ハーバード白熱自習室『これからの「正義」の話をしよう』◎まとメモ【第6章.平等をめぐる議論-ジョン・ロールズ】

NHKのハーバード白熱教室の、 マイケル・サンデル教授著 『これからの「正義」の話をしよう』 を読んで、 みんなで議論する 「ハーバード白熱自習室」 ◎まとメモ【第6章.平等をめぐる議論-ジョン・ロールズ】
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@Greenbellove

まとめtweet遅くなってごめんね。それでは今から始めたいと思います。今日はこの後ちょっと予定があるので2部にわけてしますね。それではJustice「第6章/平等をめぐる議論ージョン・ロールズ」まとメモ♡ #JusticeJP

2010-07-30 16:38:23
@Greenbellove

第6章は、今までの章での事例や仮説をロールズの正義論から思考する章ですね。私がサンデル先生を尊敬する理由のひとつがこの章に色濃く表れています。先生は、意見の違う論法の中にも共感できる、納得できる箇所はどこにあるのかと思考しています。 #JusticeJP

2010-07-30 16:43:25
@Greenbellove

自分の思考や支持する考えと相容れない論法を目の前にすると、人はつい異なる部分、反対意見等の方に考えを巡らせてしまいがちです。しかし、サンデル先生のように納得、共感する部分を検証しながら異なる論法を考えていくことは反対思考のみに終始するより展望が開けていく。 #JusticeJP

2010-07-30 16:47:23
@Greenbellove

6章は、共感の姿勢がさらなる疑問に対して有益な思考をもたらすのだということを教えてくれます。このことを理解した後、この章を読み進めるならば、サンデル先生の思考の形跡が非常に分かりやすく整理され、私達に伝えるために書かれていると感じることができると思います #JusticeJP

2010-07-30 16:51:53
@Greenbellove

1971年に刊行されたジョンロールズの正義論は、功利主義が全盛だった当時のアメリカで反響を呼びました。道徳観念が停滞していた政治倫理・哲学・経済界を再興させるものとして大きく貢献しロールズインダストリー/ロールズ基準という概念を生んだほどです。 #JusticeJP

2010-07-30 17:02:00
@Greenbellove

ロールズはハーバード大でも40年近く教授として務めました。このようにアメリカに大きな影響を与えたロールズの正義論ですが、読み込んでいく内に違和感を感じます。その最たる主張が「分配の正義は道徳的価値とは関係がない」という箇所だと思います。 #JusticeJP

2010-07-30 17:06:22
@Greenbellove

ロールズの正義論の原理をひとつひとつ見て行きます。ロールズは正義の原理は原初状態の人々が結ぶ仮説的契約から導かれると説いています。原初状態はお互いに年齢・性別・人種・社会的地位等なにも知らない無知のベールに包まれてこそ互いの正義が分かるというものです。 #JusticeJP

2010-07-30 17:13:31
@Greenbellove

ロールズが無知のベールを必要とした理由は人々が自分の欲から離れて正義を思考するためです。人は最悪の状態を回避したい。その性質を利用して平等で公正な判断を求めようとしたのです。とても非現実的。私が当事者であったなら消極的判断を求められているように感じます。 #JusticeJP

2010-07-30 17:24:28
@Greenbellove

非現実的な無知のベール思考について本書では「皮肉なのは、この仮説的同意は実際の契約の劣化版ではなくー契約の純粋形であり道徳的力はさらに増す」(一部引用)と述べられています。確かに自分の欲から離れて思考することでそのような状況になりますね。聖人君子のようです #JusticeJP

2010-07-30 17:31:27
@Greenbellove

6章以降でロールズへの疑念に対するサンデル先生の理論が述べられるので、ここではこのままロールズ理論を追って行きます。 #JusticeJP

2010-07-30 17:35:17
@Greenbellove

ロールズの正義論には2つの原理から成り立っています。【第一原理】全体の幸福を最大化するより全ての市民に基本的自由を平等に与える【第二原理】1,格差原理 2,公正な機会の均等。(格差原理とは、社会で最も不遇な人々の不平等だけを是正する考えです) #JusticeJP

2010-07-30 17:44:59
@Greenbellove

原初状態では格差原理が選ばれるという前提を疑問視する声もあります。無知のベールをかぶっていても賭けに出る冒険家がいるかもしれない!でもロールズは自分の人生を左右するような時にそんなリスクを選ぶものはいないと言うの。ロールズが持論を支持する理由はもうひとつ #JusticeJP

2010-07-30 17:55:04
@Greenbellove

ロールズは無知のベールの思考実験とは関係なくもうひとつの持論を持っています。人々は所得と機会は道徳的に恣意的(偶然性)な要素に基づいて分配されるべきではない、と考えているからです。恣意的要素とは、生まれ、国籍、才能、環境などですね。 #JusticeJP

2010-07-30 17:59:47
@Greenbellove

あ…またちょと脱線した:pロールズ正義論がこのようにストイックなのは、今までアメリカ社会を支配していた功利主義への反動かもしれませんね。ということで…今夜は花火大会なの。これから浴衣に着替えて友達とお出かけ♡ #JusticeJP

2010-07-30 18:19:28
@Greenbellove

サンデル先生はこの授業の時、恣意性に関連して長子アンケートと取るようですね。心理学では長子の方が親から熱心な教育を受ける傾向があるため第二子以下の子供より一般的な意味での成功を収める確立が高いという統計がありますがみなさんはどうですか?私は長女です。 #JusticeJP

2010-07-30 18:30:24
@Greenbellove

じゃ。ロールズ第二部いくよ♡さっきまではロールズが主張する正義論についてまとめました。ここからは、生まれ持った恣意的(偶然的)要因を考慮して、どのように正義の分配を行うかについて述べられていますね。p204〜ですよ^0^ #JusticeJP

2010-07-31 00:53:23
@Greenbellove

これまで登場した正義の分配についての4つの議論は1,封建制度 2,自由主義 3,実力主義 4,平等主義。ロールズは偶然性を有していないのは4の平等主義に含まれる格差原理だけだよ、と主張しています。それについての反論とロールズの回答を見ていきましょう。 #JusticeJP

2010-07-31 01:00:58
@Greenbellove

1,まず動機について。「どんなに頑張って才能を伸ばしても、最も不遇な人々を助けることでしか利益を得られないなら…自分の才能そのものを賞賛してもらえないならやる気も努力もしなくなっちゃうんじゃないの?」 #JusticeJP

2010-07-31 01:05:33
@Greenbellove

>1,ロールズの回答「最も困っている人々を助けるためだけだよ。そのためのやる気なら認める。やる気のある人が儲けるのは否定しないけど自分に才能があるというだけで報酬を貰うのは認めない。人助けのために使ってね。」→素晴らしいけどいろんな意味で違和感ありますね #JusticeJP

2010-07-31 01:15:31
@Greenbellove

世の中の報酬制度を見ても、貢献度、達成度は自分の努力そのものではなく、偶然に持って生まれた才能で決まる部分もある。なので自分の才能、やる気、成功は自分の努力の成果なのだよ…わっはっは!と主張できないよ、とロールズは述べています(わっはっは…は私の演出です) #JusticeJP

2010-07-31 01:33:52
@Greenbellove

この才能の部分について、私は仕事柄研究していることがあり、おおいに反論したいのですが、今はまとめtweetなので後ほど書きたいと思います。 #JusticeJP

2010-07-31 01:35:26
@Greenbellove

@NakamuraYoichi 確かにそうですね。しかしやる気を削がない程度の線引きはどのような基準で行えばよいのかという問題も出てきます。強制されるものではないですね。そのあたり今後ここで話し合うことになると思いますのでよかったらまた参加して下さいね^^ #JusticeJP

2010-07-31 01:45:00
@Greenbellove

第一部にも書きましたが、以上の理由でロールズは正しい努力やその功績に報いることは分配の正義ではないと主張します。これに対して正当な権利を主張する者との間で対立が起こります。 #JusticeJP

2010-07-31 01:55:17
@Greenbellove

えーっと。ロールズ推薦の分配の正義とは。個人の才能など偶然の資質への対価ではなく、その才能の価値に依存するわけでもなく、正しい努力や道徳的価値と完全に分離して考えることを重要視しています。これが最も不平等の抜け穴をなくす方法だと考えたのでしょう。 #JusticeJP

2010-07-31 02:05:54
@Greenbellove

6章最終単元です。ここはロールズの魂の叫びと申しますか、なんと言いますか、ネバーランドを作ろうとするかのような聖なる思考を感じます。 #JusticeJP

2010-07-31 02:29:49