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フー・キルド・ニンジャスレイヤー? #1

翻訳チームによるサイバーパンクニンジャ活劇小説「ニンジャスレイヤー」リアルタイム翻訳 (原作:Bradley Bond-san & Philip Ninj@ Morzez-san) 日本語版公式ファンサイト「ネオサイタマ電脳IRC空間」 http://d.hatena.ne.jp/NinjaHeads/ 書籍版公式サイト http://ninjaslayer.jp/ 続きを読む
書籍 文学 ニンジャスレイヤー
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Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「ナンデ?ナンデと来たか」ニンジャは見下ろし、せせら笑った。セイジはもはや、ニンジャの目から視線をそらす事すらできず、ただ呻くばかりだった。「アイエ……エ」ニンジャが近づく。「お前を消しておしまいよ。おしまい」ニンジャは手にした鎖つきジュッテを弄び、チャッチャッと音を立てた。 1
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
(((僕は死ぬのか?)))セイジは自問した。……そりゃあ、死ぬだろう。たった今、見ただろう。ニンジャのカラテを。父を、姉を殺したワザを。おしまいだ。……何でこんな事になってしまったのだろう。いつものように、いつもと同じ電車、いつもと同じ帰り道、いつもと同じ家族……それなのに。 2
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
ドタドタと床を鳴らし、戸口にもう一人のニンジャが現れた。「さっさとしろ!」「何を急いでやがる」ニンジャは振り返った。「何かマズ……」言葉の途中で新手のニンジャは糸がきれたジョルリ人形めいて床に膝をつき、崩れ落ちた。額と心臓にスリケンが突き刺さっていた。血が噴き出した。 3
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「え?」ニンジャは困惑しながら、戸口に向き直った。三人目のニンジャが現れた。赤黒の装束、暗く燃える両の瞳。スリケンの主だ。「ドーモ。コンストリクター=サン」赤黒のニンジャはオジギをした。「ニンジャスレイヤーです」セイジを苛んでいたニンジャが震え出した。「何故貴様がここに」 4
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「ニンジャスレイヤー」は無言のまま、殺意のこもった視線をコンストリクターに向け続けた。コンストリクターは震えながらアイサツを返した。「ドーモ、ニンジャスレイヤー=サン。コンストリクターです」彼は問いを繰り返した。「何故貴様が……」「知れた事」 5
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
赤黒のニンジャはジゴクめいて言った。「ソウカイヤに連なる外道存在。根絶やしにしてくれる」彼はカラテを構えた。「ニンジャ殺すべし」「ナメ……ナメるなよ……いい気になりやがって!」コンストリクターは叫び返し、カラテを構えた。「噂ばかり先行!死ねテロリスト!イヤーッ!」「イヤーッ!」6
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「……!」セイジは恐怖のあまり閉じた目を開いた。コンストリクターを見上げた。首が無い!噴水めいて鮮血が噴き出し、セイジの頭にふりかかる。ボトン!音を立ててコンストリクターの首が部屋の隅のゴミ箱に落下!「サヨナラ!」くぐもった声がゴミ箱から聞こえ、首無し身体が爆発四散した。7
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「サヨナラ!」さらに、スリケンを受けて倒れていたもう一人も爆発四散した。セイジは呆然と、彼を救ったニンジャ殺戮者を見つめた。朝の光が窓から差し込み、そのシルエットが黒く滲んだ。 8
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「フー・キルド・ニンジャスレイヤー?」#1
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「ハァーッ!ハァーッ!」ポーラーベアーはメンポ呼吸孔から血泡を吐きながら、何度も背後を振り返り、路地裏を逃げ続けた。色褪せたケモビールのオイランポスター、「ビールいかがですか」。嘲笑うようだ。「ハァーッ!ハァーッ!苦しい!畜生……」 9
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ポーラーベアーはゴミ箱を蹴り飛ばした。中からバイオネズミ数匹が飛び出し、逃げ惑った。シャッター街が冷たく彼を出迎えた。「異常だ……アイツ異常者だよ」ポーラーベアーはブツブツと独りごちた。「何考えてやがる」「イヤーッ!」「グワーッ!」スリケンがポーラーベアーの背中に突き刺さる!10
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ポーラーベアーは足をもつれさせ、転倒した。「グワーッ!」「ハァーッ!ハァーッ!」追跡者がジゴクめいた全力疾走で姿をあらわす!ポーラーベアーめがけ、さらにスリケンを投擲!「イヤーッ!」「グワーッ!」右大腿に突き刺さる!「クズめ!逃がさんぞ!クズ!ニンジャのクズめ!」 11
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地面をのたうつポーラーベアーを、追跡者は憎悪に満ちた目で見下ろした。その者もまた、ニンジャである。赤黒の装束に身を包み、黒鋼のメンポには、装束と同じ血のような色で「忍」「殺」と書かれている。「イヤーッ!」「グワーッ!」ポーラーベアーの左大腿を踏み砕き破壊! 12
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「アーッ!アーッ!」ポーラーベアーは血泡を吹きながら身悶えした。赤黒のニンジャは嘲笑った。「もっと苦しめ!ニンジャめ……いいザマだ……」「き、貴様は……バカな……死んだ筈」白い毛皮装束と血でマダラ模様となったポーラーベアーが震え声で見上げた。「ニンジャスレイヤー=サン……!」13
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「死んだ筈?」ニンジャスレイヤーは首を傾げてみせた。ポーラーベアーは言った「キョートで貴様は……ザイバツ・シャドーギルドと共に!」「アテが外れたな」ニンジャスレイヤーは笑った。「ニンジャスレイヤーは死なない。死ぬのは貴様だ」「畜生ーッ!」「ニンジャ殺すべし!イヤーッ!」 14
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ニンジャスレイヤーはチョップを振り上げた。ナムサン!腕から紅蓮の炎が噴き出し、まとわりつく!ポーラーベアーは赤熱するニンジャ籠手を絶望とともに凝視した。「助けてくれ!」「助けないのがニンジャスレイヤーだ!」チョップが振り下ろされる!「サヨナラ!」ポーラーベアーは爆発四散! 15
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ポーラーベアーを殺害すると、紅蓮の炎はひとりでに掻き消えた。ニンジャスレイヤーは周囲を素早く見渡す。「アイエエ!」浮浪者が後ずさった。「何も見てないよ!」「……」ニンジャスレイヤーはツカツカと近づいた。「見てない!知らない!そういう事にするよ!」「イヤーッ!」「アバーッ!」 16
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「エーッ!そんなに?」「ちょっと聞いて聞いて!」「ワー!スゴーイ!」「……」フジキド・ケンジは硬いソファーに腰かけ、無為なテレビ放送を眺めていた。壁には不如帰のショドー。UNIXデッキを乗せたデスク。そして液晶テレビと、ソファー。チャブ。チャブにはウォッカのグラス。 18
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天井際の棚には「フジキド家の宝」。乾いたマンダリンが数個。「……」フジキドは不意にテレビを消し、戸口へ歩いて行く。ドアを引き開けると、痩せた女がインターフォンを押そうとしていたところだった。女は息を飲み、苦笑した。「足音でわかった?心臓に悪いぜ」「……どうした」 19
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乱雑に切られた女の髪は黒く、眉は無く、かわりにイバラめいたタトゥーが入っている。テックジャケットにジーンズ、エンジニアブーツ。ネオサイタマにおける一般的テックパンクの出で立ちだ。首に巻いたマフラーには「地獄お」と書かれていた。女の名はエーリアス。「チャをくれよ」「……入れ」20
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「おい、寒いなこの部屋!」エーリアスは大袈裟に身を震わせた。「……」フジキドは部屋を横切り、壁際のヒーターの電源を入れた。「これで暖かくなったか」「……」エーリアスの目に、何ともいえぬ、畏怖めいた影がよぎった。「まあ何だ。久しぶりだよな」彼女は手持ち無沙汰に室内を見回した。 21
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「チャだったな」「ああ……ああ、俺が淹れるよ」エーリアスはチャブ上のウォッカを一瞥し、台所に歩いた。隅にチャツボを発見した。「首尾はどうだ」とフジキド。エーリアスは首を振った。「見ての通りさ。この娘は勿論、俺の身体はどうなったのかッていうさ。雲を掴むような話かも」「そうか」 22
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「……あンた今、何してる?」エーリアスが訊いた。フジキドは彼女を見た。「何を、とは?」電熱プレート上でポットがシュウシュウと音を立て始めた。「いや、なんだ、単なる世間話だよ」「そうか」フジキドは己の貯蓄や株券を少しずつ切り崩し、生活している。それらは有限であるが……。 23
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
ラオモト・カンは死んだ。ソウカイヤは滅びた。ロードは死んだ。ダークニンジャは死んだ。ザイバツは滅びた。全ては終わり、彼をデスパレートに突き動かしていた復讐も消えた。そして彼が残った。亡き家族の為の……訪れる事の無かった未来の為のカネを消費し、影のように日々を過ごす男が残った。24
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コメント

オスツ🍣 @alohakun 2012年12月12日
フー・キルド・ニンジャスレイヤー? #2 http://togetter.com/li/421753
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