチャーやサブカルなどに発する「密室性」の時代だったのかなあと、見ていて思わなくない。空虚な電線、電線柱でしか人が繋がっておらず、現実では関係が希薄であるような印象を感じるなあ。玲音の日常もほとんど白昼夢な趣き。

2012-10-14 18:23:54
テリー・ライス @terry_rice88

彼女の日常における、画面上の白黒のコントラストってそういう点では非常に重要なんじゃないかなあ。光は眩しいくらいに何もなく、闇は果てしなく深い。彼女が生の実感を得る場所とは一体どこなのか気になる。フル装備のNAVIが届いたのはそこら辺の複線なんだろうなあ。と、興味深く見る。

2012-10-14 18:27:45
テリー・ライス @terry_rice88

多分Aパートラストの闇から出てくる幻影に恐怖する玲音とBパートラストの慄く少年は対比なのかもなあ。少年は錯乱している、しかしワイアードが現実を干渉してはいけないと叫ぶ。一方で玲音は「人は必ずどこかで繋がっている」という風に言い放つ。…彼女は密室を解き放つ「鍵」なんだろうか。

2012-10-14 18:32:38
テリー・ライス @terry_rice88

面白いのはモノローグの文字演出。玲音の問いかけでもあれば、人々のざわめきを表現しているし、汎用性の高い使用方法だなあと。文学と映像がミクスチャーされている感じが非常に90年代っぽい。それこそクラブカルチャーが描かれる点においても時代的でもあるんじゃないかなあと。静謐に騒々しい。

2012-10-14 18:36:15
テリー・ライス @terry_rice88

コミュニケーションという問題はこのlainという作品において、相当重要なんだろうなあ。例えば玲音と同級生、あるいは家族、あるいは千砂。もっと広く見れば玲音と今回の少年もそうか。現実においては繋がっているように見えなくても、ワイヤード(ネット)の世界では繋がってるかもしれない。

2012-10-14 18:40:14
テリー・ライス @terry_rice88

現実で強く繋がっている場合もあれば、その逆もまたあると。でまあ、この作品においては玲音そのものが第三者的でもあるので、起こる事象についても非常に冷静。無感情無表情というよりはそれらの起伏が薄いのがやはり気になる。少年の自殺においても、泣きもしなければ叫びもしない。ただ見てるだけ。

2012-10-14 18:43:42
テリー・ライス @terry_rice88

ゆえに今回の最後の「全て繋がっている」という玲音の台詞がより強く響きもするんだけど、なにか超越したものを感じなくもない。むしろ非常にホラーではある。逆にAパートラストの方が怖がってるよね、彼女。むしろ向こう岸が彼女のリアル、なんだろうか。そうすると非常に「マトリックス」的だなあ。

2012-10-14 18:46:46
テリー・ライス @terry_rice88

とはいっても、クラブって「密室」である以上に騒々しさの中で、最も「孤独」を感じられる空間でもあると思う。同級生達が連れ立っていくのは「孤独」でいたくない事の表れなのかなあとも。玲音はデフォルトで「孤独」を背負っていて、どこでも所在なくしてるイメージがあるが、クラブだと反転してる

2012-10-14 18:51:11
テリー・ライス @terry_rice88

玲音が「孤独」な存在であることをクラブがさらに際立たせているなと。彼女の個性が映える空間であるという設定かなあ。だからこそ、玲音になんだか異質なイメージが付与されていく。引っ込み思案な彼女が変質していく兆しが見えるようになっていく、というのが今回の狙いなのかなと。

2012-10-14 18:56:39
テリー・ライス @terry_rice88

そうすると気になるのが「もう一人の玲音」だが、現段階では前振りででしかないから、今後のポイントなんだろうなあ。姉共々。淡々と進むというより厳かに、静謐に物語は進んでいく。80年代の喧騒は90年代という密室にパッケージングされて、孤独になっていく袋小路みたいな地続きな流れがあるなと

2012-10-14 19:00:07
テリー・ライス @terry_rice88

世紀末という時代も相俟って非常に終末感というか、水面下で何かが蠢いているような印象を持つ作品だけど、今後どうなっていくかが楽しみだ。この閉塞感が開かれる時にどんな物語が待っているのか。目して待ちたいと思います。そういったところで感想は以上です。ではまた次回。ありがとうございました

2012-10-14 19:04:03

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