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都会に潜む地雷原、または悲劇の前兆(笑い話になると…いいなあ)

あずきさんの語る昼下がりのお話、実に地雷原に満ちている怖い話である、あるよ。  そして、宣伝も、あるよ、あるよ!(をい ステマに潜む日常とその恐怖、わかる人にはわかるかと。
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加藤AZUKI@「忌」怖い話卒哭怪談 @azukiglg
速達メール便と同着で届いたSDカードに、古いカードのデータを移転中なう。そのついでに、「まだ始まってない怪談、になるかもしれない小咄」を語ってみるなど。
加藤AZUKI@「忌」怖い話卒哭怪談 @azukiglg
僕が今住んでる家というのは、越してきて今年の末で12年。家探しして、建て売りを衝動買いという、僕の衝動買い人生の中でも一番高い買い物だった。買い手が付かなくてちょうど値下げされた直後に買ったのだった。
加藤AZUKI@「忌」怖い話卒哭怪談 @azukiglg
普通、家の下見というのは「昼間」にしなきゃいけない。なんでかというと、「家にどのくらい光が入るのか=採光」がわかんないし、家の周囲に何があるかというのがわかりにくくなるから。が、このときは下見が日没後、つまり夜という鉄則外下見の上、即日契約というある意味勇気のある行動だったw
加藤AZUKI@「忌」怖い話卒哭怪談 @azukiglg
で。この家の近所の辻に、大きな石碑があった。高さ2mくらい。僕はこれを、長いこと(越してきて一カ月くらい)何かの記念碑だと思ってた。不定形の自然石を削って、なんかの文字が太々と揮毫されていたからなのだが、特に興味を持たなかったので「記念碑あるなあ」くらいにしか思ってなかった。
加藤AZUKI@「忌」怖い話卒哭怪談 @azukiglg
そして、その石碑をはじき出すようにトタンの囲い塀があって、トタンの囲い塀が切れたところには古い造りの月極駐車場がある。車もちらほら停まってる。少し影になっているところがあって、その塀の奥はちょっとわかりにくかった。その奥も駐車場なんだろう、くらいにしか思ってなかった。
加藤AZUKI@「忌」怖い話卒哭怪談 @azukiglg
で。住み始めて一カ月くらい過ぎたところで、僕はいろいろ思い違いをしてたというか、不注意でよく見てなかったwことに気付く。まず、石碑。これは石碑じゃなかった。個人名を揮毫した、個人の墓だった。そんで、囲いの内側は駐車場じゃなかった。墓地だった。
加藤AZUKI@「忌」怖い話卒哭怪談 @azukiglg
囲いの中に墓地があるというのに気付くのが遅れたのは、隣に駐車場があったせいと、塀が案外高くて卒塔婆が外から見えなかったこと、それと家に籠もる仕事なので家の周囲は「通過する場所」で、あまり気にしてなかったことなどが理由だったような気がする。まあ、それはいい。
加藤AZUKI@「忌」怖い話卒哭怪談 @azukiglg
囲いの中に墓があり、そして一際でかい個人墓は、囲いの外――墓地の外にある。他の墓が囲い塀を背にして墓地の内側を向いて立っているのに対して、石碑と間違えてた個人墓は、辻に向かって、つまり通りに面して建っている。つまりこれは、辻墓である。個人の。つまり。その。
加藤AZUKI@「忌」怖い話卒哭怪談 @azukiglg
割と最近、とある流れで知ったんだけど、その個人墓の主はスジの偉い人、博徒であるらしい。そして、その墓は非常に大切にされていて、常に花が枯れてない。ピカピカに磨かれ、飲み物も絶やされない。それは別に怪異ではない。墓守がいるのだ。この墓は。
加藤AZUKI@「忌」怖い話卒哭怪談 @azukiglg
墓守が、墓の面倒を見ているところに行き合わせたことがある。イメージとしては、近所のお婆さんが……と思っていたら、違った。黒いバンで乗り付けたジャージの若い衆とスーツの若頭だった。夏も冬も花は枯らさず、ゴミもチリも許されない徹底した清掃ぶり。観光地の石碑だってこうはいかない。
加藤AZUKI@「忌」怖い話卒哭怪談 @azukiglg
この町ではお稲荷さん密かに信仰が生きてて若い世代に引き継がれてたり、いろいろ発見したり感心したりさせられるのだが、スジの方々に大層大切にされている個人辻墓、というだけで怪異がなくたって怖いというか、まあ敬虔な気持ちにもなる。でも、大切にされているならよいことだと思う。
加藤AZUKI@「忌」怖い話卒哭怪談 @azukiglg
この墓と隣接する駐車場と、その駐車場と隣接する古家ここ数年空き家になっていて人の気配がなかった家なのだが、そこが売られたのがこの秋の話。古家の主が駐車場の持ち主でもあったんだけど、高齢で亡くなられたのが数年前。それが、今になって遺産相続人が現れた。
加藤AZUKI@「忌」怖い話卒哭怪談 @azukiglg
相続人は遠方に住んでいるということで、都内のいいとこwの土地なら住むより売ろうということになったらしく、その土地はさっそく当地の不動産屋だか開発屋だかに売られた。再開発がじわじわ進む土地でもあるので、きっとここにはマンションが建つのだろうと思う。
加藤AZUKI@「忌」怖い話卒哭怪談 @azukiglg
さて、その古家と駐車場。僕の記憶に照らし合わせると、どちらも作られたのはメッチャ古いのではないかと思われる。順番で言えば家が先だ。いまどき新築住宅では見かけなくなったが、木の板を重ね合わせて作った燃えやすそうな木造に瓦屋根。
加藤AZUKI@「忌」怖い話卒哭怪談 @azukiglg
実家にあった同じ様式の家と同時期同年代の建物だとするなら、あれは昭和のかなり早い時代の建築物で、戦災を逃れた物件レベル。70年じゃきかない。駐車場はイマドキの目の細かい水はけの良いアスファルトではなく、砕石を押し固めたような水はけの悪い古く粗いコンクリート。
加藤AZUKI@「忌」怖い話卒哭怪談 @azukiglg
こちらも、昭和の早い時期(それでも戦後だろう)に作られたのだろうと思う。周囲の他の建築物と比べても、格段に「歴史が付いてる」というか古い。様式が古い、工法が古い、としか言いようがない。開発屋は、古家と駐車場を壊し剥ぎ取って、ここに新しい上物を建てて売るらしい。それは、いい。
加藤AZUKI@「忌」怖い話卒哭怪談 @azukiglg
「あの駐車場さあ、元々は隣のお墓だったところなんだよね」
加藤AZUKI@「忌」怖い話卒哭怪談 @azukiglg
近所の人の弁。隣接する墓の一部を潰して均して、そこを駐車場にしたらしい。作られた時期は相当古いうえに、持ち主が亡くなっているので子細がわからないのだが、何分にも昔の話だ。 「墓とか、あんまりちゃんとせずに作っちゃったんじゃないかな。駐車場」 え?
加藤AZUKI@「忌」怖い話卒哭怪談 @azukiglg
そして、その隣接する墓。いや、辻墓のほうじゃなくて囲い塀の中の隠し墓地のほう。辻墓のほうは埋葬者の素性もわかっていて、墓守もされている。では、囲い塀の中はというと、「誰の墓かはわかるのだろうが、その遺族がどこにいるかわからない。そして墓地の所有者がわからない」らしい。
加藤AZUKI@「忌」怖い話卒哭怪談 @azukiglg
この話は、区の役人立ち会いのもと、道路と土地の境界線の確認と確定、のときに周囲の地権者との間で出た話で、つまり区のほうでも「墓地」としか確認できず、それ以上踏み込まずにきているものらしい。辻墓の墓守は今も続けられていることも、彼らには知られていなかった。
加藤AZUKI@「忌」怖い話卒哭怪談 @azukiglg
墓地を潰して作ったとされる駐車場、そうであることを知らないらしい開発屋、その上に新たに作られる物件、隣接する所有者不明の古墓地(どこかの寺の所有とかでもないらしい)、スジの人に大層大切にされている辻墓。なにこの、「何か起きる予兆です」と言わんばかりのフラグ。
加藤AZUKI@「忌」怖い話卒哭怪談 @azukiglg
で、これはまだ怪談ではない。怪談になってもまったくおかしくないようなフラグが山ほどあるけど、明確にそれと断言できる怪異の体験者がいないので。これからできる(恐らくマンション)の工事は無事に終わって欲しいと思っているけれども。頻繁に居住者が変わる部屋とか出て欲しくないけど。
加藤AZUKI@「忌」怖い話卒哭怪談 @azukiglg
そういや、一回だけ変なのを見たことはある。コンビニから帰る道すがら辻墓の前を通りがかったら、墓の脇に蹲ってる若い男がいる。ギョッとしたが、墓を荒らしているのか?捜し物か?とも思った。が、よく見るとそのどちらでもなかった。
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コメント

ooi@n_m @JDSDE214 2012年11月8日
まとめを更新しました。取り急ぎ勢いでここまで。後で追加入れます。
ooi@n_m @JDSDE214 2012年11月8日
まとめを更新しました。オチもついたので収録しておきます(マテ
mllnkanjinno @mllnkanjinno1 2012年11月8日
元町公園前のヤクザハウスを思い出した(オンボロ木造平屋なんだが、何故か必ず家の前に若い衆が待機してる)。
加藤AZUKI@「忌」怖い話卒哭怪談 @azukiglg 2012年11月8日
素晴らしいタイミングで続報が、寝入りばなの僕を起こしてくれたことを報告というかメモっておきたい。跡地には独身者向けワンルーム41戸の6Fマンションが建つ計画がひっそり進行中で、日陰になる住民による反対運動が動き出して、つい今し方まで決起について説明受けてた。41戸は賃貸と分譲になるらしいけど、南側の窓を開けると墓地が見下ろせる物件、しかもマンションも元墓地の上に建つという、どんだけフラグ建てれば気が済むんだ、この一件はwww
くりあ/CLEA-R-NOT-3 @Clearnote_moe 2012年11月8日
なかなか興味深いお話で。日常がゆえの見落としはそうなんでしょうね。しかし、墓を地雷呼ばわりすんなw
ooi@n_m @JDSDE214 2012年11月8日
いや、墓が地雷なのではありません、土地が地雷なのです。
くりあ/CLEA-R-NOT-3 @Clearnote_moe 2012年11月9日
土地が地雷原ならすなわち墓地、ならば地雷に対応するのは墓じゃないの、というだけのことでして。
ふぃずばん @fizzbang_alvitr 2012年11月9日
あずきせんせー、一部屋借りてお仕事部屋か資料室にしませんか(スマイル) ちなみに使っていただいたツイートの某団地、不動産屋との会話の前に面白半分に紹介されて情報無しで行ったのですが、真夏の昼間なのに冷や汗出てくるし、セミの鳴き声がぐわんぐわんと歪んで聞こえてきて、あまりに気持ち悪くて即逃げ帰った懐かしい思い出が。 気になってGoogleMapで航空写真みたら10年近くたってもガラガラでしたガクブル
ふぃずばん @fizzbang_alvitr 2012年11月9日
あ、当時で完成後20年近くたってるって話だったから30年近くほとんど誰も寄り付いてないのかあそこ・・・航空写真が大昔のもので今は賑わってたら、いいなぁ・・・(遠い目)
ooi@n_m @JDSDE214 2012年11月9日
墓っつーか「持ち主がどうなんだかよくわからない土地」(この場合元墓地の駐車場)が物凄く危険だなあと、持ち主わかんないとトラブルの元ですしねえ…時効なのかも知らんけど、時限信管もいいところだなと。
加藤AZUKI@「忌」怖い話卒哭怪談 @azukiglg 2012年11月11日
日陰になる周辺住宅の決起集会が明日あるそうなんで、校了空けに行ってきます。発言を求められたら、「怪談作家です。幽霊オバケが出る因縁話を集めていますが、まずこの土地はそもそも墓地の一部を造成したもので、今後建った物件にそうした……何をする、マイクを返せ!まだ僕の話は終わってないぞ!」とやりたいと思いますヽ(◉◞౪◟◉)ノ
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