神津恭介長編マラソン(2)

高木彬光の「神津恭介もの」長編作品を刊行順に読んでいこう、というお玉さんのチャレンジのまとめ第2部です。第2部では、『悪魔の嘲笑』『人形はなぜ殺される』『死を開く扉』『成吉思汗の秘密』『白魔の歌』『火車と死者』の6作分を収録しています。※他の方とのやりとりは収録しない方針でしたが、今回は内容を鑑み一部拾っています。
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お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

さて、神津恭介長編マラソン其の7だ。 『悪魔の嘲笑』 初読がすっごい昔なので、もう内容は全く覚えていないのよね\(´Д` ) 角川文庫だよ。解説が宗肖之介という段階で、すさまじい地雷臭が、プンプンとしてくるよ〜

2012-10-17 01:28:33
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

神津恭介長編マラソン、ほぼ一日一冊のペースで読み上げているのは、我ながら感心だなぁ〜……。

2012-10-17 01:32:26
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

神津恭介長編マラソン其の7『悪魔の嘲笑』読了。 こ、これは収穫だわ。 私の大好きな松下研三が出てこない神津ものなので、初読はかなり読み飛ばしていたことを反省だ。

2012-10-18 02:06:21
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『悪魔の嘲笑』 近松検事ものの某作品との比較をしたいので、感想は明日以降で( ´ ▽ ` )ノ 続けて、神津恭介長編マラソン其の8、みんな大好き『人形はなぜ殺される』を読んじゃうのです〜

2012-10-18 02:10:00
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

今回の『人形はなぜ殺される』のテキストは、光文社の新装版、高木彬光コレクション。二階堂黎人の巻末エッセイが何か和むの〜。 裏表紙の写真の高木彬光は生気薄めなのです\(´Д` ) 著者近影は、旧光文社文庫やカッパノベルスのタバコをふかす彬光のほうがいいなぁ〜

2012-10-18 02:33:25
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『人形はなぜ殺される』 松下研三が出てくるので、ホッと一安心( ´ ▽ ` )ノ

2012-10-18 02:38:57
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

神津恭介長編マラソンに、松本清張とう一つの補助線がΣ(゚д゚lll) 確かに、神津探偵ものには、探偵小説のファンタジー世界でありながら、妙に生々しい現実味がトッピングされているのが、すごく気になるんよね

2012-10-18 04:12:24
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

さて、神津恭介長編マラソン其の8『人形はなぜ殺される』読了。 神津もののみならず、高木彬光全作品の中でもベストに推す人の多いこの作品。うむ、やはり面白かった。そして、1955年の高木彬光は凄かった。

2012-10-19 01:02:32
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

こう神津恭介長編を連続して読むと、トリックに関してはある程度パターンが見えて来るわけで、『人形はなぜ殺される』の第一事件とそれに関係してくる第四事件は、『呪縛の家』→『白妖鬼』の趣向のアレンジバージョンであることがよくわかる。

2012-10-19 01:06:34
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

ただトリックの再利用は悪いわけではない。ひとつのトリックを様々な見せ方で使用してみる。またトリックから派生するちょっとした謎、『人形はなぜ殺される』に関しては「被害者にかけられていた生命保険の謎」にあたる、はかなり上手である。

2012-10-19 01:12:49
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『人形はなぜ殺される』に関して言えることは、これまでの七本の長編と比較して考えても、探偵小説としての謎、これの表現がバツグンに上手になっているのだ。作中内で起こる事件がキチンと整理されており、十分な分量で小説になっていると言える。

2012-10-19 01:17:20
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

作中の謎がキチンと整理されている。 高木彬光の本格作品は、構造解体の視点でみてみると、あまりにもマニアックなことをアッケラカンとやっており、作者の意図が簡単に見えにくいとう弱点があった。『人形はなぜ殺される』は、多少は残っていれど、とにかく傷の少ないわかりやすい構造になっている。

2012-10-19 01:23:52
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

それを考えると、其の7『悪魔の嘲笑』は惜しいのだ。以後の高木彬光作品を読み進めていくと、むしろ、こちらが本流とも言える、都会派スリラーの毛色が強い本作なのだが、本格作品としてのトリックがあまりにもふんだんに使われているのだ。

2012-10-19 01:26:55
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

高木彬光『悪魔の嘲笑』 実際に起こった「八宝亭一家おう殺事件」をベースに、僕らの松下研三ではなく、真鍋新聞記者が神津恭介の片腕となり、取材の中、手がかりを集めていくといった内容である。 冤罪事件がキーワード。なのだが、そこにダイニングメッセージや毒殺トリックやら、まぁ本格要素満載

2012-10-19 01:32:51
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『悪魔の嘲笑』の冤罪の可能性のある容疑者が、「有利な証言を引き出せる女性、彼女の探索をどうして拒否しているのか?」といった謎は、高木彬光らしいトリックであり、かなり衝撃度が高くて好みなのだが……、作中内で語られることが少なく、終盤間際に謎として唐突に浮上してくる感じが強い

2012-10-19 01:38:07
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

トリックに関して『人形はなぜ殺される』の第二殺人である、例の列車。あれはもうとびきりのアイディアだと思うのよ。アリバイものの一発ネタとしては、最強トリックのひとつだと思いますよ。この作品のキモなんだけど……

2012-10-19 01:41:56
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

クリスティを読み続けるのと、有名な大掛かりなトリックより、細かいちょっとした謎の提示に感心させられること多いじゃない。 高木彬光もそれで、列車の大掛かりなトリックより、『悪魔の嘲笑』のカナリア殺人事件とかの方がグッと来ちゃうのよねぇ

2012-10-19 01:44:39
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『人形はなぜ殺される』は、細部まで神経が行き届いた作品。そして、それが読者にわかりやすく明示されている作品でもある。マニアックな趣向をかみ砕いて、読者に届くように表現された作品、というのが僕の評価。無論、細かいテクニックだけではなく、大がかりなトリックもあるのでインパクト抜群だ!

2012-10-19 01:50:11
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『人形はなぜ殺される』で使用されている、魔術、精神病院、貴族、と、いういかにも探偵趣味だぜという題材と、匿名組合という高木彬光らしい金融の題材も、見事マッチングしているねぇ〜。まるでベクトルの違うものが有機的に結びついて相互補完されているよ。こういうところは風俗小説としても楽しい

2012-10-19 01:56:47
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

比べて『悪魔の嘲笑』においては、あらゆる要素が浮きまくっているのよねぇ〜。いや、ラストは、人形より、こっちの方がはるかに凄味があるんだよ。『悪魔の嘲笑』のほうが高木彬光らしい、作品ではあるんよ

2012-10-19 01:59:05
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

個人的な意見としては『人形はなぜ殺される』より『悪魔の嘲笑』の方が好み。『悪魔の嘲笑』は、トリックに関する情報が未整理で、素材の組み合わせがバッドで、松下研三がいなくて、変わった真鍋記者がモテモテなのが非常に腹立たしいけど、以後の社会派風高木彬光小説の萌芽的な印象が強いのがイイね

2012-10-19 02:05:00
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『悪魔の嘲笑』の4章以降のわかりにくさは異常。どんな事件が進行しているのか? 誰がどういう風に事件に関連しているのか? もうそのレベルでわかりにくいよ〜。 スリラーに徹すれば、あるいわ本格趣味に徹すれば。

2012-10-19 02:08:08
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

というわけで1955年発表の2作、おしまいです。 さて、神津恭介長編マラソン其の9。やったー、折り返し〜( ´ ▽ ` )ノ 『死を開く扉』だよ。1957年発表。

2012-10-19 02:11:55
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

高木彬光『死を開く扉』 松下研三が結婚しているよー。 松下研三ですら……。 ぬぅ。 まあ、おめでとー。 しかし、滋子って誰?

2012-10-19 03:06:58
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

『白妖鬼』事件の宮子さんは、一体いずこに……。 滋子って。何か釈然としないなぁ〜

2012-10-19 03:10:01