- helicopter_muku
- 6602
- 0
- 7
- 10
いわゆるリフレ政策の根本教義は【マッカラム・ルール】。「名目GDP成長率の目標とGDPギャップに合わせてマネタリーベース(現金通貨+法定準備+超過準備)の量を変化させる」というもの。
2012-10-23 23:10:352.『貨幣乗数』。「マネタリーベース(現金通貨+法定準備+超過準備)の量を増やすと貨幣(≒銀行預金)はもっと勢い良く増える」ことをあらわしたもの。そして「貨幣乗数は今でも1.0以上はある」「事実、量的緩和のときにインフレ率は上がった」という経験則がある。
2012-10-23 23:11:054.『フィリップス曲線(物価・インフレ率と失業率の相関)』。「物価の上げ幅が大きくなれば失業が減り、物価の上げ幅が小さくなれば失業が増える」ことをあらわす。そして「日本のフィリップス曲線は非常に典型的・教科書的である」という経験則がある。
2012-10-23 23:11:267.『時間非整合性』。おもいっきり噛み砕いて「今は良さげでも次第に計画どおり、狙いどおりとは行かなくなってくるのでは?というマイナス予想」と表現してしまおう。
2012-10-23 23:12:00ではなぜ金融政策だけで動かそうとするのではなく財政政策を併用するという話が出てくるのか。これは「金融政策の効果は早くて半年後、遅くて2年後にあらわれる」「貨幣乗数がいくら1.0以上はあっても効きが悪いのは確か」ということと関係する。
2012-10-23 23:12:04あとで「金利がゼロ近くで政府財政出したいとき、同額の債券・手形買いオペを // 1.行わないと金利は上がる、行えば金利は上がらない 2.行わなくても金利は上がらない、もちろん行っても金利は上がらない 3.行ったらバブルが起こる // という見解がある」に絡んだ話しますね。
2012-10-23 23:25:35今の日本は国債流通利回り曲線=イールドカーブ(http://t.co/KFDRmeFp)が金利<Rate>ゼロ近くへべたーっと張り付いている。
2012-10-24 00:43:29今の日本の経済環境におけるイールドカーブのゼロ方向への引っ張り力を[1.]の人はそれほど強く見積もっておらず、[3.]の人はかなり強く見積もっている。
2012-10-24 00:43:38貨幣を人々が保有する動機は取引的動機、予備的動機、投機的動機の3つに分類される。取引的動機と予備的動機を合わせてL1・投機的動機をL2と二分する。
2012-10-24 00:43:58L2の量の対GDP比が非常に高くなることに起因するリスクを[1.]の人はほぼゼロと見積もり、[3.]の人はかなり高く見積もっている。[3.]の人が予想するリスクは資産インフレ、いわゆるバブルである例が多い。
2012-10-24 00:44:07ひいては経済成長の足かせになるリスクを[1.]の人はかなり高く見積もり、[3.]の人はほぼゼロと見積もるか又は公共投資の利権化に伴う弊害をノープロブレムと考えている。
2012-10-24 00:44:32引っ張り力をそれほど強く見積もらない[1.]の人は財政を拡大したのと同額の債券・手形買いオペを主張する。マッカラムー・ルールに財政政策をオプションで取り付ける政策体系も眺める方向が違うだけで同じこと。
2012-10-24 00:45:28引っ張り力をかなり強く見積もる[3.]の人は財政を拡大するだけでよいと主張し、引っ張り力が非常に強い状態で同額買いオペを行うことは余計であるとみなす。先に述べたL2ばかりが増えて資産インフレ、いわゆるバブルを引き起こすリスクが高まると考える。
2012-10-24 00:45:31[1.]と[3.]の間にはなんでこのような認識の差が出るか。動機の根っこには『ハーヴェイロードの前提』を認めるか、認めないかの差があるのだろう。財政政策を[3.]の人は信頼できて[1.]の人は信頼できないということ。
2012-10-24 00:46:36消費乗数より投資乗数のほうが大きいからといって[1.]の人が土木・建設事業を中心とした公共投資をあまり好まないのは公共投資の利権化に伴う弊害を予想するため。デフレ脱却のプラス以上に公共投資の利権化に伴うマイナスのほうが大きい、ということ。
2012-10-24 00:46:45