木々津克久「名探偵マーニー」ついての私的雑感。

短めだけどまとめておきます。 タイトルの通り、 12/8に発売された木々津克久先生の「名探偵マーニー」1巻について、自分の思ったことを少々。 謎解きミステリとかじゃなくて、「怪奇マンガ」としての探偵物という作品だと思うと読みやすいかと。 実際、面白いです。
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テリー・ライス @terry_rice88

木々津克久先生の探偵マーニー」1巻。マガスペで「おどろ-陽子と田ノ中の百鬼行事件簿 」を連載してた事を知っている身からすると、結構万感の思いというか。「おどろ」連載終了から考えても10年近いのか。時は経つのが早いなあ。

2012-12-08 17:17:32
テリー・ライス @terry_rice88

元々ホラーに素養がある作家で、講談社から秋田書店に移って、チャンピオンREDの初期に数本の読み切りを掲載した後にホラーに特化した「フランケン・ふらん」が連載始まって。今回の「名探偵マーニー」はかなり怪奇色が強いなと思ってる。

2012-12-08 17:20:34
テリー・ライス @terry_rice88

ここでの怪奇色って言うのはあれです。金田一耕助などの横溝正史作品やルブランのアルセーヌ・ルパンのようなミステリや怪奇小説の部類の怪奇ですね。簡単に言うと。本来はもっと複雑だと思うけど。<名探偵マーニー

2012-12-08 17:23:54
テリー・ライス @terry_rice88

あ、あと怪人二十面相シリーズとかね。そうそう、今週のチャンピオンの手品師のエピソードで出てきた真希田さんは多分、この怪奇的作品という位置づけでマーニーのパイロット版になった読切(だと思う)「Phase20」の主人公だったはず。二十面相で思い出したとおり、モチーフになってます。

2012-12-08 17:27:17
テリー・ライス @terry_rice88

で、「マーニー」に振り返ると。この作品の特異な所は「人間の怪奇」を描いている所が非常に面白い。人間というものは感情渦巻く複雑怪奇なもの。この話の主役で「探偵」のマーニーは何を解き明かすかというと、人々の「日常の怪奇」。単行本、雑誌で読んでいる方はご理解いただけると思いますけども。

2012-12-08 17:30:13
テリー・ライス @terry_rice88

人に渦巻く一瞬の感情だったり、思考だったり、欲求だったり。それらは基本的に「怪奇」であるというのが作品の流れです。「探偵」である所のマーニーはそれを「謎」として追いかけるわけですね。なかなか一筋縄でいきませんが、だからこそ人って面白いし、小説や映画やマンガになるんだろうと思います

2012-12-08 17:33:31
テリー・ライス @terry_rice88

まあ、木々津先生の作風がどんどん純化されていて、行き着くところが「モンスター」とかじゃなくて「人間」だったというのが面白い。そういった意味で「怪奇マンガ」として非常に面白いです。それと1巻読んでいて、1話で既にマーニーのバックグラウンドの伏線が張られているのは面白い。片親ですしね

2012-12-08 17:36:32
テリー・ライス @terry_rice88

ああ、あと個人的にマーニーはCV:伊藤かな恵さんでいいと思う。なんだかそんなイメージw

2012-12-08 17:43:28

※12/13補足

テリー・ライス @terry_rice88

いつの間にかちょっとした反響いただき、ありがとうございます。木々津克久「名探偵マーニー」ついての私的雑感。 http://t.co/2LKIMAT7

2012-12-13 22:38:19
テリー・ライス @terry_rice88

ええと、少し補足しておこうかな。

2012-12-13 22:39:04
テリー・ライス @terry_rice88

ちなみに「マーニー」が週刊連載に至るまで、木々津先生の週刊少年チャンピオンでの動きを少しだけ。

2012-12-13 22:40:27
テリー・ライス @terry_rice88

チャンピオンREDで「フランケン・ふらん」を連載の最中、週刊少年チャンピオンに初登場になるわけだけど初登場は後にシリーズ連載となって単行本も出た「ヘレンesp」ではなく、「少年ルパンと奇妙な犯罪」という読みきり&短期連載(全部で四回)が最初。

2012-12-13 22:42:43
テリー・ライス @terry_rice88

でまあ、この「少年ルパン~」シリーズが「マーニー」の実質的プロトタイプでしょう。「マーニー」より猟奇色の強い怪奇譚「探偵マンガ」。その後にわりと切ない系の「ヘレンesp」を執筆された作風がクッションになって「マーニー」がちょうど良い口当たりになっている感じでしょうかねえ。

2012-12-13 22:46:36
テリー・ライス @terry_rice88

前述したとおりだけど、デビュー連載の「おどろ」では超常現象や伝承、怪談物を描いていた木々津先生が、SFホラー(グロテスク)「フランケン・ふらん」を通過して、得た作風で「人間の奇想天外な怪奇」を描くという所に一番の面白みを感じる。その前段階に「少年ルパン」「ヘレンesp」がある

2012-12-13 22:50:53
テリー・ライス @terry_rice88

「少年ルパン」「ヘレンesp」って割と表裏一体な作品で、人間の想像しうる狂気と純真さを描いた作品なんだろうなあと思う。もちろん前者が狂気、後者が無垢なんだけど。そういった風に人間がどう世界を捉えるかの視点の違いで見違えてくる所が、木々津先生の描く特徴なのかもしれない。

2012-12-13 22:54:19
テリー・ライス @terry_rice88

ぶっちゃけ若干ネタバレになるけど「アーサー・ピューティーは夜の魔女」の作品世界もそういう木々津先生の視点に成り立っている作品だと思う。どっちが悪いとか良いとかの問題じゃなくて、生きるうえでは辺鄙な感情心情があるし、それと共存して生きることが知的生命の宿命にすら感じるなあ。

2012-12-13 22:57:30
テリー・ライス @terry_rice88

そういえば、デビュー作「おどろ」のヒロイン、近藤陽子は常人にあらざるものが見えてしまう、世の本質を見抜く目「神箴眼(しんしんがん)」に目覚めた少女だったなあ。当時から「視点」が関わっているだなあと、いま改めて思った。

2012-12-13 23:01:02
テリー・ライス @terry_rice88

あと、「ヘレンesp」「フランケン・ふらん」「マーニー」「少年ルパン」のエピソードの中には特撮(ライダーとメタルヒーロー)、アニメ(アニメーター?創作者?)、マンガを題材にしたエピソードが散見されるけど、そのもの自体を奇異グロテスクなものとして描いているのも、捉え方として面白い

2012-12-13 23:03:37
テリー・ライス @terry_rice88

描き方にオマージュを感じられるので否定はしてないんだろうけど、そういう題材をあえて醜いものとして描いたり、永遠に解けないのろいのように描くのも、それらが一歩外れるとそういう風に見ることも可能だっていう視点がクールだなあと思えるのです。

2012-12-13 23:06:19
テリー・ライス @terry_rice88

「マーニー」でも今週(12/13発売号)のエピソードもそういう創作に取り憑かれた人の悲哀とそれに取り巻く人々の愚かさがあったわけで、悲喜こもごもなわけですが、一筋縄でいかない味わいが熟成されたウィスキーのような印象でした。やっぱり一方でロマンティックなのでしょう。

2012-12-13 23:10:35
テリー・ライス @terry_rice88

というわけで、「名探偵マーニー」。面白いです。前々から好きだった作者さんがこうして評価されるのは一番頭に書いたとおり、感慨もひとしおですね。補足も若干長引いてしまいましたが、ひとまずココで締めておきます。

2012-12-13 23:15:34
テリー・ライス @terry_rice88

それと、自分の語った個人的な雑感に多くの反響をいただき、ありがとうございます。「マーニー」で興味を持った人たちには是非木々津先生の他作品を手にとって見てください。雰囲気は違うものもあるとは思いますが、どれも面白いですので。それではここまでどうもありがとうございました。

2012-12-13 23:18:43

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