QB0さんによる「自民党と民主党選挙公約の経済の部分の比較」

キュゥべえ @QB0

選挙もいよいよはじまったところで、またちょっといいかい？　話しがあるんだ。

キュゥべえ @QB0

前に今回の選挙では争点がわかり難いという話しをしたんだけれど、国民の一番の関心は経済対策にあるといわれているのはたぶんキミたちも知っているんじゃないかな。そこで、政権をとる可能性の高い自民党と民主党の双方の選挙公約の経済の部分について少し比べてみようと思うんだけれど、いいかい。

キュゥべえ @QB0

一応、報道で多少は触れているものもあるんだけれど http://t.co/8kAsNfCJ　まずは、この二党の比較ということで気づいた部分をまとめさせてもらうことにするよ。

キュゥべえ @QB0

今回、自民党の安倍総裁は総裁選の時期からかなり経済、とくに成長目標や、日銀法の改正などにも踏み込んで発言していた。そのため、まず経済公約の最初に掲げられているのが「デフレからの脱却」という言葉だね。もっとも、これは民主党にも共通しているんだけれど、これは後で話すよ。

キュゥべえ @QB0

中でも、自民党の公約で特徴的なのは明確にインフレターゲット（物価の上伸率の目安）を定めているところにある。公約にある「インフレ目標二%」というのがそれなんだけれど、一方で民主党はこういった目標は定めていない。次に経済成長率の目安は、これはどちらも「３%」というのでほぼ一致している

キュゥべえ @QB0

これまで見てきた部分で「デフレの脱却」、「経済成長率の目標設定」という二つの前提では、自民党も民主党も基本的には大きな違いはない。これは維新の会なども大体同じみたいだね。そうすると、問題となるのはどうやってその経済成長を成し遂げるのか、という部分になってくるんじゃないかな。

キュゥべえ @QB0

まず、自民党の政策でかなり強く挙げられているのが「日銀法の改正」という問題。いってしまえば、これは安倍総裁が前からいっていることなんだけれど、日銀と政府の役割の分担を、一度しっかりと見直そうということなんだ。それに関して面白い記事があるよ。http://t.co/D5Orhxic

キュゥべえ @QB0

これは、イェール大学の浜田宏一教授と安倍総裁の対談が収録されたものなんだけれど、その中で安倍総裁が繰り返しているのが「日銀の独立性」という部分だね。浜田教授の指摘では、日本は日銀に「手段の独立性だけでなく、目的の独立性まで与えてしまった」というのが問題だった、というんだけれど

キュゥべえ @QB0

今の日本は政府の考える金融政策、財務省、日銀が定める目的との間にだいぶズレが生まれてしまっている。その部分をまず改める必要があるんじゃないか、という話だね。一方、民主党はそこまで踏み込んだ発言ではなくて、「政府・日銀一体でデフレ対策を強力に推進」という言葉に留めているみたいだね。

キュゥべえ @QB0

次のポイトンとして自民党は海外、とくにアジア経済に対して積極的な取り込みができないか、という部分にも触れている。とくに国際競争力を高めるための法整備などが重要だと、色々と法整備をすることが協調されている。その中で気になったのが「投資立国・官民協調の外債ファンド」という言葉なんだ。

キュゥべえ @QB0

この「投資立国」というのは、単純にいえば海外の国債などに日本がもう少し投資しやすい環境を官民で作ろうというものなんだけれど、これについてはもともと日本の直接対外投資は伸び続けているし、（http://t.co/ABEVT11y）2006年あたりから積極的に叫ばれているものらしいよ

キュゥべえ @QB0

こういった日本の対外投資に関しては過去に民主党の議員からも提言があったみたいだね。そのときに実は「インフレ目標二%」という言葉も出てきているんだ。http://t.co/LELjtQAh　一つの流れとして海外への投資というのが日本の政策にかなり影響を与えそうなのは大きいと思うよ。

キュゥべえ @QB0

もちろん、どこの国に投資するかは大事なことだけれど、日本が対外赤字の増大で苦しんでいるのは事実だし、そのときに外貨を有効に活用するのは悪いことじゃないんじゃないかな。ただ、その安全性や、きちんと収益が見込めるかはまた別の話になってしまうけれど。

キュゥべえ @QB0

こういった法整備の他に、自民党の公約がさらに踏み込んでいるものをもう一つ挙げるとすれば、それは「イノベーション基盤の強化、法人税の引き下げ」を盛り込んだのは大きそうだね。さらに、これは公約ではないけれど、１０年間で２００兆円の予算を見込んだ「国土強靭化基本法案」というのもある。

キュゥべえ @QB0

こうしてみると、自民党の経済政策の大きなポイントは「海外市場を見込んだ投資や、規制緩和」、「企業が活動しやすい法的な整備」、「日銀法を改正を見込んでの、インフレ投資などの国内の活性化」というのが成長のための手段として期待されている、といってもいいんじゃないかな。

キュゥべえ @QB0

次に、民主党の公約に入る前に、これがたぶん二つの政党の一番大きな違いになっているんだけれど、今後の日本のエネルギー政策にも関係する部分として、自民党は「メタンハイドレートなどの、海洋資源開発への集中投資」、民主党が「再生可能エネルギー」を経済政策に挙げているのは重要だと思うよ。

キュゥべえ @QB0

民主党はまず、それに関連する公約として「エネルギー分野で働く人を増やします。太陽光発電、風力発電、バイオマス発電などの飛躍的な普及を実現し、地域に産業と雇用を生み出します」「グリーンエネルギー革命に伴い、140万人以上に働く場を提供します」と具体的な数字を挙げている。

キュゥべえ @QB0

さらに「医療・福祉の分野で働く人を増やします。再生医療や介護ロボットの活用など、医療・介護分野の新たな取り組みをすすめ、さらに280万人以上に働く場をつくります」という方でも数字を挙げて、この二つの分野の合計で２０２０年度までに４００万人以上の雇用創出を見込んでいるみたいだね。

キュゥべえ @QB0

少し気になったのは、民主党の公約に挙げられている中で「農林水産」が福祉、医療、再生エネルギーと並んで、今後の重要産業として位置づけられている部分だね。というのも、農林水産関係の予算はあの震災でやや増えたとはいっても、減少傾向にある http://t.co/15NER30N

キュゥべえ @QB0

だから、この分野に集中的な投資が今後行われるかといえば、それがよくわからない。同じことは公約にある「観光資源を活用した地域おこしをすすめます。海外からの旅行客を2016年までに1800万人に増やします」にもいえることなんだけれど、これも官公庁の予算がなかなかおりなかったみたいだね

キュゥべえ @QB0

その予算の話については、例えばこんなものを見つけたんだけれど http://t.co/Ehz2kzsu ざっと見た感じとしては、民主党の政策そのものは以前からの「コンクリートから人へ」とあまり大きく変わってはいないといえると思うよ。

キュゥべえ @QB0

この二つの政党の政策について、ロイターが分析しているんだけれど http://t.co/WuUr7qpC 印象に残ったのは、自民党の公約や効果は期待できるが副作用が大きいかも知れない、また実際に実行できるのかの部分に疑問符がつく、というものだね。

キュゥべえ @QB0

一方で、民主党の政策については経済成長の面で有効性が疑わしい、という評価だった。確かに、これはもう少し民主党の公約を見るとわかるんだけれど、新規産業の創設や自然エネルギー事業の拡大は、まだほとんど不透明な目標で、実際にどのくらい効果があるのかはあまり良くわからないからね。

キュゥべえ @QB0

大体、ざっとボクが見た感じの印象としてはそんなところだね。自民党はある程度の方向を決めているのは確かだし、それが選挙後に実行されるのかどうかはかなり気になるところだよ。再生エネルギー、とくに今後の日本のエネルギー問題についてはもう少し話したいところもあるけれど今回はやめておくよ。

キュゥべえ @QB0

さすがに、そこまで含めてしまうと話す部分が広がりすぎてしまうし、原発関係の問題にもなってしまうからね。今回もありがとう。聞いてもらえて嬉しかったよ。