卒論選びのヒント

日文の学生で、これから指導教官と卒論を決めようという人のために書いたメモのまとめ。
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カツヲ @ka_tsu_wo

卒論選びのヒント1:研究ジャンルが合う先生でも、研究手法が合うとは限らない。

2012-10-23 16:17:43
カツヲ @ka_tsu_wo

卒論選びのヒント2:女子学生ならば、自分の結婚式に出席して欲しい先生、という理由で選ぶ手もある。ただし、教え子の結婚式には出ないというポリシーの先生もいるので注意。

2012-10-23 16:29:10
カツヲ @ka_tsu_wo

卒論選びのヒント3:就活の面接で「卒論のテーマは何ですか?」と聞かれた時のことを想像してみよう。

2012-10-24 23:40:58
カツヲ @ka_tsu_wo

卒論選びのヒント4:作品や人物を決めて終わりにせず、その対象にどんな「手作業」でアプローチするのかまで考えておくべき。「手作業」は、用例集めとか2作品の比較とか現地調査とか色々あり何でも良い。行き詰まった時、することが無くなるのが一番怖いよ。

2012-10-25 09:05:07
カツヲ @ka_tsu_wo

卒論選びのヒント5:メジャーな対象の場合、1年間やって何も新しい発見ができないことも多い。マイナーな対象の場合、新発見は楽だが面白味を感じられないことも多い。どちらを選ぶのか。指導教員の好みにもよるね。

2012-10-25 20:31:17
カツヲ @ka_tsu_wo

卒論選びのヒント6:メジャーな対象に切込むコツの一つに「取合わせ」がある。何か別の事を調べ、それを手がかりにする方法。むかし梶井『檸檬』の黄色が洋画家カンディンスキーの色づかいにヒントを得ているという卒論があったけど、これは成功例。文学と美術の「取合わせ」だね。

2012-10-25 20:39:20
カツヲ @ka_tsu_wo

卒論選びのヒント7:メジャーな対象に切込むもう一つのコツは、地味な作業を徹底的にやること。人物なら年譜を作る。作品なら注釈を比較する。自分の頭で整理しているうちに、自分なりの視点が持ててくるよ。悩んだら手を動かす!これ大事。

2012-10-25 20:48:25
カツヲ @ka_tsu_wo

卒論選びのヒント8:先生の講義・演習での手法を真似るのは良いこと。ていうか手法を学んで欲しくて授業をしてる。「あのときの授業の手法を、この作品に応用してみたい」なんて言われたら、大体の先生は喜ぶんじゃないかな。

2012-10-26 04:47:59
カツヲ @ka_tsu_wo

卒論選びのヒント9:実を言うと、卒論レベルでは新発見が出なくても良い。結論より、切り口の新しさや論証の確かさの方が重要。「今までなされていない方法で検討したが、結局A氏説を追認する結果となった」で十分。逆に結論だけ新しくても、論証が甘いと信じて貰えないよ。

2012-10-26 15:38:14
カツヲ @ka_tsu_wo

卒論選びのヒント10:作品論だけが卒論じゃない。華麗な結論を導かなくて良い卒論もたくさんあるよ。例えば未開拓の分野を切り拓くタイプ。注釈ついてない作品に注釈をつけてみる。整理されてない人物の年譜を作成する。すべて大事な研究だよ。

2012-10-27 09:27:38
カツヲ @ka_tsu_wo

卒論選びのヒント11:作品論じゃない卒論を書く方法もう一つ。何か自分なりのテーマを決めて、とりあえず20個集めて見よう。それを整理すれば研究が始まるはず。テーマは自由。「中世文学における池」「近世文学に描かれた浦島太郎」なんでも良い。

2012-10-27 10:08:46
カツヲ @ka_tsu_wo

卒論選びのヒント12:ラノベやアニメといった軽めの作品をテーマにするなら、そのぶん先行研究整理・研究手法・書式・論理展開などを人一倍しっかりしないと目も当てられなくなる。その覚悟がある人だけ選んで下さい。いわゆるメジャーな作品だと、そういう心配が無い点は楽です。

2012-11-06 21:34:18