【科学の逸脱が見えるか見えないか】
- karitoshi2011
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1【科学の逸脱が見えるか見えないか】池内了『科学の限界』(ちくま新書、2012年11月刊) http://t.co/MCBZxU7R は広い視野をもった科学者の見識を示した現代科学論の好著。著者は京大で物理学を学び名大物理学教授等を経て現在は綜合研究大学院大学教授。
2012-12-01 10:18:002【科学の逸脱が見えるか見えないか】「科学や技術は本来的に勝ち中立的だから、その選択は市民に委ねられて」いるのである。しかし、その選択も自分の意志で決定できるかのように錯覚してきたのが原子力ムラの専門家たちではないだろうか。自分たちの科学が社会の要請を受けたと思い込み、それに」
2012-12-01 10:18:183【科学の逸脱が見えるか見えないか】「異議を唱える人間を排除し(原発に批判的な科学者は村八分にあった)賛成一色の人間集団としてしまったのだ」「福島原発の事故の後、放射線防護の科学者たちも曖昧な態度に終始した姿が思い出される。かれらは、人々によけいな不安を与えてはいけないという」
2012-12-01 10:18:294【科学の逸脱が見えるか見えないか】「(政府やマスコミの)要請に従って、安全・安心を強調することばかりに終始していた。それは当面の騒動を回避しているように見えるが、かえって不信感を植えつけることになった。真実を国民に開示していないという意味で科学を尊重する姿勢を持っていないのが」
2012-12-01 10:18:485【科学の逸脱が見えるか見えないか】「明らかになったからだ。考えられている状況を正直に表明することによって科学は信頼されるのであって、科学以外の要素を考慮の対象に含めるのは科学への冒涜なのである。それは科学者への不信に通じ、結果的に科学が大きな制限を受ける事態もあり得ると」
2012-12-01 10:19:006【科学の逸脱が見えるか見えないか】「覚悟しなければならない」。以上の見解の大筋は賛成だが、部分的に修正したいところがある。たとえば、実は「安全・安心」ばかりを強調したのは政府・マスコミに先んじて科学者自身だった。一部科学者はすでにチェルノブイリで経験ずみで、初めから全面的に
2012-12-01 10:19:137【科学の逸脱が見えるか見えないか】政治的意志を反映したリスク評価を示してきた。政府・マスコミはそれに引きずられた面が大きい。だが、池内氏はよく分からないはずのリスク評価について確信犯的に過小評価を唱えた科学者の「安全・安心」論が科学者への不信を招いたことをよく見抜いている。
2012-12-01 10:19:298【科学の逸脱が見えるか見えないか】これは元東大総長、元日本学術会議会長の吉川弘之氏や『国会事故調報告書』も同様。同氏は「科学者はフクシマから何を学んだか―地に墜ちた信頼を取り戻すために」『中央公論』(2012年4月)で放射線の健康影響の専門家のリスク評価について苦言を呈している
2012-12-01 10:20:049【科学の逸脱が見えるか見えないか】吉川弘之氏のこの文章は、http://t.co/OtLror0j 科学の逸脱を見抜く科学者の見識を示したもの。次の日本学術会議会長である黒川清氏がリードした『国会事故調報告者』も然り。日本学術会議は3.11以後、吉川氏や池内氏のような
2012-12-01 10:21:0610【科学の逸脱が見えるか見えないか】科学の逸脱が見える科学者の指導力から遠のいたままだ→ http://t.co/DdH3qnbt この違いはどこから生じるのか?事態は悪化しているのでは?どうしてか?これはじっくり取り組むに値する問題ではないでしょうか?
2012-12-01 10:21:29