大森田不可止氏によるゲーム雑誌「ハイスコア」あれこれ

大森田不可止 @omorita

明日から、月刊「ハイスコア」の頃の思い出を書いていこうかと思うんだが、書かれたくないことがある人は今のうちに言ってね。

大森田不可止 @omorita

[月刊ハイスコア]ナムコをスピンアウトしたゲームスタジオで、出版の話があるというんで、私と遠藤さんが行った。遠藤さんは途中で帰って、酒好きの私が新宿のキャバクラに連れて行かれて、こんなに楽しいんなら「私は出版をやる」と思ったのが、ハイスコアの出発点だな。

大森田不可止 @omorita

[月刊ハイスコア]当時会ってたのは、宇宙企画の創業者で英知出版の専務と、微笑って女性誌のニュース担当、今はぶんか社社長の編集長。三流出版好きの私は、ついつい意気投合してしまった。後で聞いたら、技術者とか面倒だから、とりあえず、酒に誘ったって言ってたな。まぁ正解だったんだが。

大森田不可止 @omorita

[月刊ハイスコア]Wikipediaでも少ししか書いてないからいいかもね。１９８６年２月８日が創刊ゼロ号。ビデオボーイ別冊扱い。創刊は１９８６年３月８日になるんだろうな、出版の常識には疎いから違うかもしれないけど。

大森田不可止 @omorita

[月刊ハイスコア]地元仙台から東京のナムコに入社して２年、原宿にも行ったことが無かったのに、ゲームスタジオ（本社原宿）の創業に立ち会い、浮かれて出版に携わったら、なんか売れた・・・ってバブルな話かな。ファミコンブームの頃の思い出話だな。

大森田不可止 @omorita

[月刊ハイスコア]最初は英知出版のラインナップとして「ビットボーイ」というパソコン雑誌を出す話だった。パソコン好きな私は、それなら私が活躍できるかもと、別の世界に足を踏み入れて浮かれてた。

大森田不可止 @omorita

[月刊ハイスコア]それが、ちょうどファミコンブーム。放っておいてくれる訳がないなぁ。１１月に「ビットボーイ」パソン雑誌って言ってたのに、１２月下旬にファミコン雑誌「ハイスコア」に変更。スタッフは編集長、編集者ひとり、私、アルバイトの女の子（初心者）ふたり。間に合うのか？

大森田不可止 @omorita

[月刊ハイスコア]編集部は初台。勝新太郎や推理作家も住んでたマンションの二階。引越し早々天井の蛍光灯が落下。けが人は出なかったけど、神主呼んでお祓いをしてもらう。

大森田不可止 @omorita

[月刊ハイスコア]ファミコン雑誌を作ることになって、ファミコン改造をはじめる。静止やコマ送りを出来るようにした。使うのはゲーマの子達だから、ボタンはゲーセン仕様にするとか気は使ったな。大日本印刷が注目してくれて、技術供与したのもその頃。綺麗な写真が撮れるようになった。

大森田不可止 @omorita

[月刊ハイスコア]ハイスコアの表四には、ナムコが広告出してくれた。当時の担当は浅田さん。私が新入社員の頃、MSXの発表会に一緒に行った人。新入社員だから名前分かんなくなって、「名前どうでしたっけ？」「あさだだ！」「いや、字の方ですけど、どっちでしたっけ？」って危うく誤魔化したな。

成澤大輔 @Abingdoni_Nari

@omorita ＡＪこと浅田常務！ ナムコのコンシューマ販売関連セクションはエピソードの宝庫ですね。とてもネットには書けないようなのばかりですが（笑）

大森田不可止 @omorita

@Abingdoni_Nari 私も書けないことはいろいろ。MSXの頃はまだ浅田さんもおとなしかったんですよ（笑）。

成澤大輔 @Abingdoni_Nari

@omorita そのころいちばん元気だったのはＩ部長ですかね。ＣＳＧの世話役もやってて。いやほんとにもう、酒の肴にするしか使いみちのない話ばかりです（笑）

大森田不可止 @omorita

[月刊ハイスコア]ナムコに広告営業に行って、浅田さんが担当の女の子を気に入って広告取れてたと思ってる。美人だったんだけど、ナムコに広告営業に行くって聞いて、「絶対、社長とふたりきりでエレベータに乗らないように」ってアドバイスしてたな。ナムコ関係者は社長が好きだから、そう言うんだが

大森田不可止 @omorita

[月刊ハイスコア]最大のスクープは創刊２号目かな、ファミコン版グラディウスの画面写真を半ページで掲載。コナミには許可なし。だけど、コナミ提供のポジの中にファミコン版が混入してた。つまり、許可はあったのだ。それをファミコン版だと見ぬいたのは私だから、私の眼力だよな。

藤原水希 @mizki_f

@omorita お見事です！

大森田不可止 @omorita

[月刊ハイスコア]ファミコン版が混入してた→これファミコン版ですよね→ごめんごめん間違えた。それは一流出版社の流れ。三流出版はスキあらば出し抜こうとする。それが三流出版の良さだ。

大森田不可止 @omorita

@mizki_f ありがとう。担当の子がこれ何だか違いますよね？と言って、どれどれと見たら、ドットのサイズとかでファミコンだね？ってことになったのでした。その時の現場の熱き思いは伝えたいねぇ。

藤原水希 @mizki_f

@omorita 想像するだにテンション上がりますね！　子供の頃ゲーム雑誌で見た、スーパファミコン用に移植されてるアーケードゲームの画面写真を見た時の興奮は今でも覚えてます。それをさらに高めたものなのでしょうね。でも、コナミのうっかり混入だったのかどうか、気になりますね。

大森田不可止 @omorita

@mizki_f 現場は普通なんだけどね。でも、時々凄いことが起こる。コナミのうっかりだったから、後で怒られたけど、気にしない雑誌だったのでｗ

大森田不可止 @omorita

[月刊ハイスコア]当時の編集長は、「これはニュースだ」と言って、著作権とかは気にしてなかった。映像の著作権にうるさかったのはナムコで、在籍中は法務に協力もしてた。その法務担当がエニックスをバックアップしたらしい。それで、ハイスコアは仮処分。制作費が安い雑誌は立ち直れなかったな。

藤原水希 @mizki_f

@omorita なるほど、面白い事があるものですね。

大森田不可止 @omorita

[月刊ハイスコア]ハイスコア創刊時は、コナミの「グーニーズ」が人気で攻略記事書いて、スーパーマリオもまだ人気があったから、コマ送り写真を使った攻略記事を書いた。時期が良かったので、本当に４０万部出た。公称は６０万部だったかな。波に乗った感じはしたな。

大森田不可止 @omorita

編集部はマンションだし、ゲーマーは高校生がメイン。美人の広告担当と女性編集者も居て、何だか家庭的な雰囲気だった。徹夜が多いので、取材とかの帰りにはケンタッキーのパーティバーレルやハンバーガーとかを良くおみやげに買って帰ったな。

大森田不可止 @omorita

ゲームに詳しくない編集者と、出版を知らないゲーム関係者なので、ファミコンのこと、ゲーム業界のことを良くレクチャーしてた。当時はファミコンブームなんだけど、詳しい人が少なかったので、取材先のゲーム会社でもファミコンのレクチャーをする事があったくらい。