- Nyar_Horten
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有事に於ける動的防衛は、目に見える範囲での其れは多分旧海軍に於ける航空艦隊運用と似た様な物になるのではなかろうかと。平素は根幹となる部隊と策源地、各支援部隊を展開するに留め、有事には敵の侵攻地域が判明した時点で該方面への戦力を集中・迎撃する、といった感じ
2012-09-15 07:11:44で、航空艦隊運用は敵が何時何処に来るか分らないと展開が出来ない、多数の策源地を用意する必要がある、といった問題点がある訳で、此れ等に対処する為には平時から警戒・情報活動、亦基地や支援組織の整備といった所謂裏方的業務に多くのリソースを傾注する必要がある、と
2012-09-15 07:16:21といっても、戦力の機動展開自体は前大綱以前から言われている事なのでさして重要でもなんでもない、と言われたら其れまでかもしれませんけどorz
2012-09-15 07:19:10何といいましょうか、動的防衛では平時と有事の垣根の曖昧化を定義しているので、言換えれば以上のことを常態とするとしているのと同義なのが割と厄介なことだろうな、と(と同時に、動的防衛の本旨が戦力の機動展開ではなく、其れを行う為の基礎体力作りである可能性も窺える、と)
2012-09-15 07:22:29普段から広い戦線に満遍無く十分な戦力を展開する事は、主に財布の制約から出来ません(よしんば出来ても、敵の来襲する確率が低い地域にまで戦力を配置するのは無駄な話
2012-11-18 03:55:44だから現実的には手持ちの戦力を必要に応じて機動、集中する必要がある。そしてその戦力は該方面に展開する、或はしようとしている敵戦力を圧倒するモノである事が望ましい。多分、之が戦力の機動的運用といった考えに繋がっていくのでしょうけど
2012-11-18 03:58:45①は戦場になる可能性のある地域に、状況によっては元々存在する策源地乃至部隊(の持つ支援能力)の能力以上の戦力が集中し、結果補給や整備といった後方支援能力が飽和してしまう可能性です
2012-11-18 04:03:51亦、殊策源地に依存しがちな戦力はその戦力維持の為に策源地を多数確保することが望ましく(まぐれ当りのクリティカルヒットで一つしかない策源地を破壊されたら、その時点で戦力価値は無くなりますから)、策源地の数の確保という問題も生じる事になります(特に航空兵力
2012-11-18 04:08:43②は相手が何時、何処に来るかが仮に明確に分ったとしても、戦力を動かし難い事に起因します。何故なら、我が方が戦力を動かせば其れは察知されるわけで、敵としても待構えている事が分かっている地域に愚直に戦力を送込む事は避けようとするからです(例えば第四次中東戦争前夜のエジプトの様に
2012-11-18 04:13:43(亦、逆に慎重を期した結果、敵が橋頭堡を築いてしまった後だと戦力を迅速に展開する事で得られる筈の奇襲効果が望めず、結果として敵と正面からぶつかり消耗戦に巻込まれてしまうかもしれない)
2012-11-18 04:20:11以上を前提に沖縄周辺有事の際の機動的な航空運用といったモノを考えると、①の機動運用の土台(≠策源地)は一応存在(玉石混合で概ね20前後)、亦抑止を前提にする場合に於いては②の問題は緩和する(但し政治的問題は悪化するかも)と見ていいと思うのです
2012-11-18 04:26:07後は機動運用の土台(となる民間飛行場)を利用する事が出来るか、亦戦力の機動展開に対して主権者からどれだけの支持を得られるか、といった多分に政治的な面をクリアすることが重要になってくるんじゃないかと
2012-11-18 04:30:27ついでに言えば、機動展開による抑止の成功に対し「只の空振り=金の無駄使い」という認識を抱かせない為の何かが必要だろうな、と(第四次中東戦争前夜にイスラエルが行った予備役動員に対する国民の批判的な反応等を見るに
2012-11-18 04:35:06(徴発することになる飛行場に送込む後方支援要員並びに機材は、今大綱に沿う限りに於いて多分充足出来るかもしれないという期待を込めて、解決すると思うことにする、いや解決したらいいな(超弱気)。といった感じで、こういう處からして政治側からの理解が重要という)
2012-11-18 04:39:42尤も以上は相手が真っ当な段階を経て正規の戦いを挑んで来ようとしている場合の話であって、グレーゾーンのまま済崩し的に上がって来ようとする場合は多分(自衛隊による真っ当な手段だけでは)対処のしようが無いのではないか、と素人さん的には思ってしまうのです
2012-11-18 04:44:39ついでに言えば、旧海軍は日中戦争の時点で航空戦が消耗戦になる事を認識しているので、案外新しい形の戦争(航空主兵)であっても漸減作戦を主としていた頃とさして変らない状況である可能性は認識していたのかも、と個人的雑感
2012-11-21 23:09:32そういえば、先の海軍は航空戦=消耗戦のついで。それが消耗戦と理解したからといって其れを素直に受容れる訳が無く、彼らは出来る範囲で、例えば戦備計画毎の航空戦備増強や開発生産の支援、予科練の受入人数増員、機材単位でいえば防弾の検討といった消耗戦への備えをしています
2012-11-23 07:02:13重要方面に大兵力を集中し、敵を圧倒する。少し前の戦力の機動運用話で言ったような問題点が在るにしても、それがクリアされる限りは多分消耗を局限するのに適切な運用かと(特に航空兵力は元々機動的という特性を持ってますし
2012-11-23 07:06:08ラチェスターの法則に基くなら、敵より多数の兵力を運用する事で被害を敵より少なくする事が出来る筈ですから、大兵力を集中して敵を圧倒する事は理に適ってると思います。そうすることで理屈の上では後方からの補充が適切になされる限りに於いて消耗戦への対処が可能になる筈ですし
2012-11-23 07:12:05ですが、それは双方の補充能力が概ね等しいか、被害を受ける側が損害を越える補充能力を持って無い場合の話。持っていれば徐々に一方が削られて行く展開になるのは何となく想像の付く話かと
2012-11-23 07:16:16