茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第795回「ネット選挙の、議論を深めよう」

脳科学者・茂木健一郎さんの12月5日の連続ツイート。 本日は、ひさしぶりの、政治ネタです。
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茂木健一郎 @kenichiromogi

しゅりんくっ! ぷれいりーどっぐくん、おはよう!

2012-12-05 06:33:48
茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート第795回をお届けします。文章は、その場で即興で書いています。本日は、ひさしぶりの、政治ネタです。

2012-12-05 07:32:57
茂木健一郎 @kenichiromogi

ねぎ(1)日本維新の会の代表代行の橋下徹さんが、衆議院選挙の公示後もツイッターを更新し続けている。橋下さんらしい、素晴らしい問題提起。法律家でいらっしゃるし、公職選挙法に抵触しないようなかたちで、表現されていくのだと思う。これで、議論が深まればいいと思っている。

2012-12-05 07:36:01
茂木健一郎 @kenichiromogi

ねぎ(2)多くの人が論じつくしているように、選挙期間中にネット上の表現が禁じられているという現行法(及びその解釈)は時代錯誤もはなはだしく、ナンセンスである。デフレ20年の、停滞する日本を象徴する愚行、不作為。総選挙後の国会では、当然、この点についての法律改正が行われるべき。

2012-12-05 07:38:08
茂木健一郎 @kenichiromogi

ねぎ(3)選挙期間中、インターネット上の表現活動は、投票呼びかけを含めて、原則自由にすべきである。この問題をめぐる論点は、すでに提出し尽くされているように思うので(ネット上の表現が、コスト的にも低い点など)、ここでは触れない。今朝は、別の視点からの議論をしたいと思う。

2012-12-05 07:39:44
茂木健一郎 @kenichiromogi

ねぎ(4)ネット選挙をめぐり、多くの選挙関係者は過剰な反応をしているように見える。候補者であっても、選挙に関係のないことについてツイートしたり、フェイスブックを更新したりすることは、本来自由であるはずだ。ところが、多くの候補者が、公示後ツイートを更新しないという態度に出る。

2012-12-05 07:41:26
茂木健一郎 @kenichiromogi

ねぎ(5)規制がある時に、それに抵触しないように、過剰な自主規制をする。このようなかたちで「公」がお化けのように膨張していくことこそが、日本の没落の根本原因の一つだと私は考える。まさに、『挑戦する脳』の中で論じた、偶有性忌避症候群そのものである。勝手に萎縮してしまうのだ。

2012-12-05 07:43:13
茂木健一郎 @kenichiromogi

ねぎ(6)システムとしてのパブリック・セクターが、「規制」をめぐる曖昧な認識状況を、自分たちの勢力を大きく見せるために活用、放置する。役所の規制に、あいまいな部分が多いのは、戦略的なものである。そのことによって、許認可における裁量の意義を、不必要に膨張させてしまう。

2012-12-05 07:44:36
茂木健一郎 @kenichiromogi

ねぎ(7)規制について最終的に有権的な解釈をする者が、そのよって立つ基準をあいまいにしているがために、民間の側が萎縮して、必要以上の自主規制をする。これは、教科書検定でも、選挙におけるネットの活用でも、普遍的に見られる日本的風土病。まるで、後進国のような状況だ。

2012-12-05 07:46:28
茂木健一郎 @kenichiromogi

ねぎ(8)想像された「規制お化け」によって、人々が自由に活動できないような社会は、誰も幸福にしない。パブリックセクターで働く人たち自体も、幸福にしない。公が膨張して、もったいぶることで一時の満足が得られても、国が没落してパイが小さくなれば、結局役所の人間だって損をする。

2012-12-05 07:47:44
茂木健一郎 @kenichiromogi

ねぎ(9)橋下徹さん(@t_ishin)が、今回、総選挙公示後もツイッターを更新し続けるという決断をされたことは、以上で論じた、解釈の曖昧さを通した「規制お化け」の膨張という日本の風土病を吹き飛ばす、すばらしい批評的行動だと私は考える。ネット選挙解禁に向けての議論を深めたい。

2012-12-05 07:49:51
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート第795回「ネット選挙の、議論を深めよう」でした。

2012-12-05 07:50:17