スポンジ講座

pon_usa氏によるQuantifying E. coli proteome and transcriptome with single-molecule sensitivity in single cells.解説。tsukahisaさんの合の手入り。
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@pon_usa

前にちょっと話題になってた1細胞・1分子でtranscriptomeとproteomeを解析しましたってサイエンスの論文を読解中... http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20671182

2010-08-12 12:17:08
@pon_usa

Sunny Xie先生は1分子や1細胞間でのheterogenityをずっと研究してる、1分子計測の世界では大御所な人。たぶん。

2010-08-12 12:19:38
@pon_usa

大腸菌ゲノムの約1/4、1018遺伝子にのC端にYFPをくっつけて蛋白質のcopy数を観測しました、そんでFISHやRNA-seqで定量したmRNAと比較しましたって手法ですね

2010-08-12 12:23:10
がんばりずむ @tsukahisa

@pon_usa なるほど、すごいですね>サイエンス論文

2010-08-12 12:25:13
@pon_usa

で、1細胞ごとの蛋白コピー数のhetrogenityが生じるノイズには2つの階層があることを示したのがアツイっぽい。1つは低コピー数(<10)の時の量子的な変動に由来するノイズ、これは細胞内に3つしか蛋白なかったら均等に分裂しても2個と1個に分かれて2倍も差が出るって現象っぽい

2010-08-12 12:28:37
@pon_usa

これが問題にならない多コピー蛋白質でも別のグローバルな摂動が起きてて、結局、同じ蛋白質でも細胞間で想像以上にコピー数の差がある。この変動はリボソームやRNAPの上位因子の変動から生じてるっぽいよ

2010-08-12 12:33:49
@pon_usa

そんで、その中の132遺伝子のmRNAコピー数を詳しく調べたら、mRNAと蛋白質のコピー数に全く相関が無いこともわかりました。蛋白コピー数の微分変化がmRNAコピー数っていう緩い相関すらないんだって。

2010-08-12 12:38:33
がんばりずむ @tsukahisa

@pon_usa 勉強になりました>スポンジ講座

2010-08-12 12:39:29
@pon_usa

1細胞レベルでは。多細胞のアンサンブルで平均化すると相関が見られるんだけど。

2010-08-12 12:39:48
@pon_usa

で、まあ原因としてはmRNAのサイクル(burst→decay)が非常に短くて不安定なのと蛋白質は長寿命で蓄積していくこと、親からランダムに受け継がれて行くから偏りが増幅されること等が原因で相関が無いのかもしれません、と推測されてます。

2010-08-12 12:43:59
@pon_usa

ついでに酵母の同様な研究と比べても大腸菌の1細胞間の蛋白質コピー数の差のノイズ(変動)は非常に大きいらしい。たぶん原因は原核はコンパートメントが無いから自由にdiffuseできないとかなんとか。。おわり

2010-08-12 12:46:42