「イオン様々」だけど

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ヘキレキ舎公式・お知らせ @hekirekisha

トップメーカーのPB商品をせっせと作ってきたのに、今回の事故で注文数もがた落ち、いざ消費者と直接やりとりしようにも「ごますり営業」が染み付いているのでやり方がわからない、みたいなことを全県的にやってきてしまったという反省のうえに、これからの福島ブランドがないといけないと思う。

2012-10-25 11:35:20
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今日の午後はサイエンスカフェにいってきます。水産物のモニタリング調査報告、それからイオンの担当者による「いわき産」についての話が今日の中身。http://t.co/Hpisq5Wn

2012-10-27 11:54:11
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イオンが小名浜水揚げのかつおやさんまを全国で売ってくれたことが大きく報じられたけれど、「イオン様々」がやがて「イオンがないとやっていけない」になってしまう可能性は、僕はけっこうあると思う。原発があった時代に逆戻りだ。

2012-10-28 01:24:34
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昨日のいわきサイエンスカフェの備忘録。今年1月1日から10月25日までのモニタリング調査で、福島県沖で採取した検体は6251にのぼり、うち100Bq/kgを超えたのは1596検体。魚種によって高いもの、低いものの傾向がよりはっきりしてきている。

2012-10-28 12:13:26
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放射性物質のモニタリング調査の結果、福島第一原発の南側のいわき北部沿岸では高く、逆に原発北側の相馬沖では低い。相馬双葉漁業協同組合による当該海域での操業を再開は、こうした結果をふまえたもの。

2012-10-28 12:17:21
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以前のサイエンスカフェの時にもツイートしたけど、検出されるセシウムの値が高いのは、メバル類、カレイ類、スズキ・アイナメ類。逆に低いのが、サバやカツオなど回遊性の浮魚、アンコウ、メヒカリなど深い水深に生息する魚、エビ・カニなど甲殻類、イカ・タコ、ツブ貝など。この傾向は変わらず。

2012-10-28 12:23:05
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値の高い魚、低い魚の傾向ははっきり出てきていて、何度検査してもNDという魚種もある。そうした結果をふまえ、相馬双葉漁協による試験操業については、ニクモチ、メヒカリ、ズワイガニの操業が次回から解禁される魚種として検討されている。もちろんこれは、汚染の軽い相馬の海域。

2012-10-28 12:26:48
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海水の汚染については、今年2月の調査の結果、相馬の海域もいわきの海域も「水道水」と同レベルの水準まで回復が進んでいる。海底土については、回復傾向にはあるものの、いわき市の沿岸や沖でキロあたり1000Bqを超える地点がいくつか見つかっている。

2012-10-28 12:30:39
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相馬沖では今年9月にキンキ、ケガニ、ヤナギダコ、ミズダコ、スルメイカなどの試験操業が始まってて、今後も対象の魚種が増えることが予想されるけれども、いわき沖での試験操業は、まだもうちょっと先かなといった印象(僕個人としての)。

2012-10-28 12:33:17
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サイエンスカフェでのイオンの水産商品部の部長さんの話もちょこっと触れておきます。イオンの店舗で小名浜産カツオを取り扱ったけれども、この際、農林水産省のウェブサイトでも「イオン」という社名が入った告知が出ている。社名が入るのは異例とのこと。http://t.co/6tUIdCpt

2012-10-28 12:36:41
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イオンリテールの水産部長。今の消費者は正しい情報を提供すれば、自分で判断して購入する。イオン側も独自の検査の中で低い魚、高い魚の傾向もつかんでいる。そこで水産庁とも協議をし、イオンが小名浜産のカツオを販売することになった。

2012-10-28 12:40:43
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イオンリテール水産部長の話。小名浜産のカツオは関東圏でも評価は高かった。特に大村知事がキャンペーンをやった愛知県では、もともとさほどカツオを食べない地域だと言うこともあり、「過去にこれほどカツオが売れたことがあっただろうか」というほど売れ、各店舗とも完売が相次いだ。

2012-10-28 12:43:08
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小名浜産のカツオについては、イオンのバイヤーの評価も高く、とにかく鮮度がいいのでうまいと好評だった。サンマについても同様で、全国展開できる量も確保できることから、スーパーでの販売に踏み切った。ただ、今のところ、カツオ、サンマ以外を全国で扱うということは考えていない。

2012-10-28 12:46:24
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イオンでは、魚を気軽に食べられる「ファストフィッシュ」の推進に積極的で、小名浜のカツオを使った商品を計画しているとのこと。骨抜きで、ガーリックバター風味の煮びたしのような商品になるらしい。福島漁連とイオンのコラボ商品。

2012-10-28 12:48:24
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で、ここからは僕の私見でしかないですが、カツオ、サンマの販売も、ファストフィッシュのコラボ商品も、水産庁や農林水産省からの猛烈なプッシュが背景にはあったみたいです。イオンといえば、日本最大級のスーパーチェーンだし。もともと魚介類の販売力は高く評価されていたようです。

2012-10-28 12:50:50
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で、福島漁連としても、地元の漁協にしても、「日本最大のスーパーが安全だと言ってくれる」ことほど強い支援はない。八丈島や北海道から獲ってきた魚まで売れないわけだから。これはほんとうに大きなことだったと思うんです。

2012-10-28 12:53:38
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ただ、小名浜のカツオをイオンが扱ってくれる、イオンとコラボ商品だと地元が喜んでいても、メインで推進されていくのが「ファストフィッシュ」としての小名浜のカツオならば、落とし穴はあるんじゃないかと僕なんかは思ってしまう。

2012-10-28 12:55:30
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自分たちでブランドを作って価値を高めて売るんじゃなく、スーパーと組んで “さらにお安く手軽に” 路線を突き進むとなると、結局また震災前の焼き直しになってしまうんじゃないかという危惧は少し感じました。なんとなく「イオンがなんとかしてくれる」みたいな空気があるのかなと。

2012-10-28 12:57:09
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かまぼこ業界もそうだけど、安くて大量に生産できる商品を首都圏向けに大量に販売してきた時代があった。いわきの人たちは、いわきが板かまぼこ生産量日本一だったことなんか誰も知らない。別のブランドのラベルが貼られて別の場所で売られるわけだから。

2012-10-28 12:59:41
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そこにはブランドなんか関係なくて、あるのは「いくらで出せるか」だけ。市場の人に頭を下げて、原料の質を落として水を加えて、安く安く仕上げていくしかない。利益は少なくとも、とてつもない売り上げが計算できたから手放さなかった。でも、震災ですべてが変わった。

2012-10-28 13:01:27
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震災と原発事故は、いわきのカツオってどううまいのよっていうことを、もちろん安全性を第一に、地元の魚食文化とかを遡ったり、地元の人の食べ方を研究しながらブランドを作っていく「ラストチャンス」だったと思うんです。

2012-10-28 13:03:32
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僕の考え過ぎであって欲しいのだけど、「いわきのブランドを!」という気勢が、「イオンで販売してくれる」という安心感によって削がれ、それがなし崩し的に「ファストフィッシュ」的なものに収斂されていくのだとすると、落とし穴もあるんじゃないかなって、思ってしまったりもするんだよね。

2012-10-28 13:06:16
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ただ、現実として「食っていかなければならない」という問題が厳然としてあって、どこそこにいろいろな正義があるので「これこれこうしろよ!」とは簡単には言えない。開沼博くんの「ローカルな正義」の話にもなる。原発の問題と重なってくる。

2012-10-28 13:10:23
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地域ブランドということについて言えば、細かな話題を共有して、俺たちどうやってこれから食っていくんだ?っていう議論を業界の垣根とっぱらって進めていかないと、いわきはまた「前のいわき」になっちまうぞと思ったりもしたのでした。杞憂であって欲しいけど。じゃあチーナン行ってきます。

2012-10-28 13:14:14
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地産クリエイティブにしても、農水産物の地域ブランドにしても、地域の観光にしても、まちづくりにしても、「コンテンツは充分にあるのにそれをまとめられる人、発信できる人がいない」という話をよく聞く。いわば「編集長不在」問題。

2012-10-29 19:36:27