@ghost_tl はいはい、ありがとうございます。始めさせて頂きたいと思います。さて。俺が話す怪談というのは、実は別に御蔵出しとかではなく、何度と無く人に喋った事もありますが、多分殆どの人はお初かと思いますので、お耳を拝借したいかと思います。しばしのお付き合いを。
2010-08-15 03:19:54@ghost_tl 事は、仲良しの女の子三人が神社で写真を撮った事から始まります。来月にクラス替えと進級を控えた3月、たとえクラス替えをしても変わらぬ友情の証と言う程には高尚ではない、稚拙な少女たちの記念撮影です。
2010-08-15 03:22:33@ghost_tl 写真屋さんから現像した写真を受け取り、三人は一同に会しワクワクしながら封を開けました。しかし、写真を手にとって見ると、真ん中に立っていた子…少女A子とします。A子の顔の上に、白いモヤがかかっていました。
2010-08-15 03:23:56@ghost_tl そのモヤは、見ると人の顔に見えなくも無い。気のせいと言われると気のせいにも見える。光の具合か?現像の失敗か?色々考えられますが、三人は次第にそれを不気味に思い、写真を燃やしてしまったのです。
2010-08-15 03:25:26@ghost_tl いつからでしょうか。写真を燃やした日からでしょうか。A子は常日ごろから倦怠感を覚えるようになり、咳込む事も多くなり。折角進級したにも関わらず、程無くして学校を休みがちになりました。A子だけが別のクラスになっていた不満もあったのでしょうか。
2010-08-15 03:26:56@ghost_tl 仲良しの二人はA子の事が心配で、別のクラスと言えどよくお見舞いに来ていました。A子は、最初の頃は二人が来るたびに元気を取り戻したような素振りを見せますが、やはり咳込む時は眉間に深い皺が入ります。
2010-08-15 03:28:06@ghost_tl しかしある日、A子は不安と疲労感からか、はたまた他の何かが原因かで、お見舞いに来た二人に対して暴言を吐いてしまいました。
2010-08-15 03:28:32@ghost_tl 「あの時、あたしじゃなくてあんたたちのどっちかが真ん中に立ってればよかったのに。そうすればあたしこんな苦しい目に遭わなかったのに」
2010-08-15 03:29:26@ghost_tl 疎遠になっていたとはいえ、一度は誰よりも仲の良かった一人。二人は胸が張り裂けそうに悲しみを抱きます。しかし…二人は自然と「ひょっとしたらあの写真が原因では?」と思い。恐怖心を紛らわす為か、喪に服すその子の親に打ち明けました。A子の家に来るのは2ヶ月ぶりです。
2010-08-15 03:32:58@ghost_tl A子の母親もその話を聞くと、子供の言う事と半分本気にはしてませんでしたが、不気味な感覚を覚え、葬儀で懇意にしているお坊様にその事を打ち明ける事にしました。そのお坊様は人格者で信頼がおけて、出鱈目な事は言いそうに無い。そういう印象の方です。
2010-08-15 03:34:54@ghost_tl お坊様はその話を伺うと、女の子二人を交え詳しい話を聞き…神社のその場所を確認しました。一瞥をくれ、すぐさま戻りその子の部屋を見るに一言。
2010-08-15 03:35:47どうして地獄にいったのか……りゆうもわからず、ただただ不安になるお話でございました。丑三時、幽霊も震えている事でしょう。ありがとうございました。
2010-08-15 03:42:37