2012年12月9日

たけるさんによる堀越事件最高裁判決ダイジェスト

堀越事件ダイジェスト
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伊藤たける|憲法マニアの弁護士@とやま @itotakeru

堀越事件ダイジェスト:①立法目的を行政の中立的運営の確保,対立利益を表現の自由に特定,②ⅰ法の文言,趣旨,目的,ⅱ規制される政治活動の自由の重要性,ⅲ刑罰法規の構成要件となることを考慮し,処罰対象の「政治的行為」を限定して解釈。

2012-12-09 21:46:44
伊藤たける|憲法マニアの弁護士@とやま @itotakeru

堀越事件ダイジェスト:③「政治的行為」につき「公務員の職務の遂行の政治的中立性を損なうおそれが,観念的なものにとどまらず,現実に起こり得るものとして実質的に認められるもの」として,その委任をうけた人事院規則に対しても同様の解釈をする。

2012-12-09 21:48:09
伊藤たける|憲法マニアの弁護士@とやま @itotakeru

堀越事件ダイジェスト:④具体的には,ⅰ人事院規則が定める行為類型に文言上該当する行為であって,ⅱ公務員の職務遂行の政治的中立性を損なうおそれが実質的に認められるもの,を当該各号の禁止の対象となる政治的行為と規定したものと解する。

2012-12-09 21:50:21
伊藤たける|憲法マニアの弁護士@とやま @itotakeru

堀越事件ダイジェスト:⑤そして,公務員の職務の遂行の政治的中立性を損なうおそれが実質的に認められるかどうかは,公務員の地位,その職務の内容や権限等,当該公務員がした行為の性質,態様,目的,内容等の諸般の事情を総合して判断するのが相当である,とした。

2012-12-09 21:52:14
伊藤たける|憲法マニアの弁護士@とやま @itotakeru

堀越事件ダイジェスト:⑥ここまで適用範囲を限定した上で,やっと憲法適合性を審査。基本的には猿払をなぞっているが,「禁止の対象とされるものは,公務員の職務の遂行の政治的中立性を損なうおそれが実質的に認められる政治的行為に限られる」として,必要かつ合理的な範囲と結論付けている。

2012-12-09 21:54:06
伊藤たける|憲法マニアの弁護士@とやま @itotakeru

堀越事件ダイジェスト:⑦その後,「本件配布行為が本件罰則規定の構成要件に該当するか」を検討して,「管理職的地位にはなく」「裁量の余地のない」等を理由に「構成要件に該当しない」として無罪。

2012-12-09 21:55:46
伊藤たける|憲法マニアの弁護士@とやま @itotakeru

堀越事件ダイジェスト:⑧なお書きにおいて,「原判決は,本件罰則規定を被告人に適用することが憲法21条1項,31条に違反するとしているが,そもそも本件配布行為は本件罰則規定の解釈上その構成要件に該当しないためその適用がない」として「原判決中その旨を説示する部分は相当ではない」と批判

2012-12-09 21:57:39
伊藤たける|憲法マニアの弁護士@とやま @itotakeru

堀越事件ダイジェスト:⑨最後に,原判決の猿払事件違反について,猿払事件は「労働組合協議会の決定に従って(中略)構成員である職員団体の活動の一環として行われ,公務員により組織される団体の活動としての性格を有する」構成要件に該当する行為であるから,「事案を異にする」とした。

2012-12-09 22:00:22
伊藤たける|憲法マニアの弁護士@とやま @itotakeru

堀越事件ダイジェスト:千葉補足意見①猿払事件との整合性につき,「判決による司法判断は,全て具体的な事実を前提にしてそれに法を適用して事件を処理するために,更にはそれに必要な限度で法令解釈を展開するものであり,常に採用する法理論ないし解釈の全体像を示しているとは限らない」と説く。

2012-12-09 22:03:03
伊藤たける|憲法マニアの弁護士@とやま @itotakeru

堀越事件ダイジェスト:千葉補足意見②そのため,「猿払事件大法廷判決の上記判示は,本件罰則規定自体の抽象的な法令解釈について述べたものではなく,当該事案に対する具体的な当てはめを述べたもの」として,猿払事件の判例の射程を同事件にのみ限定。

2012-12-09 22:04:35
伊藤たける|憲法マニアの弁護士@とやま @itotakeru

堀越事件ダイジェスト:千葉補足意見③したがって,「本件罰則規定の法令解釈において本件多数意見と猿払事件大法廷判決の説示とが矛盾・抵触するようなものではない」と結論付ける。この点は疑問だよね。法令は審査するけど,その範囲は当該適用事例にのみ限定されるらしい。

2012-12-09 22:06:13
伊藤たける|憲法マニアの弁護士@とやま @itotakeru

堀越事件ダイジェスト:千葉補足意見④また,本件の限定した解釈につき,「いわゆる合憲限定解釈の手法(中略)を採用したというものではない」という。本件は,「憲法の趣旨をじゅぶんに踏まえた」上で,「条文の丁寧な解釈」を試みたものであるという。

2012-12-09 22:09:28
伊藤たける|憲法マニアの弁護士@とやま @itotakeru

堀越事件ダイジェスト:千葉補足意見⑤さらに,この解釈はブランダイス・ルール(=憲法判断回避の準則)でもないという。司法の自己抑制を理由とする同準則と異なり,「通常の法令解釈の手法によるもの」であるという。

2012-12-09 22:10:56
伊藤たける|憲法マニアの弁護士@とやま @itotakeru

堀越事件ダイジェスト:千葉補足意見⑥最後に,高裁の適用違憲判決(中山判決)につき,「表現の自由の規制立法の合憲性審査に際し,このような適用違憲の手法を採用することは,個々の事案や判断主体によって,違憲,合憲の結論が変わり得るものであるため,その規制範囲が曖昧となり,⇒続く

2012-12-09 22:13:11
伊藤たける|憲法マニアの弁護士@とやま @itotakeru

堀越事件ダイジェスト:千葉補足意見⑦(⇒続き)恣意的な適用のおそれも生じかねず,この手法では表現の自由に対する威嚇効果がなお大きく残る」として,適用違憲を否定。うーん。千葉補足意見は法令違憲は当該事実関係のみの効果しかない,と説いてるから,結局適用違憲と同様の曖昧さは残るのでは?

2012-12-09 22:15:03
伊藤たける|憲法マニアの弁護士@とやま @itotakeru

堀越事件ダイジェスト:須藤意見①「刑罰は国権の作用によるもっとも峻厳な制裁」であるから「処罰の対象とすることは極力謙抑的,補充的であるべき」と説く。

2012-12-09 22:27:20
伊藤たける|憲法マニアの弁護士@とやま @itotakeru

堀越事件ダイジェスト:須藤意見②その上で,保護法益をⅰ行政の中立的運営,ⅱこれに対する信頼に分け,ⅱ信頼のみが失われた場合は刑罰は許されず,懲戒処分が適切。刑罰は,ⅰ行政の中立的運営が実質的に害される場合に限定される,と説く。

2012-12-09 22:30:31
伊藤たける|憲法マニアの弁護士@とやま @itotakeru

堀越事件ダイジェスト:須藤意見③さらに,本件は合憲限定解釈ではないとする千葉補足意見に対し,「一つの限定解釈といえなくもない」とした上で,合憲限定解釈要件につき検討。ⅰ「規制の対象となるものとそうでないものとを明確に区別できないわけではない」(⇒続く)

2012-12-09 22:32:12
伊藤たける|憲法マニアの弁護士@とやま @itotakeru

堀越事件ダイジェスト:須藤意見④(⇒続き)ⅱ「一般の国民にとって具体的な場合に規制の対象となるかどうかを判断する基準を本件罰則規定から読み取ることができるといえる」(札幌税関事件参照)として,合憲限定解釈要件を満たさなくもない,と説く。

2012-12-09 22:33:43
伊藤たける|憲法マニアの弁護士@とやま @itotakeru

堀越事件ダイジェスト:須藤意見⑤もっとも,「上記のような限定解釈は,素直なところ,分離を相当に絞り込んだ面があることは否定できない」として,やっぱり無理あるよね,と自白。しかも,本法及び規則には「文理上広汎かつ不明確」ゆえ「委縮的効果が生じるおそれがあるとの批判がある」ことを指摘

2012-12-09 22:35:55
伊藤たける|憲法マニアの弁護士@とやま @itotakeru

堀越事件ダイジェスト:須藤意見⑥加えて,犯罪構成要件を人事院規則に委任している点が憲法21条,31条等に違反するとの見解(猿払事件・大隅ら4裁判官反対意見)を紹介し,「更なる明確化やあるべき規制範囲・制裁手段について立法的措置を含めて広く国民の間で一層の議論が行われてよい」とした

2012-12-09 22:37:55
ルート66(元ルパン3世) @Route66_LP3

@itotakeru 合憲限定解釈と何が違うんでしょうかね・・。ただの条文解釈だって言い張りたいのでしょうか。

2012-12-09 22:25:02
伊藤たける|憲法マニアの弁護士@とやま @itotakeru

@t_done この部分は,須藤意見に見られるように,「ぶっちゃけ合憲限定解釈は無理がある」との指摘を回避したいんだろうね。厳密にいうと,「憲法適合解釈」を先行させて,「違憲の疑いを除去した」ことになる。でも,これにより,続く「憲法適合性」の判断が骨抜きになってるのよね。

2012-12-09 22:41:17
伊藤たける|憲法マニアの弁護士@とやま @itotakeru

堀越事件ダイジェスト:たける意見①国家公務員の政治的行為に対する刑罰の範囲につき,「公務員の職務の遂行の政治的中立性を損なうおそれが実質的に認められるもの」という限定解釈をした点は,素直に評価できる判決だね。

2012-12-09 22:44:46
伊藤たける|憲法マニアの弁護士@とやま @itotakeru

堀越事件ダイジェスト:たける意見②でも,猿払事件と抵触しない,というロジックは極めて疑問。大法廷に回さないで,堀越事件を無罪にするための「オトナの判断」があったように感じるね。

2012-12-09 22:46:17
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