芝村裕吏さん(@siva_yuri)による、衆愚政治についての解説
- mkt_nanama
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かつて老人たちに政治を任せてられない!と息巻いていた青年政治家が80にして国政に打って出ようとしてますが、彼にどのような心境の変化があったのでしょうか?また当時の発言について今どうお考えになってると思いますか? ですか。
2012-10-29 07:33:13昔 やりたい放題やっといて禁欲を言い出したロシアの文豪もいたんで、それの劣化コピーとしてはまあまあの言動ではないかと思います。 まあ、過去を都合良く忘れるのは人間の仕様ですのであんまりつついても仕方ないですが、一応きちんとしたお話をするとですね。
2012-10-29 07:36:59橋本さんにしても、石原さんにしても政治手法的には(近視眼な)典型的衆愚政治なんで、騙される人が増えないといいなあと思ってます。 というと反発も来るでしょうから衆愚政治とはなにかをお話しましょう。
2012-10-29 07:40:04衆愚政治とは失敗した民主主義政治のことをいいます。 失敗した専制君主制が暴政と呼ばれるのに対し、暴民政治という時もあります。 暴民政治と衆愚政治はだから同じ物ですね。 その上で衆愚政治は何故起きるかと申しますと、失敗するから発生します。
2012-10-29 07:45:33民主主義下での失敗とは何かと言えばようするに政治家の選択を派手に間違えた事をいいます。 専制の場合、責任は専制者が負うので書く必要がないですが、民主制では責任者を明示する意味もあって衆愚、暴民と書きます。
2012-10-29 07:47:58衆愚、暴民の政治、すなわち失敗した民主主義はどうやって発生するかというと、これは民主主義のシステム上のバグがつかれて起こります。 このバグをついた政治家を衆愚政治家といい、ペリクレスからこっち、高い人気を得ながら笑顔で国を傾ける運営を行います。
2012-10-29 07:51:00民主主義のバグ(システム上の不具合)はなにかと言えば、ふたつ、合衆ではなく分衆でも得票を集めることが出来る。 長期的視野に立たないところで投票するというバグ を使います。
2012-10-29 07:55:09アメリカ合衆国の合衆でしか今は残ってない用語ですが、民主主義の本来のありようは妥協によってばらばらな民衆を一つにまとめることです。 これが合衆。 ところがですね、妥協というのを民衆は嫌うんですな。弱いといって嫌うんです。結果生まれるの政治手法が分集です。
2012-10-29 07:58:41分衆とはなにかと言えば、国や政治単位をまとめあげないで(つまり弱くしたまま)分かれたままに統治する手法です。分かれた存在を互いに争わせてその上を渡り歩くことで権力を維持するのが衆愚政治家のやりようで、これを他国の統治に使うとイギリス式統治法になります。
2012-10-29 08:01:30具体的にいうと、分衆はこのようにやります。 オタク、特定宗教、特定外国人、パチンコ、煙草、自動販売機、公務員、 こういうものを悪ときめつけて一定時間攻撃します。しかるのちに次の獲物を攻撃します。これを繰り返すとまあ不思議。常に戦う強いリーダーがあらわれるのです。
2012-10-29 08:04:47ポイントは長く続けて粘着ととられないこと。直ぐに目標を切り替えて民衆をあきさせないこと、さらに人数が大きくなりすぎて反撃が怖そうなときは”特定”をあたまにつけてさらに分割すること、最後に人の無知偏見を上手に利用してそれを増長させることです。
2012-10-29 08:06:40この点、石原さんも橋本さんも完璧に条件を満たしてまして、故をもって衆愚政治家と分類しています。 この手法の悪いところは尖った、目立つ部分を、分かりやすく言えば若々しい部分を摘んでいくこと、社会全体を萎縮させること、最後に近視眼を増大させてチャンスを大きく失うことです。
2012-10-29 08:11:18この手法はうまいところがあって、声を殺して我慢してると攻撃対象が隣にいくから、黙ってればいいのよね。 次狙われるまでは自分の偏見に沿ったアタックしてくれるから、衆愚政治家は概ね賛成一部反対的な八十点スコアを狙えてしまう。でもまあ、そこはあくまで集票戦術であって政治ではありません。
2012-10-29 08:14:15結果、大声で誰かをいつも攻撃してるけど、その実何もしてないで、良心を持った人だけが萎縮する空間ができあがる。これが衆愚政治、失敗した民主主義によくある状態なんですよ。 以上説明終わり。
2012-10-29 08:16:38