テニプリでDQパロ～導かれし者たち３～

煌＠ＤＱ11ネタバレ注意 @kou_DQ

灯台に向かう道のりでも魔物は襲いかかってきました。灯台に近づけば近づくほど魔物の襲撃数は増えていきます。灯台が魔物に占拠されているというのはどうやら間違いないようです。しかし四人にかかればそこいらの魔物は敵ではありません。まっすぐ灯台を目指します。 #テニプリＤＱパロ

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道中、町で仕入れた情報を交換しあいます。灯台が奪われる直前、サンリッカイムという国のお姫様が二人の従者をつれて、データスという町に船で旅立ったこと。そのサンリッカイムは先頃、国中の人間が消えてしまうという怪異に襲われて生き残ったのは彼女らだけだということ。 #テニプリＤＱパロ

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そしてブキンカの北の山奥に魔物に滅ぼされた村が見つかったこと。一連の事象は地獄の帝王が復活するせいではと噂されていること。村の話を聞いたリョーマの表情が少し陰りましたが、みんなはそれに気づいてもあえて何も言いませんでした。 #テニプリＤＱパロ

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「そのお姫様はチトセって奴を探してるらしい」「チトセ…？」「チトセだって！？」リョーマより早く、リョウがその単語に食いつきました。「知ってるのか？」「俺達の仇が、その名前を口にしてたんだ！」リョーマの脳裏に浮かんだのはあの時の黒衣の青年でした。 #テニプリＤＱパロ

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「…俺、見たことあるかもしれない…。前に俺の村に立ち寄った旅人が…そう、名乗ってた」「なんだって…！？」みんなが驚いた声をあげます。リョーマも恐ろしい事実に気づきました。そう、チトセに会ったあの日、村は魔物によって滅ぼされたのです。 #テニプリＤＱパロ

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「そのチトセって奴が、最近の事件に関わってるってことか…！」「そのお姫様にも詳しい話が聞きたいね」「なら、次の目的地はデータスだな。その為に行くべき灯台が見えてきたぜ」シウの言葉に視線を向けると、灯台はリョーマたちの目前に迫っていました。 #テニプリＤＱパロ

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馬車を下りたリョーマは灯台を見上げます。大きな塔のてっぺんから禍々しい色をした光が溢れていました。「あれが…邪悪の炎…」「あれに照らされた船はたちまち沈んでしまうという…」「なんとしてもあの炎を消さないと」「だな、行くぜ！」一行は灯台内部に足を踏み入れました。 #テニプリＤＱパロ

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灯台の内部にも邪悪の炎が浸透しているのか、中は薄暗く魔物も徘徊していました。「どうする…？」「まずは上を目指そう」四人は頷きあい、なるべく魔物を避けながら階段を目指して走り出しました。 #テニプリＤＱパロ

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「待って！」階段の直前でアツシが制止します。階段の前で誰かが魔物に囲まれていました。奮闘しているようですが、魔物の数のほうが勝っています。「助けなきゃ」「任せて、イオ！」リョウが腕を振りかざすと、魔物の周りで爆発が起こりました。 #テニプリＤＱパロ

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「はあっ！」「てりゃ！」魔法で倒せなかった魔物にはリョーマとシウがとどめをさします。「大丈夫ですか？すぐに治療します」アツシは魔物から解放された安堵で座り込んでいた人物に駆け寄るとすぐさまホイミで怪我を癒しました。 #テニプリＤＱパロ

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「無事？」「ああ、お陰さんで。おおきにな」立ち上がったのは眼鏡が印象的な背の高い青年でした。旅人にしては妙に大きな鞄を背負って服についた土ぼこりを払っていきます。「俺はユウシ。灯台を取り戻しにきてんけど、さすがに多勢に無勢やったわ」「アンタが…ユウシさん？」 #テニプリＤＱパロ

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「俺んこと、知ってるん？」「ダダンベリーで灯台に向かったって聞いたッス。それと…ガクトさんにも」「ガクト！？」ユウシの目が輝きました。「君、ガクトに会ったんか？」「はい、ヒョウテールで」「そうか。元気にしとったか？」「はい、とても」 #テニプリＤＱパロ

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「何があっても夢を諦めるな、って伝えてほしいと…」「そうか…ガクトらしいな、ホンマおおきに」「いえ」ユウシは改めて話をしてくれました。自分は伝説の剣を求めて旅をしていること。そのために船を作っていて、旅立つために灯台を取り戻したいこと。 #テニプリＤＱパロ

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リョーマたちもそれぞれ名乗り、自分たちもデータスを目指すために船に乗りたいことを説明しました。「そうか。ここには以前聖なる炎が灯っとったけど、魔物に邪悪の炎に入れ換えられてしもうたんや。灯台のどこかにある聖なる火種を使えば、元通りになるはずやで」 #テニプリＤＱパロ

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「自分らとなら、火種を手に入れるのも灯台を守る魔物と戦うのもなんとかなりそうや。一緒に上を目指してくれんか？」「いいけど…アンタは町に帰ったほうがいいよ」「え？」「怪我。傷は治っても体力まで戻らないでしょ」「僕達だけでなんとかします」「そうそう、無理すんなよ」 #テニプリＤＱパロ

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「聖なる炎の灯し方も教えてもらったから…大丈夫」「そうか…おおきに。なら、俺は先に町に戻らせてもらうわ」「後は任せておけ」ユウシに見送られながら、リョーマたちは上に進みました。 #テニプリＤＱパロ

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魔物を倒しながら入り組んだ灯台内を進みます。途中メタルスライムなる魔物を見かけた瞬間、目の色を変えて追いかけ回す仲間達に驚きながらもリョーマたちは灯台の中腹でわずかに燃えていた火種を手に入れることに成功しました。 #テニプリＤＱパロ

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大切な火種はアツシが管理することにして、更に上を目指します。やがて最上階にたどり着くと、そこには真っ黒に燃え盛る炎とそれを囲う魔物がいました。「あれが邪悪の炎だね」「アイツらを倒さなきゃ炎を入れ換えるのは無理そうだな」「なら…」「行こう！」 #テニプリＤＱパロ

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「む、何者だ！」炎を守っていた魔物、虎の姿をしたとうだいタイガーが現れたリョーマたちに威嚇をします。「灯台は還してもらうよ」「小癪なことを…バラバラに刻んで炎の焚き付けにつかってやろう！」とうだいタイガーが吠えると二匹のほのおのせんしが現れました。 #テニプリＤＱパロ

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「援護は俺が！アツシは火種を守りながら回復を！」「了解！」「リョーマ、左右の奴等から倒すぞ！」「任せてっ」四人は作戦通りにそれぞれの役割を果たすために走りだしました。「イオ！」リョウの呪文が炸裂します。 #テニプリＤＱパロ

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怯んだほのおのせんしをリョーマとシウ、それぞれが攻撃します。とうだいタイガーが両手の鋭い爪を振りかぶってリョーマに襲いかかりますが、「ベギラマ！」「ぐぅ！」リョウが起こした炎の渦に遮られ、呻きながら距離を取りました。 #テニプリＤＱパロ

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リョウの魔法での援護は効果抜群で、リョーマとシウはそれぞれほのおのせんしを倒します。残ったとうだいタイガーも魔法によるダメージを受けていましたが、これくらい痛くもないと言いたげに激しいおたけびをあげました。 #テニプリＤＱパロ

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「わっ」おたけびに怯んだリョウの魔法が途切れた瞬間を狙って、とうだいタイガーはリョウを目掛けて駆け出しました。「リョウ！」「させるか！」素早くシウが立ち塞がり、リョウの身代わりに攻撃を受けます。「くっ…」「シウ！…ホイミ！」アツシが叫びました。 #テニプリＤＱパロ

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爪に切り裂かれ血を流していた傷痕がゆっくりと塞がります。「ありがとうアツシ！…これでも喰らえ！」懐に潜り込んだシウは握りしめた拳をとうだいタイガーに叩きつけます。気の力でとうだいタイガーが大きく吹き飛びました。 #テニプリＤＱパロ

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「ぐぐぅ、なんのこれし…」「…ジェミニ」「な？ぐああああ！！」なんとか踏ん張ったとうだいタイガーですが、何故か再び衝撃に教われ、炎の点る台まで吹き飛ばされてしまいました。「今だ、リョーマ！」「おぉおぉぉ！」リョーマがとうだいタイガーに剣を突き立てました。 #テニプリＤＱパロ