放送博物館企画展「市川森一が遺したもの」関連イベント座談会「プロデューサー、演出家が語る市川作品」報告

2012年12月2日、愛宕山のNHK放送博物館ホールで行われた大河ドラマスタッフOBによる対談の様子のつぶやきを拾いました。
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のぐちよしあき(元 配役宝典の中の人) @noyorin

企画展「市川森一が遺したもの」関連イベント 座談会「プロデューサー、演出家が語る市川作品」 http://t.co/QkwSpPIg 明日、放送博物館であるそうです。大河ドラマのスタッフによる対談なので聞きに行ってきます。

2012-12-01 12:27:29
netavare @netavare

今日はNHK放送博物館へ。「市川森一が遺したもの」の関連イベント、「プロデューサー、演出家が語る市川作品」座談会を聞いてます。私は着くのが遅れたので途中から。「鏡は眠らない」や「花の乱」のテーマといった話が出てましたね

2012-12-02 15:00:52
netavare @netavare

会場には「花の乱」などに出演された三田佳子さんや「蝶々さん」の演出を担当された清水一彦Dの姿も。お二人も途中で作品についてコメントしてました

2012-12-02 15:03:51
netavare @netavare

座談会では「最近の大河についてどう思うか」という質問がありましたね。黛りんたろうDは「いろいろな作品があっていいけど、大河は一流料亭だと思っている。一流にふさわしい料理を出さないと」と答えてました

2012-12-02 15:34:49
netavare @netavare

高橋康夫元NHKドラマ番組Pは「プロダクションや俳優の力が強くなって、放送局の力が減衰している」と。作品に関わっているスタッフの講演でこういった発言を聞くことはないけど、最近のキャスティングに対してやはりこう思っている方はいるんですね

2012-12-02 15:42:01
netavare @netavare

脚本家についての指摘は今日出ませんでしたが、人間同士のつながりを描くのがもう一つでよくわからないといった意見もありました

2012-12-02 15:44:56
netavare @netavare

篤姫から天地人の頃は、「これから大河は再び黄金期に入るかも」というような言葉が関係者から出てたんですけどね。去年の低視聴率から、今の大河の現状についてストレートにぶつけてくる方が増えたなと(その作品に関わってないNHK関係者から)。

2012-12-02 15:50:16
のぐちよしあき(元 配役宝典の中の人) @noyorin

愛宕山放送博物館より帰宅。市川森一を語る大河ドラマスタッフたちの対談でございました。

2012-12-02 17:21:38
のぐちよしあき(元 配役宝典の中の人) @noyorin

現在、放送博物館では市川森一さんの一周忌ということで企画展「市川森一が遺したもの」を開催している。http://t.co/ZaBcN4SW 今回の対談はその企画展に合わせたもの。

2012-12-02 17:24:59
のぐちよしあき(元 配役宝典の中の人) @noyorin

ちなみに昨日は映像で市川さんを偲ぶということで、アーカイブスにまだ上がっていない『新・坊っちゃん』を上映したそうである。

2012-12-02 17:26:37
のぐちよしあき(元 配役宝典の中の人) @noyorin

演壇には『黄金の日日』の髙橋康夫、『山河燃ゆ』の村上佑二、『花の乱』黛りんたろう、司会には『鏡は眠らない』の西村与志木。客席にはNHK福地前会長、『蝶々さん』の清水一彦、髙橋氏夫人で『花の乱』に主演した三田佳子の姿も。

2012-12-02 17:31:54
のぐちよしあき(元 配役宝典の中の人) @noyorin

進行は『黄金の日日』『山河燃ゆ』『鏡は眠らない』『花の乱』の一場面を上映し、それぞれが市川さんの思い出を語っていくというような流れに。

2012-12-02 17:33:46
のぐちよしあき(元 配役宝典の中の人) @noyorin

『黄金の日日』では石川五右衛門(根津甚八)がモニカ(夏目雅子)を教会で犯すというシーンが流れる。ここで負傷している五右衛門がモニカの抵抗にあい血を流す。その傍らのキリスト像も同じように血を流す。

2012-12-02 17:36:54
のぐちよしあき(元 配役宝典の中の人) @noyorin

実はこのシーン。脚本ではキリスト像の血の件は書かれておらず、高橋氏が市川さんが面白がるだろうと思って付け加えたのだという。案の定市川さんはその演出を喜んだ。

2012-12-02 17:38:34
のぐちよしあき(元 配役宝典の中の人) @noyorin

市川さんはクリスチャンとして知られているが、一方で正当なクリスチャンではないと常々語っていたという。むしろ宗教と人間に興味があったのだと。

2012-12-02 17:40:32
のぐちよしあき(元 配役宝典の中の人) @noyorin

司会:それまでの大河ドラマでは歴史の主人公という人物を取り上げることが多かったが、呂宋助左衛門という傍流の人間を主人公にしたのはなぜか?高橋:当時、大河ドラマはマンネリ気味だったので近藤CPが新しい機軸として商人を主人公にして刷新しようと考えていた。

2012-12-02 17:43:21
のぐちよしあき(元 配役宝典の中の人) @noyorin

司会:当時のNHKはかなりお堅い感じであったが、根津さんをはじめアングラ劇団といわれた状況劇場のメンバーが出演したのはなぜか?高橋:当時、市川さんと状況劇場の唐十郎さんとの間でおつきあいがあり、自分も状況劇場と関係があった。

2012-12-02 17:46:16
のぐちよしあき(元 配役宝典の中の人) @noyorin

(承前)アングラは汚いというイメージがあったがエネルギーにあふれていた。『黄金の日日』のもつ自由というテーマにぞのチャレンジ精神があっていたので積極的に起用した。

2012-12-02 17:47:42
のぐちよしあき(元 配役宝典の中の人) @noyorin

村上:市川さんの母親はキリスト教系の病院で亡くなったが、最後に目にしたのは階段の上で見送ってくれた母の姿だったという。そのイメージが市川さんの作品の根底にあるひとつだと思う。

2012-12-02 17:50:24
のぐちよしあき(元 配役宝典の中の人) @noyorin

市川さんは聖なるものを描く一方でモラルに反するものも描く。俗を描きながら最後に聖に転換していく。代表作の『傷だらけの天使』にもそれが描かれている。

2012-12-02 17:52:24
のぐちよしあき(元 配役宝典の中の人) @noyorin

黛:市川さんの大河ドラマはそれまでの大河ドラマが歴史の人間を水平的に描いているのに対し、神と人という縦軸を持ち込んだというところが新しかった。

2012-12-02 17:54:36
のぐちよしあき(元 配役宝典の中の人) @noyorin

司会:市川さんは『黄金の日日』を書いたときは30代、そして40代で『山河燃ゆ』を書くわけです。ここで『山河燃ゆ』のラストシーン天羽賢治(松本幸四郎)が東京裁判の跡地で自らに死刑を執行するシーンに続けて、アメリカにいる父(三船敏郎)に弟と和解した手紙が読み上げられるラストが流れる。

2012-12-02 17:58:58
のぐちよしあき(元 配役宝典の中の人) @noyorin

村上:『山河燃ゆ』はそれまでの歴史を扱った大河ドラマから方向転換し現代大河というジャンルを切り開いた冒険作。思えば『黄金の日日』もこの後の『花の乱』も冒険作と呼べるものであった。

2012-12-02 18:01:27
のぐちよしあき(元 配役宝典の中の人) @noyorin

村上:市川さんは山崎豊子さんの原作を大幅に改編したところとして、主人公賢治の青春時代を追加ししっかりと描いた。主人公たちが戦争という重い事件を負っていく中でこの青春時代があることでラストが悲劇的であっても若い時代の明るさで救われるように描かれている。

2012-12-02 18:04:31
のぐちよしあき(元 配役宝典の中の人) @noyorin

市川さんは危険性のあるフィクションを描く一方で、理屈ではなく感性で触れていく作家だった。

2012-12-02 18:07:13