ヤンデル先生(@Dr_Yandel)の「病理医になるということ」

ヤンデル先生による連続ツイート、【病理医になるということ】まとめ。
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病理医ヤンデル @Dr_yandel

【病理医になるということ(1)】 病理医になるということは、「診療行為をして患者さんの役に立ちたい、自分で手を動かして患者さんの笑顔を見たい」というような、あなたが子供の頃から医者に持っていたあこがれイメージを捨てるということに等しいです。

2012-12-18 09:21:00
病理医ヤンデル @Dr_yandel

【病理医になるということ(2)】 自分で手を動かして患者さんの治療をしない、外来を担当しない、病棟の管理をしない。ですから病理医は時に「病院の縁の下の力持ち」などと呼ばれます。しかし、誰だって、自分が主人公である人生を歩んでいて、自ら進んで縁の下に潜りたいわけではない。

2012-12-18 09:21:56
病理医ヤンデル @Dr_yandel

【病理医になるということ(3)】 病理医になるにあたり、「自分は後方支援でいいのだ」や「自分は患者の前に出たくないのだ」という後ろ向きなモチベーションもアリはアリだと思います。コミュニケーションがニガテだから病理医になる、というのもあっていい。

2012-12-18 09:23:09
病理医ヤンデル @Dr_yandel

【病理医になるということ(4)】 病理医になるというのは、そもそも「医学部に入ったが、医者にはならない」という宣言に似ています。一般的なドクターとは違う理論、違うモチベーションで動いている職業です。「学術探究心を満たしながら給料ももらえる夢のような仕事」。

2012-12-18 09:24:35
病理医ヤンデル @Dr_yandel

【病理医になるということ(5)】 自分で薬を出したいなら、病理医にはならないでください。自分で手術をしたいなら、病理医にはならないでください。患者さんと話して、みて、触って、診断することをやりたいならおすすめできません。

2012-12-18 09:25:56
病理医ヤンデル @Dr_yandel

【病理医になるということ(6)】 病理医は、「形態診断学のプロ」です。日々の仕事はそのまま学術研究に直結し、病院内外の医療従事者が行っている「形態学的診断」の根幹を担い、精度管理を行い、基礎医学との橋渡しを行う。これは、あなたが子供の頃から夢見てきた「お医者さん」とは違います。

2012-12-18 09:28:04
病理医ヤンデル @Dr_yandel

【病理医になるということ(7)】 「子供の頃から夢見てきたお医者さんではないもの」であり、「お医者さんと同等の社会的地位・給与を手に」し、「仕事中にTwitterができるくらい自分で時間を使え」て、かつ「お医者さんを引っ張るほどの頭脳を生涯使い続ける」 これが病理医です。

2012-12-18 09:29:26
病理医ヤンデル @Dr_yandel

【病理医になるということ(8)】 一生頭使って生きていくっておもしろいだろうなあって思った医学生は病理をのぞきに来る価値があります。「やっぱり臨床の方がおもしろそう」と思った人は、「診断病理学」をがっちがちにやっている施設で見学してみましょう。きっとあなたはまだ本物を見ていない。

2012-12-18 09:31:27
病理医ヤンデル @Dr_yandel

【病理医になるということ(9)】 今後、ヤンデルは医学生の「病理部見学」や「研究会見学」を斡旋していこうと思います。将来病理医にならなくてもOK。「診断病理学ってわけわかんねぇくらいおもしれぇから、将来俺が臨床に進んだ時に、一緒に仕事したいな!」これで十分。お楽しみに。

2012-12-18 09:33:38