今井哲也さんによる『魔法少女まどか☆マギカ』感想

まとめてみました。
32
今井哲也 @imaitetsuya

@sagara1 ああ、リンク先どれもすごく納得がいきます・・・! 個人的には、さやかはそれでも少年にも置換可能と思っているのですが(身体がゾンビである点にもう一段踏み込めたのでは? とか・・・)、それでもさやかがいなければ完全に任侠ものでしたね。10話だけ壮絶に浮くという・・・

2012-11-02 11:54:01
相楽 @sagara1

@imaitetsuya あと、まどマギについて、脚本段階では「単なる便利な道具」だった巴マミが、アニメという共同作業とその後の視聴者からのフィードバックや二次創作等を経てどんどん肉付けされていき、なにやら随分厚みと魅力のある存在に育っていった姿がとても印象的でした。

2012-11-02 11:54:10
相楽 @sagara1

@imaitetsuya 脚本で単なる道具というか書割じみたキャラクターだったものが、他の送り手も受け手も巻き込んだ多くのイメージが重なることによって優れたキャラクターとして立ち上がっていく。それは抱かれたイメージの積極的な意義、「得体のしれない怪物」の為した一つの成果と思えます

2012-11-02 11:54:40
相楽 @sagara1

@imaitetsuya さやかについて「身体がゾンビである点にもう一段踏み込めたのでは?」はそれこそSFに多少なりともフェティッシュというか愛着を持つ受け手なら、まずもってそう思いますよね(^^; 実際、そこら辺はもう、とにかくいろんなことが言われまくってます。

2012-11-02 11:58:21
今井哲也 @imaitetsuya

@sagara1 たしかに、ファンの反応まで含めた重層的な化学反応の結果、当初の設計以上の厚みが作品に生まれたというのはメディア論としてすごく面白いです。作家としては、あくまで個別の作品として、まどマギのフィルムそのものから見えるものだけをどうしても話題にしてしまいますが・・・

2012-11-02 12:04:02
今井哲也 @imaitetsuya

@sagara1 以前にも何度かつぶやいたのですが、『RED GARDEN』というアニメが対比として面白いです。身体をゾンビ化されて代理戦争に巻き込まれた4人の少女が、最後まで少女としての日常生活にこだわりぬいて成長していくという話で、まどマギが描かなかった部分が全部ありました

2012-11-02 12:08:11
相楽 @sagara1

@imaitetsuya なので、例えば僕は日本SF大賞選評 http://t.co/F97zyEcb で「主人公は「さやか」」と仰った堀晃先生の評は一つの卓見でもあるとも思っています。>「さやかがいなければ完全に任侠ものでしたね。10話だけ壮絶に浮くという・・・」

2012-11-02 12:08:32
相楽 @sagara1

@imaitetsuya 自分の放映終了直後の感想としても、あの話で作中の条理(SF的に「ひどいもんだ」としかいいようがない前提ばかりに支えられてますが)を貫こうとしての最大の矛盾点としてさやかを捉え、彼女の存在こそが面白いと思えました。http://t.co/jDyLJLVm

2012-11-02 12:10:06
相楽 @sagara1

@imaitetsuya まどマギの「スピンアウト漫画」(こう自称しています)ムラ黒江『魔法少女おりこ☆マギカ』でも、「いつか私達はその魔女になるのよ」と絶望する巴マミに対して「いつかはいまじゃないよ」と言い放つ千歳ゆまという魔法少女が現れ、とても面白いです。

2012-11-02 12:13:12
相楽 @sagara1

@imaitetsuya といいますか『魔法少女おりこ☆マギカ』は全篇がまどマギ本篇に対する全力のツッコミでありカウンターパンチそのものなので、まどマギ本篇にいろいろ言いたいことがある人ほど、読めば絶対に面白い漫画ですね。http://t.co/kHKuBh1m

2012-11-02 12:14:50
今井哲也 @imaitetsuya

何で新房演出が苦手かというと、その作品のために映像を作ってる感じがしないからなんですよね。意味ありげな暗示に満ちた独特の映像世界っていうけどまどマギとひだまりスケッチとそれ町で同じことをやるし、いかにも意味ありげに出しておいてあとで意味が全部変わるレベルで画面を修正してくるし

2012-11-02 12:15:38
今井哲也 @imaitetsuya

マミさんの部屋の小物がそうだ!!!

2012-11-02 12:15:49
相楽 @sagara1

(『ぼくらのよあけ』の作者でもあれば、『ハックス!』を描いた人でもある今井哲也さんのまどマギ評、その二作品を踏まえて聞いているとものすごく納得できて、更に無茶苦茶面白い……)

2012-11-02 12:18:19
今井哲也 @imaitetsuya

たとえば『人類は~』『エンジェルビーツ』の岸誠二や『バカテス』『アムネジア』の大沼心が、つねに作品ごとに最適なアプローチを探って映像を作っているところを観ると、新房監督のやり方はうんと乱暴に言えばちょっと不誠実なのではないか? というような  まあ最終的には僕の好みなんですけども

2012-11-02 12:18:20
今井哲也 @imaitetsuya

まだリプライを追っているところなのですが一旦離脱します。相楽さんありがとうございます。

2012-11-02 12:19:58
相楽 @sagara1

@imaitetsuya なるほど……あと『神様ドォルズ』の監督でもある岸誠二さんは、確かに対比として、「その作品のために映像を作ってる」誠実さを感じさせられます。その好み、聞かせて頂いていて、とても面白いです。

2012-11-02 12:21:37
相楽 @sagara1

@imaitetsuya 長々とお付き合い頂き、ありがとうございました。諸々伺っていてあまりにも(とにかく好きな漫画でもある)『ぼくらのよあけ』『ハックス!』の作者さんに似合う視点・観方であるとも思え、その面でも楽しくてたまりませんでした。『アリスと蔵六』の今後も楽しみです。

2012-11-02 12:25:10

補遺

相楽 @sagara1

今井哲也『ぼくらのよあけ』と阿佐ヶ谷住宅 - 絶倫ファクトリー http://t.co/O6tWhvqi

2012-11-02 12:38:40
相楽 @sagara1

今井哲也『ぼくらのよあけ』 - logical cypher scape (id:sakstyle / @sakstyle) http://t.co/jCBRToGo

2012-11-02 12:42:40
相楽 @sagara1

『筑波批評2011秋』(「伊藤海彦「メタボリズムのシミュレーション――今井哲也『ぼくらのよあけ』と阿佐ヶ谷住宅」掲載)http://t.co/cPHg5mah

2012-11-02 12:45:50
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

『ハックス!』凄かったし、ものごとの観察のあり方が素晴らしかった。RT @sakstyle: @trickenさんへの今井哲也の布教に成功。今、イチオシのマンガ家。

2011-03-20 13:27:43
tricken(Tw以外の居場所は固定参照) @tricken

うわー。『ハックス!』もそうだったけど、今井さんの「モノに堆積した歴史と記憶」の表現、神業だなー。すごいわー。

2011-06-30 20:34:46